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■--全域「不適地」の佐賀・玄海町
++ 北海道新聞 (小学校高学年)…25回          

全域「不適地」の佐賀・玄海町で文献調査
  NUMOや国、候補地拡大狙う

 佐賀県玄海町で10日に始まった原発から出る高レベル放射性廃棄物(
核のごみ)の最終処分場選定に向けた文献調査。
 玄海町は全域が国の科学的特性マップで不適地に区分され、首長自身
も最終処分場誘致に反対を明言している。
 専門家は、最終処分地になる可能性が低いにもかかわらず、国などが
玄海町で調査に踏み切った背景として、原発が所在し、原子力政策への
反発が少ない同町の動きを呼び水に調査地拡大を狙っているとみる。

 「避けるべき場所の基準に当たらなければ概要調査に進むことに
なっていく」。原子力発電環境整備機構(NUMO)技術部の兵藤英
明部長は10日の記者会見でこう明言した。
 玄海町は科学的特性マップでは、全域の地下に鉱物資源である石炭が
分布するとされ、将来掘削の可能性がある。
 しかし、NUMOは既存の文献で炭田が確認されたのは町南部の一部
と説明。「炭田ではない場所が確認されうる」として調査実施に踏み
切った。(中略)

 東洋大の中沢高師教授(環境社会学)によると、原発立地地域など原
発や関連施設の設置で財政や雇用で恩恵を受け、放射性廃棄物処分場に
対する反対が起きづらい地域は「原子力オアシス」と呼ばれる。
 玄海町での調査実施は他の原発立地自治体に対する呼び水となるとい
い、調査実施自治体が増えれば立地自治体以外からも手が上がる可能性
があるという。
 中沢教授は「現行制度では市町村長と知事のいずれかが反対すれば概
要調査に進めない。ハードルが高いからこそ、少しでも選択肢を増やし
ておきたいのだろう」と話す。 (6月10日「北海道新聞」より抜粋)
https://www.47news.jp/11041559.html
.. 2024年06月13日 05:22   No.3034001

++ 毎日新聞 (社長)…384回       
ギャラクシー賞 受賞作が映す「現在」
  「“冤罪(えんざい)”の深層〜警視庁公安部で何が〜」
                碓井広義(メディア文化評論家)

 5月31日、放送批評懇談会が主催する第61回「ギャラクシー賞」の贈
賞式が行われた。(中略)
 また優秀賞作品の中で注目したのが、NHKスペシャル「“冤罪(
えんざい)”の深層〜警視庁公安部で何が〜」だ。
 4年前、横浜市にある中小企業の社長ら3人が逮捕された。容疑は軍
事転用が可能な精密機械の中国への不正輸出。身に覚えのない経営者た
ちは無罪を主張するが、警察側は無視する。長期勾留の中で1人は病気で
命を落とした。
 ところが突然、「起訴取り消し」という異例の事態が発生する。
 「冤罪」だったのだ。会社側は東京都と国に損害賠償を求めて裁判を
起こし、証人となった現役捜査員は法廷で「捏造(ねつぞう)ですね」
と告白する。
 制作陣は関係者への徹底取材で「捏造」の構造を探り、「冤罪」の背
景に光を当てていく。中には勇気を奮って内部告発を行い、組織の暴走
と腐敗を止めようとした捜査員もいた。
 しかし捏造の当事者やその上司には反省も罪の意識もない。彼らに
とっては「正当な業務」だったのだ。
 見ていて戦慄(せんりつ)するのは、この事件が人ごとではない
からだ。
 公安部にとっては、証拠も含めて「何とでもなる」という実例と
言っていい。
 現在のリアルな「闇」に迫る出色の調査報道だった。
    (6月8日「毎日新聞」夕刊5面「Media NOW!」より抜粋)

.. 2024年06月13日 05:27   No.3034002
++ 東京新聞 (社長)…3092回       
原発依存 住民安全後回し 女川原発2号機 9月再稼働
  工事・交付金で潤う町 事故なら孤立恐れ

 東北電力女川原発が立地する宮城県女川町は、人口減少が進む上に経
済基盤の水産業を取り巻く環境も厳しく、原発依存を脱却できない。
 そのためなのか、東日本大震災の津波で壊滅的な被害を受け、原発も
被災したにもかかわらず、強い反対もなく町や県は再稼働に同意した。
 ただ、原発は牡鹿半島の中央付近に位置し、深刻な事故が起きれば住
民の孤立など避難は困難を極める。(渡辺聖子、荒井六貴)(中略)

 半島にある女川原発は避難時の制約が大きく、事故が起きた際のリス
クは計り知れない。30キロ圏の3市4町には約18万8500人が暮らす。
 そのうち半島の先端から陸路で避難する人は、原発方面に向かう計画
になっている。地震や津波の複合災害で道路が寸断すれば、孤立する恐
れがある。 (中略)
 屋内退避を巡っては、原子力規制委員会が4月に、退避期間などの議
論を始めたばかりだ。きっかけは1月、女川原発の立地自治体との意見
交換だった。
 年度内は議論が続く見通しで、結論を待たずに再稼働となる。
 住民の安全確保が後回しになる形だ。
         (6月14日「東京新聞」朝刊2面「核心」より抜粋)

.. 2024年06月15日 10:32   No.3034003
++ 福島民友・みんゆうNet (幼稚園生)…1回       
海抜29mの防潮堤…女川原発再稼働へ着々 福島民友記者ルポ

 東北電力は13日、再稼働に向けて5月末に安全対策工事を完了した女
川原発(宮城県女川町、石巻市)構内や2号機の一部を報道陣に公開し
た。新たな設備に費やされたのは約11年の年月と約5700億円の工事費。
9月ごろの再稼働を見据える原発に入り、現状を取材した。
                     (報道部・多勢ひかる)
 原発と海を隔てる防潮堤。大津波の流入を阻止するため、高さ海抜29
m、総延長約800mの巨大な壁が立ちはだかる。
 東日本大震災前の敷地の高さは海抜14.8mだった。最新の知見によ
る最高水位23.1mに十分な余裕を持たせた上、流されたがれきなどが
衝突することも想定した。(中略)
 再稼働を目指す中、今後も徹底した安全管理と住民への丁寧な説明が
求められる。    (6月14日「福島民友・みんゆうNet」より抜粋)

.. 2024年06月15日 10:40   No.3034004
++ 毎日新聞 (社長)…385回       
柏崎刈羽原発避難路整備、国が費用負担

 伊藤信太郎原子力防災担当相は6日、新潟県の花角英世知事と内閣府
で面会し、県などが求めていた東京電力柏崎刈羽原発(同県柏崎市、刈
羽村)の事故時の避難路整備について、国が費用の全額を負担すると伝
えた。
 国や東電がめざす同原発の早期再稼働は知事の地元同意が焦点で、避
難路整備は判断材料の一つとされる。(後略)
                (6月7日「毎日新聞」より抜粋)

.. 2024年06月15日 10:48   No.3034005
++ 日刊ゲンダイ (社長)…275回       
都知事選に立憲・蓮舫が出馬
  構図は「赤壁の戦い」小池・自民の大軍に対して勝機はある

     金子 勝(淑徳大客員教授)

 立憲民主党の蓮舫参院議員が都知事選への立候補を表明。参院議員の
地位を捨てて勝負を挑む姿に、政権を取りにいくんだという勢いを感じ
た。久しぶりに政治家らしい決断を見て痛快でもある。
 思い出されたのは、三国志の「赤壁の戦い」だ。曹操の20万の大軍が
荊州に向かって進軍したのに対し、迎え撃つ孫権と劉備の軍はそれぞれ
2万である。劉備の軍師・諸葛亮は「曹操は大軍だが疲れている。おま
けに地元の民に支持されていない」と勝機を見いだし、曹操の大軍を打
ち破ったのだった。

 まさに、都知事選と構図が似ている。自公と手を握った現職・小池知
事は大軍だが、疲れ、都民の支持を失っている。自民は裏金まみれで、
小池には学歴詐称疑惑がある。大軍ながら勢いはない。
 その証拠に、小池は4月の衆院東京15区補欠選挙で子飼い候補を落選
させた。5月には都議補選(目黒区選挙区)で支持した自民候補が敗北
している。

 この都知事選は2つの意味で前哨戦である。1つは、自民が衆院3補
選で全敗し、神奈川・小田原市長選でも敗北。他の首長選でも連戦連敗
だ。そんな中、天王山の都知事選で蓮舫が勝てば「政権交代」が現実味
を帯びる。
 もう1つは、政権交代するとどうなるか、を有権者に提示する機会に
なることだ。

つまり、裏金や政治献金を拠出する者のための小池・自民政治から、本
当に困っている人のための政治に転換する。政権交代の生きたモデルを
選挙戦を通じて示すことである。
 都政で最も重視すべきは、大手不動産企業と癒着した大型再開発の見
直しだ。
 晴海も築地も外苑もみな三井不動産で都庁幹部が大挙天下っている。
 晴海の選手村跡地は都有地でただ同然に払い下げられ、タワマンは投
機の対象になっており、一般の住民は住めない開発だった。神宮外苑で
は森を切り倒そうとする。築地は球場と国際会議場中心で食文化は名目
だけ。もはや小池は、ほとんどゼネコンの手先である。

.. 2024年06月15日 10:56   No.3034006
++ 東京新聞 (社長)…3093回       
「孤立」助けてもらえるのか 屋内退避
  能登を教訓に見直し求める声

 <住民を守れるか 東京電力・柏崎刈羽原発再稼働を問う>中編

 「自然災害と原子力災害が同時に起きることを想定し、前に進めて
いきたい」
 伊藤信太郎原子力防災担当相は7日の会見で、東京電力柏崎刈羽原発
が立地する新潟県の花角(はなずみ)英世知事と内閣府で前日に面会
したことに触れ、強調した。伊藤氏は、自治体に義務づけられた原発
事故の避難計画づくりを支援する責任者だ。
 伊藤氏は6日の面会で、花角知事が昨年から求めていた事故時の避難
道路整備について、国が全額を負担すると伝えた。再稼働の地元同意を
早期に取り付けたいという狙いが透ける。
 だが国の思惑とは裏腹に、花角知事は面会で別の要求もした。能登
半島地震の教訓から屋内退避を前提とすることに疑問を投げかけ、見直
すよう求めた。地震や津波の複合災害が起きれば、家屋倒壊のほか電気
や水などライフラインが止まり、家にとどまれない。その現実を突き
付けたのが、能登半島地震だった。(中略)

 地震から4日後、地区住民らでつくる自主防災会は原発事故時の避難に
ついてアンケートし、全世帯の9割に当たる75軒が答えた。
 「救助に来てもらえるのか」「なんとしても逃げる」「車がある人は、
行ける所まで避難を始めると思う。大混乱になる」「避難経路を確保
できない冬季は原発を運転しないで」。否定的な意見が多く寄せられた。
屋内退避の方針についても「知らない」と答えたのが51軒に上った。
 内閣府の担当者は「自宅が倒壊したら、地域の指定避難所に避難する
ことになる」と、あくまでも屋内退避にこだわる。だが、宮川地区の
避難所は海に近く、津波が来れば使えない。(中略)

 宮川地区の避難訓練に参加したこともある木村氏はこう指摘する。
「原発を再稼働させたいなら、最悪の事態を想定した避難計画を立て
るべきだ。だが、全てを想定することはとても無理で、住民の被ばく
は避けられない」
(6月9日東京新聞朝刊24面より抜粋)(上は6月8日)

.. 2024年06月16日 08:45   No.3034007
++ 東京新聞 (社長)…3094回       
放射能防ぐ機械あっても・・・ 「担架が入らない」
 <住民を守れるか 東京電力・柏崎刈羽原発再稼働を問う>後編
 
 扉を開けると、太いダクトでドラム缶をつないだような、SF映画に出
てきそうな機械が現れた。東京電力柏崎刈羽原発の北約2キロ、新潟県
柏崎市宮川地区の公民館「高浜コミュニティセンター」最上階の2階に
設置された、イスラエル製の陽圧化装置だ。
 外気をフィルターで浄化して取り込み、館内の気圧を高めて放射性
物質が入るのを防ぐ。原発で深刻な事故が起きた時、避難した人たち
の被ばくを避けるためだ。市によると、装置や館の気密性を高める工事
に約1億4000万円をかけた。

 館は、体が不自由な高齢者ら要支援者らが一時的に退避する「放射線
防護施設」に指定されている。事前に支援の必要を申告した住民30人が
3日間過ごせるだけの水と食料、毛布も備えている。
 だが、陽圧化装置の完成後に「欠陥」が発覚した。稼働中は気密性を
保つため、玄関を使えない。隣接する体育館から、空気を逃がさない
よう分厚い扉に挟まれた調節室を通って館に入る。調節室の奥行きは
約180センチ。体が不自由な場合もある要支援者が自宅から移る施設な
のに、担架もストレッチャーも人を乗せたままでは入れず、立てる必要
がある。 「装置をつけたことが大事なのだろう。懸命にやっていると
いうポーズでしかない」。(中略)

 地震や津波と同時に原発事故が起きれば、施設自体が使えなくなる
リスクをはらむ。高浜コミュニティセンターも海に近く、津波に襲わ
れると使えない。 (中略)

 吉田さんは「そもそも避難計画を考えなければならないことに、強い
違和感がある。原発の危険と背中合わせだから、計画が必要になる。
私たちは安全に暮らしたいだけ。原発の再稼働など論外だ」と訴えた。
   (6月11日東京新聞朝刊23面より抜粋)
詳細は https://www.tokyo-np.co.jp/article/332625?rct=genpatsu
1億4000万円かけた対策は「ポーズ」と住民は見透かす
 要支援者向け「被ばく防止施設」に担架が入らない

.. 2024年06月16日 08:51   No.3034008
++ 福島民友 (小学校中学年)…10回       
最高裁判決から2年 生業原告団長の中島さん、
  国の責任問い続ける

 東京電力福島第一原発事故を巡り、本県などの避難者らが国と東電に
損害賠償などを求めた訴訟で、国の賠償責任を否定した最高裁判決から
17日で2年となる。
 後続訴訟ではいずれも最高裁の判断を踏襲しており、4月には一部後
続訴訟で最高裁が原告側の上告を棄却した。
 それでも原告は「一部の人が苦しみ、一部の人が利益を受ける。この
社会の構造を変えないといけない」と闘う意味を強調する。

 「もしかしたら、ひっくり返されるのではないか」。同種訴訟で最多
の原告数を抱える福島生業(なりわい)訴訟原告団長の中島孝さん(68)
は、最高裁判決の1週間前から妙な胸騒ぎがしていた。
 「判決で国の責任が否定されれば、他の訴訟などに冷や水を浴びせて
しまうよな」。この不安が拭えなかった。 (中略)

新たな争点の主張を、立命館大・吉村名誉教授

 最高裁は先行訴訟4件で2022年6月、東電の責任を認めた一方、長期
評価の信頼性や津波の予見可能性に触れず、国の責任を否定した。
 同種訴訟で最高裁が下した初の司法判断に、公害訴訟に詳しい立命館
大の吉村良一名誉教授(74)は「論点落ちの判決だ。論理的に判断すれば
国の責任を認めることになるため、あえて争点に言及しなかったのだろ
う」と見解を示す。

 この判断の背景に吉村氏は「最高裁の役割」を挙げる。
 最高裁には〈1〉被害者の救済を進める〈2〉国の政策に基づき判断
する、あるいは判断しないことで政策を是認する『二つの顔』があると
指摘。
 今回は「原発再稼働の動きも強まっている状況から国の責任を否定し
たのだろう」とした。
 今後について、吉村氏は「最高裁が判断しなかった点や、争点になって
いなかった点を主張していくべきだ」と強調する。
       (6月16日「福島民友」より抜粋)

.. 2024年06月18日 05:25   No.3034009
++ 毎日新聞 (社長)…386回       
人質救出 ガザ側274人死亡 ガザの死者数3万7084人に
  イスラエルに批判高まる

 イスラエル軍が8日にパレスチナ自治区ガザ地区の中部ヌセイラット
で実施した人質救出作戦に関して、ガザの保健当局は9日、パレスチナ
側の274人が死亡し、約700人が負傷したと発表した。
 国際NGO「国境なき医師団」は現場の惨状を「悪夢だ」と指摘する。
 イスラエルはイスラム組織ハマスからの人質4人の奪還で歓喜に沸い
たが、国際社会からの批判が高まっている。

 イスラエル軍のハガリ報道官によると、救出作戦は8日午前11時に始
まった。特殊部隊がハマスの戦闘員と交戦する中、周囲には空爆を実施
し、2カ所の建物から人質4人を救出した。
 軍は数週間にわたって作戦を準備し、訓練を続けていたという。米国
はこの作戦に関して、イスラエルに情報提供をした。作戦では特殊部隊
の幹部1人が死亡した。

 一方、作戦実施を受けて、ヌセイラット近くにある中部デルバラーの
アルアクサ殉教者病院には、パレスチナ人の負傷者らを運んだ救急車が
次々と到着した。
 ロイター通信によると、ヌセイラット在住の救急隊員ジアドさん(45)
は「イスラエル軍の無人機や戦闘機は、逃げようとした人々に向かって
無差別に攻撃した」と指摘し、「イスラエルは人質4人を解放するため
に、罪のない市民を殺害した」と訴えた。

 ハマスは声明で「民間人に対する虐殺だ」と非難し、今回の人質奪
還作戦で、米国市民を含む人質3人が死亡したと主張した。(中略)
 イスラエル軍は9日もガザ各地で空爆を実施。ガザ保健当局による
と、昨年10月の戦闘開始以来のガザの死者数は3万7084人になった。
 【エルサレム松岡大地、カイロ金子淳】
              (6月10日「毎日新聞」朝刊より抜粋)

.. 2024年06月18日 05:31   No.3034010


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