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柏崎刈羽原発の再稼働は絶対ダメ | 能登半島地震であぶり出された柏崎刈羽原発の持つ危険度 | 使用済燃料輸送の強行は認められない | 日本海津波の恐ろしさを忘れたか (下) └──── 山崎久隆(たんぽぽ舎共同代表)
3 津波による危険性を軽視する東電
柏崎刈羽原発には地震の後に津波も襲ってきていた。 ところが原発からは津波情報は奇妙なことに全くない。 報道発表もない。 柏崎市鯨波では0.4m、上越市では高さ6mの内陸部にまで到達して いた。 しかし原発の記録には示されていない。
新潟日報は1月12日記事で東電発表として「津波については潮位計が ないため正確な数字は分からないとしつつ、トンネルを通じて海水を引 き込んでいる敷地内の取水槽で上下1mの水位変動があった」と報じて いる。 柏崎刈羽原発には潮位計は設置されていない。取水槽の中の水位だけ で見ているのだとしたら、ここがスケールアウトしたら波高が分からな くなる。専用港などに潮位計がないとは危機管理として失格だ。
東電の説明は「福島第一原子力発電所の事故の教訓を踏まえ、発電所 の到達が想定される最も規模の大きい津波高さ約7〜8mに対して、海 抜約15mの防潮堤を設置するとともに、非常用ディーゼル発電機がある 建屋の入り口を水密扉にするなど浸水防止対策を行っています。」との こと。 言い換えれば、15mまでの津波については考えもしないということ。
しかし引き波の影響や、使用済燃料、低レベル放射性物質輸送船の津 波の影響は15m以下であっても大きい。 特に使用済燃料輸送船は吃水の深さが8mだから、8mつまり柏崎刈 羽原発が想定している「十分発生しうる津波」でも座礁、擱坐、沈没の 危険性があるのである。 これに対する答えは「大津波警報が出れば直ちに緊急出港する」 という。 しかしこの緊急出港は少なくても10分以上かかる。今回の能登半島地 震では大津波警報発表からわずか1分、場所によっては発表前に既に到 達している。
.. 2024年04月02日 07:57 No.2990001
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