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■--子や孫の未来のために
++ 東京新聞 (社長)…3123回          

子や孫の未来のために、東海第二の再稼働を阻止するのが
  大人たちの責任
  防潮堤問題に触れると再稼働推進のシナリオにつながりかねない

              元土木技術者・日下部伸さん(74)

 昨年、東海第二原発(茨城県東海村)の工事関係者による情報提供
で、防潮堤工事でのコンクリートの充填(じゅうてん)不足や鉄筋の変
形が見つかった。
 これは日本原子力発電(原電)が、しっかりと施工記録をチェック
し、請負業者に指摘していれば防げたはずだ。ずさんな施工にずさんな
管理。単純ミスだと考えている。
 原電にも施工責任者がいるだろう。
 土木関係の管理者は少ないのだろうか。
 工事への知識不足や、業者に「丸投げ」していた可能性もある。
 防潮堤工事に限っていえば、原電には発電設備を造り、維持、管理す
る能力がない。原発を管理する意識が疑われる。
 もし、施工不良が隠された状態で工事が進んでいたら、原電は
「シャンシャン」で終わらせていたのではないかとも思う。

 施工不良を受け、原子力規制庁は「一部建て直しを含めた再検討」を
要求しているが、これもどこまでやり直せと言っているのか分からない。
 今の工法で補修し完成させるか、別の工法で完成させるか、具体的な
内容が不明だ。
 施工不良があった部分の工事は「地中連続壁工法」で進められている。
 取水口付近で鋼製防護壁の両端を、長さ50mを超える15.5m四方の角
柱で支える大規模なものだ。

 この工法は1980年代には大手ゼネコンが土留めや止水で採用してきた。
 だが、防潮堤建設での採用実績が少ない。
 ゼネコン側にしてみれば、もうけが少なく「うまみ」がない。
 もし、私がゼネコンの社長だったら実績の多い在来の工法で完成さ
せ、利益率を上げる選択をしていただろう。

 原電は、防潮堤などの事故対策工事を9月に完成させるという姿勢を
崩していない。
 大半のゼネコンが受注を避けたと推測される防潮堤工事の現場で、施
工業者はどう補修を進めるかを考えているのだろう。
 ただ、私は施工不良の問題に触れること自体に危惧を感じている。
 防潮堤による津波対策や事故時の避難計画の策定は、再稼働を進めた
い人たちが一方的に描いたシナリオで、再稼働の議論に乗ることにつな
がりかねないからだ。
.. 2024年08月10日 09:05   No.3076001

++ 東京新聞 (社長)…3124回       
 福島第一原発の原子炉が危機的な状況に陥ったのは、東日本大震災に
よる「津波」ではなく、「地震動」が主要因だったとする説がある。
 私も同じ考えだ。
 いくら津波対策をしても安全な再稼働は成り立たないとの主張だ。
 東海第二原発でも、大震災の地震動で原子炉を冷やす冷却系配管がダ
メージを受けたはず。
 その後、補修工事を行ったとしても、再稼働させれば、地震動に
よって大惨事を引き起こしかねないと考えている。
 子どもや孫の未来のために、再稼働を阻止するのが、大人たちの
責任だ。                (聞き手・青木孝行)

<くさかべ・しん> 1950年、兵庫県姫路市出身。
山梨大工学部土木工学科卒。73年に奥村組(大阪市)に入社し、技術者
として軟弱地盤の改良や、地震の液状化などを研究。山口大で工学博士
号を取得する。職場は、本社と同技術研究所(つくば市)とを行き来
し、2010年に、同技術研究所で定年退職。反原発を掲げ、市民運動を
続けている。 〔8月9日「東京新聞」茨城版<東海第二原発
        再考再稼働>(69)より〕
https://www.47news.jp/11317307.html

.. 2024年08月10日 09:12   No.3076002
++ 近事片々 (小学校低学年)…9回       
【近事片々】より

 ・「核兵器のない世界」の実現は、「我が国の使命」と首相。
  米国に面と向かって言えるか。
  依存度を強める「拡大抑止」の協議の場で。
              (8月7日「毎日新聞」夕刊1面より)

.. 2024年08月10日 09:17   No.3076003
++ こちら特報部 (小学校中学年)…12回       
南海トラフ地震「想定震源域」周辺にも原発が… 
  「まさか」におびえる伊方周辺住民 川内は老朽の不安も

 日向灘で起きたマグニチュード(M)7.1の地震。気象庁は南海トラフ
地震臨時情報を初めて発表し、「巨大地震注意」と打ち出した。今後
心配なのが原発だ。他と比べて今回の震源地に近く、耳目も集めるのが
九州電力川内原発(鹿児島県薩摩川内市)と四国電力伊方原発(愛媛県
伊方町)。脅威に耐えられるか。住民を守れるか。不安を抱く現地の声
に耳を傾けた。(宮畑譲、森本智之) (後略)
(8月10日 12時00分 配信 南海トラフ地震「想定震源域」周辺にも原発が… 
  「まさか」におびえる伊方周辺住民 川内は老朽の不安も

 日向灘で起きたマグニチュード(M)7.1の地震。気象庁は南海トラフ
地震臨時情報を初めて発表し、「巨大地震注意」と打ち出した。今後
心配なのが原発だ。他と比べて今回の震源地に近く、耳目も集めるのが
九州電力川内原発(鹿児島県薩摩川内市)と四国電力伊方原発(愛媛県
伊方町)。脅威に耐えられるか。住民を守れるか。不安を抱く現地の声
に耳を傾けた。(宮畑譲、森本智之) (後略)
(8月10日 12時00分 配信 東京新聞 「こちら特報部」より抜粋) 「こちら特報部」より抜粋)

.. 2024年08月11日 08:26   No.3076004
++ 東京新聞 (社長)…3125回       
<東海第二原発 再考再稼働>(67)
 原発を動かす資格ない 東海第二運転差し止め訴訟弁護団・丸山幸司さん(54)

 日本原子力発電東海第二原発(茨城県東海村)の運転差し止め訴訟で、
原告(住民側)弁護団に加わっている。
 6月の東京高裁での口頭弁論では、防潮堤工事の問題点を訴えた。
 原電は原発を動かす能力と資格が欠けていること、さらに原子力規制
委員会の審査が不十分なため、厳格な司法審査が必要と主張した。

 東海第二の敷地高は海抜8mと福島第一原発より低い。設計も古く、
福島第一同様、電気室が地下に集中している。
 サイトが平たんで海岸線に近いので、規制委の審査会合では防潮堤を
超える津波への対策も求められていた。
 この点から、東海第二において津波対策はとりわけ重要だ。
 まず、原発を動かす能力の欠如について。原子炉等規制法(炉規法)
では、原子力事業者に「発電用原子炉を設置するために必要な技術的
能力」が備わっていない場合、申請を許可してはならないと定められ
ている。
 今回の施工不良は、防潮堤の取水口付近の鋼製防護壁を支える南北の
基礎部分でコンクリートの未充填(じゅうてん)があった。
 原電は審査会合に提出した資料で「地盤の特性や掘置期間の長さ、
掘置期間に受ける荷重などに対する視点が不足していた」などと説明し、
その原因分析で「考えが至らなかった」と述べている。

 これは土木の教科書に載っているような基本的かつ重要な話で、当然
想定すべき事項だ。
 「考えが至らなかった」というのは、明らかに能力が欠如している
ことを示している。
 南側の基礎で犯した失敗と同じ失敗を、その直後に北側の基礎でも
犯している。これも極めて初歩的なミスだ。

 より重大な点は、原電は実務的な能力だけでなく、発電用原子炉を
運転する資格(姿勢)も足りない。
 原電は、北側基礎のL字鉄筋が掘削深度に届いていないことを知り
ながら、コンクリートを打設している。
 認可された設計に反して工事を進めているのに、「問題ない」という
態度で規制委に報告もしなかった。
 原子力災害の発生防止に万全の措置を講ずる責任に、真っ向から
反している。

.. 2024年08月11日 08:37   No.3076005
++ 東京新聞 (社長)…3126回       
 しかも防潮堤の施工不良について、原電は内部告発で事態が公になる
タイミングで公表した。内部告発がなければ、公表せずに隠蔽(いん
ぺい)し続けた可能性もある。
 本来なら、こうした能力、資格の欠如については規制委が厳格な審査
をすべきだが、実態はそうはなっていない。
 マンションなどの一般の建設工事では、耐震偽装問題などもあって
建築基準法で中間検査が厳格化されているのに対し、原子力規制検査
では行われない。
 一般の建設工事よりもチェックが甘いというのが実態だ。
 規制委の審査が十分でないなら、司法審査を厳格にしないと再び重大
事故が発生しかねない。

 ただ、6月の審査会合で規制委事務局の規制庁が、防潮堤の施工不良
部分の建て直しを検討するよう指摘したことは、本来あるべき対応を
してくれたという印象を受けた。
 少なくとも周辺住民は、規制庁の基準に沿ってやっていると信じて
いるので、期待に応えてもらいたい。

 最近は福島第一事故の風化を感じる。それが、議会で再稼働に賛成
した東海村など地元の世論にも影響してきている。
 だからこそ、東海第二の運転差し止め訴訟では一審から毎回、福島
の被害の話を取り上げてきた。被害をきちんと伝えれば、被害者を踏み
にじるような判決は出ないと思うからだ。 (聞き手・長崎高大)

<まるやま・こうじ> 1970年、新潟県出身。東京外国語大スペイン語
学科を卒業し、2005年に弁護士登録。神栖ヒ素事件の損害賠償請求訴訟
や、霞ケ浦導水事業の差し止め訴訟などに携わる。東海第二原発の運転
差し止め訴訟では、水戸地裁での一審から住民側弁護団に参加している。
          (8月7日「東京新聞」茨城版より)

.. 2024年08月11日 08:51   No.3076006
++ 福井新聞 (小学校高学年)…21回       
日本原電、敦賀2号機の廃炉を改めて否定…
 事業本部長が福井県に対応説明
 断層追加調査、再稼働審査の再申請目指す

 原子炉直下に活断層がある可能性を否定できないとして、原子力規制
委員会が再稼働を認めない方針を決めた日本原電敦賀原発2号機につい
て、原電の坂井毅志敦賀事業本部長が8月5日、福井県に今後の対応を
説明し、廃炉にしない考えを改めて強調した。
 敷地内断層の追加調査を行い、再稼働審査の再申請を目指すとした。

 規制委の審査チームは、敦賀2号機の原子炉建屋北側の試掘溝で見つ
かった「K断層」が活断層である可能性(活動性)や原子炉直下まで
延びていること(連続性)を否定できないとし「新規制基準に適合して
いるとは認められない」と結論づけた。
 これを受け規制委は今月2日、審査不合格を示す審査書案の作成を
事務局に指示した。

 県庁を訪れた坂井氏は坂本裕一郎防災安全部長と面談した。
 坂本部長は「今後の対応を十分検討し、地元に丁寧に説明してもらう
必要がある」と話し、停止中の敦賀2号機の安全確保にも万全を期す
よう求めた。
 坂井氏は「地域や関係者への情報発信に努め、引き続き設備の維持
管理を確実に行う」と応じた。
 終了後、坂井氏は記者団の取材に応じ「(K断層の)活動性と連続
性を否定できるよう追加調査を行っていきたい」と強調。内容が決まり
次第、具体的な調査期間を明らかにする見通しを示した。

 坂井氏は敦賀市役所も訪問。面談した池澤俊之副市長は「どういう
データが必要かなど十分に検討し、しっかりと対応してほしい」と述べ、
審査結果や今後の対応について市民への丁寧な情報発信を求めた。
    (8月6日「福井新聞」より)

.. 2024年08月11日 08:58   No.3076007
++ 茨城新聞クロスアイ (小学校高学年)…20回       
茨城県東海第二原発 防潮堤「実質造り直し」
  完了時期、延期避けられず

 日本原子力発電が再稼働を目指す東海第二原発(茨城県東海村)の防潮
堤について、建設中に不具合が見つかった基礎部分を残したまま補強工
事を進める方針であることが13日、分かった。実質的な造り直しとな
り、9月に予定する工事完了時期は「非常に厳しい」(原電関係者)との
見通しを改めて示し、延期は避けられない状況となった。
 原子力規制庁が同日、原電側と実施した7日の審査会合事前ヒア
リングの結果をホームページ上で公表した。

 原電の計画では、不具合のあった基礎部分を地中に残したまま、補強
工事を実施する方針。不具合箇所は基礎の構造として活用せず、防潮堤
の防護壁を支える柱の中心部を強化するほか、基礎の追加工事や周辺地
盤を改良するなどして安全性を確保する。
 基礎の補強や追加など大幅な計画見直しにより、原電の関係者は「実
質的な造り直しに近い工事となる」との見通しを示した。

 東海第二原発では昨年6月、防潮堤の基礎部分の工事で、柱の強度を
向上させるためのコンクリートが複数箇所で充填(じゅうてん)されてい
ないことが判明した。骨格となる鉄筋の変形も確認された。
 こうした事態を受け、規制庁は不具合のあった基礎部分について、抜
本的に設計を見直し、建て直しを含めて検討するよう原電に求めていた。
 同庁は今月下旬にも審査会合を開く予定で、原電から計画の詳細な説
明を聞いた上で、安全性を審査していく予定。

 原電は安全対策工事について、9月までの完了を目指し整備を進めて
きた。
 防潮堤の基礎部分の不具合が判明したことで、工期は「非常に厳しい
状況」との認識を示す一方で、同月までの完了方針は「維持する」とし
て変更していない。

 これに対し、大井川和彦知事は7月の記者会見で「(9月完了が)あ
りえないのは明らか。対応は不誠実」と指摘。
 東海村の山田修村長も5月に「早く今後のスケジュールを示すべき」
とし、不具合が発覚した後も完了時期を変更しない原電の対応を批判し
てきた。          (8月14日「茨城新聞クロスアイ」より)

.. 2024年08月20日 05:46   No.3076008
++ 共同通信 (平社員)…146回       
再処理工場の完成、2年半延期 日本原燃検討、27回目

 日本原燃が、使用済み核燃料再処理工場(青森県六ケ所村)の完成目
標を従来の9月末から2年半程度延期し、2026年度内とする方向で検討
していることが17日、関係者への取材で分かった。
 原子力規制委員会から工事計画の認可を得るのに時間を要しており、
月内にも延期を表明する見通しという。完成延期は27回目。
 1993年に着工した再処理工場は、原発の使用済み燃料からウランやプ
ルトニウムを取り出して再利用する国の核燃料サイクル政策の中核施
設。1997年完成の予定だったが、試運転中のトラブルが相次いだ。
              (8月17日19時08分「共同通信」より)

.. 2024年08月20日 09:59   No.3076009
++ 東京新聞 (社長)…3127回       
原発稼働 適格性に疑問 「福島賠償に不誠実、情報公開消極的」
  新潟県検証委員会の池内元総括委員長

 首都圏に電力を送る東京電力柏崎刈羽原発(新潟県)の再稼働に向けた
地ならしが進む。
 科学技術と社会との関係を研究し、新潟県が儲けた福島第一原発事故
の検証委員会で総括委員長を務めた池内了・名古屋大学名誉教授は本紙
のインタビューに「福島への責任を誠実に果たしているのだろうか」
と、東電の体質や倫理観に疑問を投げかけた。
               (大野孝志、荒井六貴) (後略)
             (8月12日「東京新聞」朝刊1面より抜粋)




.. 2024年08月20日 10:13   No.3076010


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