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東電に地元不信感根強く 柏崎刈羽「東北電が運転すれば」 柏崎刈羽原発7号機(新潟県)への核燃料装填(そうてん)を終えた 東京電力に対し、地元の新潟では、これまで積み重ねてきた不祥事を 踏まえ、不信感が根強い。原発を運転する事業者の変更を求める声さえ あり、県民からも原発を再び運転する資格があるのか問われている。
「この2、3年で、信頼回復なんてできていないのに、今後もできる わけがない。東京電力だけで再稼働するのは駄目だと言っている」。 新潟県の自民党のベテラン県議は断言した。県内に電気を供給する東北 電力などが運転主体になることを想定しているとみられる。 原発を推進する立場の自民県議も突き放す背景は、不祥事を立て続け に起こす東電の能力不足にある。 2020年3月以降、多数の侵入検知器の故障などテロ対策の不備が発覚。 原子力規制委員会は21年4月に事実上の運転禁止命令を出し、23年12月 に解除されるまで2年半以上続いた。新潟で再稼働を容認していた人の 心も離れていった。 東電の問題に詳しい橘川武郎・国際大学学長(エネルギー産業論)は 「事故を起こした東電が原発事業を続けるのはおかしい。東電が賄えない 福島の事故処理費用は、国民負担になる恐れがある。柏崎刈羽は東北電 などに売却し、事故処理費用に充てて福島に専念すべきだ」と指摘する。 (後略) (4月27日東京新聞2面「核心」より抜粋)
.. 2024年04月28日 08:00 No.3008002
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