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計画されていた珠洲(すず)原発を、粘り強い反対運動で | 止めた人たちへの感謝 | 反対運動で原発の建設を止めた地域は全国に50箇所以上ある | 「緊急シンポジウム[能登半島地震から問い直す原発稼働の危険性]」 └──── 上岡直見〔環境経済研究所(技術士事務所)代表〕
2024年1月18日に原子力市民委員会主催で「緊急シンポジウム[能登半島 地震から問い直す原発稼働の危険性]」(【TMM:No4952】で紹介)が開催 された。ZoomとYouTube配信合わせて800名の参加があり関心の高さが示さ れた。なお録画はYouTube(※1)、各報告者の資料は原子力市民委員会 ウェブサイト(※2)で提供されている。
(※1)https://youtu.be/kPo0b1m7Llw (※2)https://www.ccnejapan.com/?p=14873
豊富な内容があるので録画と資料を参照していただきたいが、その中で 注目されるのは、能登半島北端に計画されていた珠洲(すず)原発を、 粘り強い反対運動で止めた人たちへの感謝、そしてその人たちがいま被災 していることへの言及が多くみられたことである。もし原発が建設されて 運転中だったら、福島第一原発事故をはるかに上回る大惨事に発展して いた可能性が高い。
珠洲原発の予定地は4mの隆起があった。4mどころか数10cmでも 変位があったら、プラント全体がばらばらになり、あらゆる防護機能が失 われる。これに比べると福島第一原発事故は、あれでもいくつかの幸運に 恵まれていた。福島の1〜3号機は運転中だったが制御棒の挿入には成功 し、周辺の配管はつながっていて、道路もおおむね無事だったので復旧 機材を送り込むことができた。珠洲原発ができて運転中だったら、これら はすべてお手上げだった。
ところで振り返ってみると、珠洲だけでなく反対運動で原発の建設を 止めた地域は全国に50箇所以上ある。岩手県の久慈・田老・田野畑の名前 がみられるが、これらの地域は東日本大震災の震源に近く大被害を受けて いる。もしこれらに原発が作られていたら、本当に北日本全域が壊滅 だった。珠洲だけでなく各地で原発反対運動に携わった人たちに国民は 深い感謝を捧げるべきである。
.. 2024年01月21日 07:49 No.2945001
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