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地震による影響について、政府は「異常なし」としているが、ウソで ある。 原発にとって安全上重大な問題がいくつも起きており、稼働していな かったことと、最大の揺れを引き起こした断層から離れていたことが幸 いしたに過ぎない。
志賀原発には外部電源が3系統5回線あり、そのうちの50万ボルト 1系統2回線は停止した。 外部電源の一部は遮断され復旧の見通しは立っていない。原因は絶縁 油の配管損傷による変圧器の油漏れだった。 1号機側の起動変圧器では、油漏れに加えて噴霧消火設備の起動及び 放圧板が動作したことも確認されており、その原因はいまのところ不明 とされる。火災は発生しなかった。
当初、油漏れは1号機側で3600リットル、2号機側で3500リットルと 発表されたが、1月7日になって回収した量から計算した値として、 19,800リットルの漏えいがあったと上方修正されている。 原発ではこうした訂正が常だ。 外部電源は、2号機が27.5万kwの1回線で受電しており、1号機は 6.6万ボルトの1系統1回線で受電している。
6台の非常用ディーゼル発電機は1台が定期検査中、5台が待機中 で、別に高圧電源車2台も待機中という。 プール水は、地震発生時のスロッシングにより一部が漏えいしたもの の、水位は保たれている。 その量と放射能は、1号機が95リットルで合計17,100ベクレル、2号 機で約326リットルで含まれる放射能量は約4,600ベクレルという。外部 への漏えいはしておらず放射能の影響はないと北電は発表した。 燃料プールへの水の補給は、ポンプが一時停止したものの、直ぐに 復旧しており継続中。
◎柏崎刈羽原発への影響
柏崎刈羽原発は震源からは120kmほど離れている。 地震の揺れは志賀原発よりも小さいく3号機の原子炉建屋基礎マット 上では87.1ガルである。 しかし長周期揺れの影響で燃料プール水がスロッシングであふれだし た。2、3、4、6、7号機で起きている。 最大は6号機の0.6トンだった。 また、一部の火災報知機が警報を鳴らしたが、いずれも誤報と判断し ている。 外部への放射性物質の拡散は確認されていない。モニタリングポスト も正常値という。
◎危機的事態は回避したが・・・ 志賀原発が稼働していなかったから
.. 2024年01月10日 04:41 No.2934002
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