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■--近事片々
++ 毎日新聞 (社長)…375回          

◆【近事片々】より

 ・漆黒の大海原を眼下に闇夜に浮かぶ2機の自衛隊ヘリ。
  墜落事故は、潜水艦を探る実戦的な訓練の最中に起きた。
 ・捜索活動は続くが、犠牲者も。過去の事故を受けて再発防止策を
  打ったはずが。隠れた原因はないか。
 ・緊迫する東アジア情勢も背景に。
  出動の常態化を懸念する声、以前から。
  重圧かかる在日米軍の事故も絶えず。
 ・日米に「限界はない」と大統領、「覚悟はある」と首相。
  一体化のしわ寄せは?知らされぬ国民は闇に置かれ。
               (4月22日「毎日新聞」夕刊1面より)
.. 2024年04月27日 07:40   No.3008001

++ 東京新聞 (社長)…3063回       
東電に地元不信感根強く  柏崎刈羽「東北電が運転すれば」
 
 柏崎刈羽原発7号機(新潟県)への核燃料装填(そうてん)を終えた
東京電力に対し、地元の新潟では、これまで積み重ねてきた不祥事を
踏まえ、不信感が根強い。原発を運転する事業者の変更を求める声さえ
あり、県民からも原発を再び運転する資格があるのか問われている。

「この2、3年で、信頼回復なんてできていないのに、今後もできる
わけがない。東京電力だけで再稼働するのは駄目だと言っている」。
新潟県の自民党のベテラン県議は断言した。県内に電気を供給する東北
電力などが運転主体になることを想定しているとみられる。
 原発を推進する立場の自民県議も突き放す背景は、不祥事を立て続け
に起こす東電の能力不足にある。
 2020年3月以降、多数の侵入検知器の故障などテロ対策の不備が発覚。
原子力規制委員会は21年4月に事実上の運転禁止命令を出し、23年12月
に解除されるまで2年半以上続いた。新潟で再稼働を容認していた人の
心も離れていった。
 東電の問題に詳しい橘川武郎・国際大学学長(エネルギー産業論)は
「事故を起こした東電が原発事業を続けるのはおかしい。東電が賄えない
福島の事故処理費用は、国民負担になる恐れがある。柏崎刈羽は東北電
などに売却し、事故処理費用に充てて福島に専念すべきだ」と指摘する。
(後略)
(4月27日東京新聞2面「核心」より抜粋)

.. 2024年04月28日 08:00   No.3008002
++ 東京新聞 (社長)…3064回       
新潟県知事3つの論点注視

柏崎刈羽原発再稼働への地元同意の是非を判断するのに当たり、新潟
県の花角英世知事は、判断材料として主に「経済効果」「事故対策」
「避難計画」の三つの論点を挙げる。(中略)

最も結論に時間がかかるのが避難計画とみられる。計画自体は完成
しているものの、県が国に求める避難道路の整備や、大雪時の対応など
の詳細がまとまっていない。家屋倒壊や道路寸断が多発した能登半島
地震の検証が必要だとして、有識者会議を設置して課題の洗い出しを
始める方針だ。(後略)
     (4月27日東京新聞2面より抜粋)

※上記2点共詳細はWebで
東京電力に原発再稼働の資格はあるのか 柏崎刈羽の地元に
くすぶる不信感 新潟県知事が挙げる3つの論点

.. 2024年04月28日 08:07   No.3008003
++ 週刊新社会 (小学校高学年)…25回       
国に責任はないと断じた裁判官が東電代理人の事務所の顧問に
  最高裁の暗黒(上)沈思実行(190)
                        鎌田 慧

◯「まだ最高裁があるんだ」と、格子の向こうから叫ぶ。今井正監督の
「真昼の暗黒」(1956年)のラストシーンは強烈だった。1951年、山口県
麻郷村八海(現田布施町)で、夫婦ニ人を殺害して、金を奪った強盗
殺人事件、「八海事件」の映画化だった。主犯とされた阿藤周平が高裁
の死刑判決を受けて叫んだ。
 4人の「共犯者」は広島高裁で無期懲役にされた。が、映画の主人公・
阿藤周平だけが死刑判決だった。それでも、阿藤は「最高裁がある!」
と絶望しない。最高裁が希望だった。実際、17年かかったが、共犯者を
でっち上げた真犯人を除いた、阿藤ほか3人は最高裁で無罪判決、冤罪
が晴れた。

◯袴田事件の袴田巌さんは、1966年に逮捕され、57年が経ってようやく
再審がはじまった。今年の秋には無罪判決がだされる見通しだ。

◯狭山事件の石川和夫さんは61年が経っても、いまだ再審開始になって
いない。
 これは不正義というしかない。冤罪がなかなか最高裁で認められな
いのは「疑わしきは罰せず」の原則が徹底されていないことが大きい。

◯しかし、原発訴訟の場合は「国策民営」と言われる国の原発政策と東京
電力など巨大な電力会社と政府の関係、さらには、最高裁判事と巨大法律
事務所の癒着という関係があって、国の責任追及、「法の支配」が困難だ。
 福島原発大事故に対する国の責任を追及する賠償訴訟で、2023年6月
17日、最高裁は、全面的に否定した。これまで地裁や高裁で認められて
きた国の賠償を認めなかった。(三浦守裁判官だけが反対意見で、3対1)。

◯最高裁には2つの顔がある。国民の権利(人権)は擁護する立場から、
被害者救済において比較的柔軟な姿勢を示し、しかし、他方で、憲法9条
や安全保障など、国の政策にかかわる事件では、統治機構の一員として
それらを擁護する。(吉村良一「六・一七最高裁判決の問題点」
『ノーモア原発公害』所収)。

◯そればかりではない。「国に責任はない」と断じた裁判官が、判決後、
東京電力の代理人が所属する、巨大事務所の顧問になったのだ。
(週刊新社会4月17日第1351号

.. 2024年04月28日 08:15   No.3008004
++ 日本海新聞 (小学校低学年)…6回       
「丁寧な説明を」周辺自治体、万全対策求める
  島根2号機再稼働延期

 中国電力が、島根原発2号機(松江市鹿島町)の再稼働時期を8月か
ら12月に延期すると発表した30日、原発立地自治体の島根県、松江市や
鳥取県内の30キロ圏自治体の同県、米子、境港両市の首長は「安全確保
を第一に」と口をそろえ、「スケジュールありき」の工程にならないよ
う求めた。

 島根県の丸山達也知事は同日、報道機関の取材に応じ「必要な時間を
取って安全確保を一番大事だという認識に立った工程の見直しだと受け
止めている」と述べた。
 再稼働延期は、設備点検と安全対策工事の作業が集中したことが要因
の一つ。
 松江市の上定昭仁市長は「中国電力には工程ありきではなく、安全対
策に万全を期してほしい」と注文する。

 原発30キロ圏の鳥取県内の自治体の首長は、安全対策の徹底に加え、
住民への丁寧な説明を求める。平井伸治知事は「中電は安全対策を確実
に実施するとともに、周辺地域に十分かつ丁寧な説明を行うよう求めて
いく」と強調した。

 再稼働に向け、原子力規制委の保安規定の認可が残っている。
 米子市の伊木隆司市長は「原子力規制委は、保安規定審査など厳格に
行っていただけているものと考えている」とコメント。
 境港市の伊達憲太郎市長は「最新の知見や技術を速やかに取り入れる
など安全を第一義として安全対策工事を進め、進捗(しんちょく)状況
を市民に丁寧に説明してもらいたい」と今後の動向を注視する。
       (取材班)      (5月1日「日本海新聞」より)

.. 2024年05月02日 05:22   No.3008005
++ 東京新聞 (社長)…3065回       
毒を食らわば皿までも
  原発推進も核ごみ受け入れ先探しも、カネ、カネ、カネ。

                   鎌田 慧(ルポライター)

 裏金が長期政権自民党の腐敗を促進し、選挙結果に表れた。
 しかし原発推進の「原発マネー」の方がはるかに巨額だ。
 関西電力幹部と福井県高浜町元助役との間を行ったり来たり、2019年
に露見した裏金は3億5千万円と言われた。

 私は1970年代から「金権力発電所」「金子(きんす)力発電所」と批判
してきたが、後始末としての核ごみ(高レベル放射性廃棄物)の受け入
れ先探しも、やはりカネ、カネ、カネ。
 処分場の調査費はもらうが、設置は認めない、との意見もある。本命
は誰にも分からない。秘密に動いているようだ。

 福島第一原発事故のあおりを受けて隣町の第二原発の4基も廃炉にな
るのだが、建設計画は全くの秘密だった。富岡町毛萱(けがや)地区の地
区長だったAさん宅へ助役や総務課長がやってきて、「大工場ができる」
ど予定地を案内させた。その時、5万分の1の地図の赤線で囲まれた枠
が余りにも広大なのに驚嘆、何の工場か聞いても「町長しか知らない」
と答えた。

 その後も開発としか言われなかった。秘密と交付金で原発が地域に滑
り込んだ。
 原発の隣接自治体は「立地交付金」を欲しがるようになる。
 北側の浪江町では反対同盟が強かったが、双葉町は増設計画を認めて
いた。
 東電は柏崎刈羽原発を再稼働させ、福島大事故のツケを支払う計画だ。
 毒を食らわば皿までの虚無思想。
         (4月30日「東京新聞」朝刊19面「本音のコラム」)

.. 2024年05月02日 05:28   No.3008006
++ 毎日新聞 (社長)…376回       
【近事片々】より

 ・岸田流「現実主義」の正体−−。ヤル気があるように見せて核心を
  ずらし、うやむやにすること。
 ・「ガザでは10分に1人の子どもが殺されている」。
  国連機関が明かす過酷な現実。
              (4月23日「毎日新聞」夕刊1面より)
 ・深く染みこんで変わらぬものを「体質」と呼ぶ。
  政治の世界を象徴するは「金権」。そこで「改革」案だが。
 ・「厳密な連座ではないが、いわゆる連座」の自民案に裏金の
  「抜け道」なお。まやかし以外の何ものでも。
 ・自由に使える数十億のカネを生み出す政策活動費は手付かず。
  ごまかしと言うよりほかは。やはり変わらぬ体質か。
 ・病院が「集団墓場」と化す不条理。
  これを「虐殺」と言わずして何と言う。(※ガザを救え)
              (4月24日「毎日新聞」夕刊1面より)

.. 2024年05月02日 05:36   No.3008007
++ 東京新聞 (社長)…3066回       
脱原発への転換決断を
                  御子柴光子(神奈川県大磯町)

 3月20日、代々木公園で「さようなら原発全国集会」に参加しまし
た。雨天でしたが6千人が参加し、福島・石川両県の住民運動の方々や
呼びかけ人の落合恵子さん、鎌田慧さんらの話を聞きました。
 福島の原発事故が起きて13年、原発は停止すべきだとずっと思ってき
ました。
 1月に能登半島で地震が起きたとき、家屋の倒壊や道路の寸断があ
り、もし原発事故が起きていたら住民の逃げ場はなかったのでは、と思
いました。
 3月17日の国際・総合面記事でドイツが脱原発を進めていることを知
りました。昨年4月にすべての原発を停止したとか。
 日本は地震が多発する国なのに原発をやめません。自然エネルギーを
活用する技術は十分あるのですから、あとは政治の決断だけ。
 脱原発に転換してほしいと強く思います。
(5月8日「東京新聞」朝刊5面「発言 読者とともに」より)

.. 2024年05月09日 13:09   No.3008008
++ 東京新聞 (社長)…3067回       
国連・世界報道自由デー
  米軍基地からのPFAS汚染や辺野古新基地建設、南西諸島の
  自衛隊基地建設、原発やリニア新幹線も明らかな環境破壊

            大矢英代(カリフォルニア州立大助教授)

 5月3日は国連・世界報道自由デー。世界人権宣言が定める表現の自
由と、権力から独立したメディア、記者の安全などを求め、毎年国際会
議が開かれる。
 今年のテーマは「環境危機に直面するジャーナリズム」だ。
 気候変動は、世界各地で山火事や洪水などの自然災害や生態系への影
響を及ぼしている。ジャーナリストにとって気候変動を報じることは、
企業や政府の責任を追及することでもある。その結果、権力の標的とな
る可能性も高い。
 一方、気候変動を否定する偽情報は絶えない。例えば、チリでは、昨
年の猛暑と干ばつの最中、400件以上の森林火事が発生したが、原因を放
火だとする偽情報がソーシャルメディアで拡散された。

 「環境危機」という点で日本の問題を考えてみてほしい。
 米軍基地からのPFAS汚染や辺野古新基地建設、南西諸島の自衛隊
基地建設などは明らかな環境破壊である。原発やリニア新幹線も同様だ。
 本来、保革を問わず「環境危機」の一点で国民が団結し、破壊行為を
止めねばならない。
 ところがなぜか「政治問題」としてばかり切り取られ、意見が分裂
し、国民的議論は生まれない。
 政治問題ではなく、「環境危機」として捉えること。それなしには、
地球規模の気候変動の時代、日本と世界との問題意識の差は開いていく
ばかりだ。   (5月6日「東京新聞」朝刊19面「本音のコラム」)

.. 2024年05月09日 13:15   No.3008009
++ 東京新聞 (社長)…3068回       
衆院島根1区補選 かねて「脱原発」の亀井氏当選
  「再稼働に拒否感」原発論戦低調も…
  「一歩前進」「住民の声を国会に」

 衆院島根1区補選では、立憲民主党現職の亀井亜紀子氏(58)が自民
党新人の錦織功政(にしこりのりまさ)氏(55)を破った。
 選挙区内の松江市で再稼働を控える中国電力島根原発に関する論戦は
低調なままだったが、地元はどう受け止めているのか。延期された再稼
働に、補選の結果はどんな影響を与えるのか。(曽田晋太郎)

 「原発の『げ』の字もほとんど聞かなかった」。島根原発から500mほ
どの地域に暮らす無職男性(68)はため息をつく。
 島根原発は北に日本海、南に宍道湖や中海がある島根半島にあり、逃
げる場所が限定的。
 全国で唯一県庁所在地にあり、避難計画が必要な30キロ圏に約45万人
が暮らす。同じく半島で起きた1月の能登半島地震以降、地震と原発事
故への危機感が高まっていた。

 「島根原発の近くにも活断層があるので、大地震が発生すれば壊滅的
な被害を受ける可能性が高い」と話す男性。
 今回の補選に「原発を推進するか、やめるか、分かりやすい二者択一
の争点化」を期待していたが、自民の裏金問題や地域活性化が論戦の中
心となり、陰に隠れたという。

 原発から約10キロの松江市に住む島根原発2号機運転差し止め訴訟の
原告団長、芦原康江さん(71)も「地域の重要な問題である原発を考え
る大切な機会だったが、有権者に選択肢が示されなかったのは残念」と
する。
 ただ、選挙公報で亀井氏は「能登半島地震に学ぶ」として「地震、津
波、原子力という複合災害を想定し、避難計画を見直します」と記載。
 かつて超党派の国会議員でつくる「原発ゼロの会」に名を連ね、脱原
発を掲げる「みどりの風」結党に参加するなど「基本的に脱原発のス
タンス」(陣営幹部)だった。
 原発への姿勢を表だって示さなかったのは、支援者に電力系労組の関
係者がいることを意識したとされる。 (後略)
(5月1日「東京新聞」朝刊16面より抜粋)

.. 2024年05月09日 13:21   No.3008010


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