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国力が比較にならない、日米開戦の昭和16年は満州事変以来、既に10年が経過していました。日本国は世界の白人を敵に回して、この上アメリカと戦争するなんて出来るわけがないと、好戦的な軍国少年はいざ知らず、大半の人間は思っていたそうです。
日清戦争、日露戦争、さらに満州事変だって1年余りで終わっています。戦争が長引き国力も尽きているのにこの上、アメリカと戦争する力がないことだけはよく知っていたはずです。もちろん軍人だって知っていたのです。
だが「ハル・ノート」のおかげで戦争を回避できない状態に追い込まれました。「日本軍は中国から全面撤退すべし、蒋介石政権以外は認めない」というハル・ノートは日本への最後通牒、宣戦布告です。政府はそれを国民に隠して発表しませんでした。
発表していれば、昔の日本人は今の洗脳されている歴史しかしらない日本人と違います。武士道精神がありましたからアジアの開放のために世論は開戦やむを得ないと承知したでしょう。さらに当時の日本はというより今の日本もそうですが、日本人は外交苦手な人間ばかりです。現在の奴隷状態なら米国の提示した「ハル・ノート」を受諾するでしょう。
そして催促されたら一個師団を朝鮮に撤退します。当時の朝鮮は日本国だということは世界が認めています。さらに催促されたらもう一個師団右から左に動かします。国際情勢は猫の目みたいに変わります。日本国に有利に動いた好機を捕えます。
終戦を迎えたときの国民が書いた文章を読むと「ほっとした」というものが本音のようです。玉音放送は録音が悪くて雑音だらけたったのですが、北方でも南方でも直ちに武装解除したのは、終戦を待ち望んでいたからです。戦前を語るのは難しい。
何しろ敵は幾万、アジアで西洋人の植民地になっていなかったのは日本国とタイ王国だけですから。細かいディテールを積み上げていかなければ納得してもらえません。時代考証というものがありますが、それは昔のほうが優しい。
江戸時代は元禄と文化文政と幕末の3つで片付けられる、「暴れん坊将軍」なんて将軍吉宗が刀を振り回している、絵そら事に決まっているから、時代考証も糸瓜もない。明治はもう時代劇です。大正はまだ憶えている人がいるから気をつけているのです。(笑)
.. 2024年07月21日 11:49 No.3062001
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