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人種は聖書によると「ノアの箱舟説」で説明され、現代人の直接の祖先が、旅立って行った唯一1つの集団に由来する説と、「多地域進化説」は、人の出現より古い時代に、アフリカを出てヨーロッパやアジア各地に定着した旧人が、それぞれに進化して現代人になるというNHK説です。
従来、この二大仮説は拮抗していたのだが、最近の研究では「ノアの箱舟」説に軍配があがりそうです。「聖書」では、ノアの話の次にバベルの塔の話が出て来ます。ノアの子孫であるすべての人々は同じ言葉を話していたのですが、天まで届く塔を建てようとして神の怒りを買い、言葉の混乱という罰を与えます。
神が言葉を互いに通じなくしてから各地に散らした。元々はみな同じ言葉を話していたというのは、暗示的です。新しい道具を携えて旅立った祖先は、既にかなり高度な言語能力をもっていたはずだからです。謎が多いのですが、人類、人種の問題では、化石骨や石器などの資料が存在しています。
言語の世界は、有史以前の資料が全くない訳ですから、言語の発祥を根元まで遡るということは不可能です。唯一、推測できるのは、人類の移動・拡散に伴い枝分かれしながら数を増やしていった言語の種類は、かつては一万種以上もあったということです。
それが文化の多様性が失われていく過程で数を減らし、現在は六千語程度しか話されていないといいます。しかも、固有の言語が失われるスピードは今後さらに加速し、全言語の約9割が100年のうちに消滅するという予想すらあるのです。理由は、グローバリゼーション、つまり地球規模の文化の均一化にあると言われています。
確かにインターネットの世界では、英語が標準語です。ただし、英語を母国語とする人の割合は下がります。母国語とする人口の順でみると、圧倒的に多いのは中国語、正確には北京語で9億人近い。次いで3億5千万人の英語、以下スペイン語、ベンガル語、ヒンディー語、ポルトガル語、ロシア語、日本語、ドイツ語、中国の呉語が、上位10言語です。
.. 2024年03月20日 08:19 No.2983001
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