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■--永山則夫の復活(上)
++ 週刊新社会 (小学校高学年)…20回          

永山則夫の復活(上)
  沈思実行(173)                鎌田 慧

◎ 『永山則夫小説集成』(全2巻)が発刊された(「共和国」刊)。永山
自身、自己を「少年ルンペンプロレタリアート」と規定していた。
かつて中卒年少労働者は「金の卵」とされて重宝されていたが、いまは
虚飾を剥いで、ズバリ「非正規労働者」。高度成長の1960年代から、
どん底景気の2020年代。永山文学復活の時代となった。

◎ 永山は最初の小説『木橋』を「新日本文学」賞に応募して、入選し
ている(1983年2月)わたしも選考委員だったが、獄中から応募する、と
の連絡は受けていた。それで選評に「小説としてみた場合、きわめて椎
拙な作品である、もう二、三度書き直すとより鮮明になるだろう。」と
書いたのは「八百長」にしたくなかったからだ。
「拘置所の中にいて、少年時代を想いだしたにしても、それが余りにも
悲惨なものであることが、読むものに二重の痛撃を与える」とも書いた。

◎ 高校同期の白取清三郎が面会して推敲をすすめ、次作品などを集め、
田村義也装丁で立風書房から刊行した。
 その帯文には、「『金の卵』がなぜ『連続射殺魔』になったか。彼は
悲惨な逃走をやめて踏みとどまり、己の体験を凝視して『プロレタリ
アートの運命』として描きだすことに成功した」と讃えた。
 永山の悲劇は、彼がたまたま射撃して殺害した2人のガードマンと2
人の運転手が、労働者であって、かれの犯罪は「仲間殺し」だった、と
気づいたことだった。
 獄中結婚した「ミミ」と白取とは、印税を賠償金の一部にあてるため
に、被害者の家をまわって歩いた。が、わたしが知っている段階では、
2家族が拒否していた。

◎ 小説に先行する『無知の涙』『歌を忘れたカナリア』などの文章も
あったが、小説こそが、永山の自己発見の道だった。白取と東京拘置所
に面会にいったり、裁判を傍聴したり、地方にいった時には、獄中へ慰
めに絵ハガキを送ったりしていた。「私の今度の事件を自分が、何故や
らなければならなかったかと問うその時、それの理由とする決定的動因
がみつけられないのでもある」(「無知の涙」)。
        (12月6日「週刊新社会」第1333号より転載」)
.. 2023年12月06日 05:23   No.2914001

++ 素粒子 (大学院生)…119回       
【素粒子】より3つ

 ・万博チケット売り出しのその日に札幌五輪が消滅。
  巨大イベントを錦の御旗に、大規模開発や経済成長をもくろむ
  「お祭りドクトリン」の終焉(しゅうえん)。
 ・東京五輪の汚職・談合に政治家は我関せずを決め込み、党利党略で
  始まった万博は連携不足、責任転嫁、五里霧中。
 ・ずっと疑問。五輪担当相や万博担当相って、何のためにいて、何を
  しているのだろう。
        (12月1日「朝日新聞」夕刊1面【素粒子】より)

.. 2023年12月06日 05:29   No.2914002
++ 東京新聞 (社長)…2973回       
<東海第二原発 再考再稼働>(62)
  東海村議編 現状では是非判断できず 公明・岡崎悟さん(66)

 実効性のある広域避難計画の策定と、さらにその計画への住民の理解
が進まない中では、東海第二原発の再稼働の判断はできないと考えて
いる。
 安全性確保に向けた取り組みが重要なので、いまは計画策定や安全対
策工事の進展を見守りたい。
 こうした考え方から、村議会の原子力問題調査特別委員会での請願審
議では、再稼働に賛成の立場で出された請願2件が速やかな再稼働を求
める内容だったため、会派の2人で棄権をした。

 一方、再稼働に反対の立場で出された3件の請願は、現時点では選択
肢を狭めるべきではないとも考えているため、賛成しなかった。
 まずは、村が最優先で広域避難計画の策定に取り組み、内容を示すべ
きだ。それにより、議会としてもより具体的な対応が取れるようにな
る。位置付けとしては、最初はたたき台でいいが、その後は不断の見直
しが必要だ。計画をまず示してもらい、その後、中身については検討し
ながら実効性を高めていく。
 他の自治体の避難計画も全部そういうつくり方をしている。 (中略)

 東海村では、原子力と何らかの関係を持っている村民が多い。このた
め、原子力に対して柔軟な考えを持つ住民が多い一方で、漠然とした不
安を持つ住民がいることも事実。
 最近では、昨今のエネルギー危機を背景に、原子力に許容的な住民が
緩やかに増えているように感じる。
 いずれにせよ、私たちは現時点では再稼働の是非は判断できないとい
う立場。来年1月の村議選でも主要な争点になるとは考えていない。
 (聞き手・長崎高大) (12月6日「東京新聞・茨城」より抜粋)
https://www.tokyo-np.co.jp/article/294296?rct=ibaraki

.. 2023年12月07日 07:16   No.2914003
++ 新潟日報 (大学生)…91回       
柏崎刈羽原発の「運転禁止」解除、原子力規制委が
  年内にも最終判断へ 現地調査と東京電力社長の面談を実施

 原子力規制委員会は12月6日の定例会合で、テロ対策不備で事実上の
運転禁止命令を出している東京電力柏崎刈羽原発の課題が改善され、東
電に原発事業者の適格性があるとする事務局の報告を了承した。
 命令解除の条件が整ったことから、年内にも山中伸介委員長らによる
現地調査や東電の小早川智明社長との面談を実施し、その上で最終判断
することを決定した。

 会合では事務局の報告に異論は出ず、5人の委員全員が追加指示の必
要はないと表明した。山中氏は「われわれの目で現場を確認して職員と
意見交換し、核物質防護の状況を確認する必要がある」と述べた。調査
には伴信彦委員も参加する。 (中略)
 規制庁は27項目の課題を指摘していた。報告書案によると、大雪など
厳しい自然環境でも監視できる体制整備や、2023年5月に社内に設置さ
れた核物質防護モニタリング室が改善を主導していることなどを確認。
 仮に今後、核物質防護に問題が起きても、自律的に改善できる仕組み
が構築され定着しつつあるとした。

 規制庁は原発運転の適格性についても報告。
 東電が保安規定で約束した「福島第一原発の廃炉をやり遂げる」「経
済性より安全性を優先させる」といった基本姿勢を守っていることを確
認したとしている。    (12月6日「新潟日報」より抜粋)

.. 2023年12月07日 07:22   No.2914004
++ 素粒子 (大学院生)…120回       
【素粒子】より2つ

 ・今年も「化石賞」に輝いた日本。
  見せかけの環境配慮を評価され、4期連続の怪挙。
 ・パーティーの対価との名目で事実上の企業団体献金を受け取り、
  記載をごまかし裏金づくり。見せかけの報告書で政治改革の時計の
  針を巻き戻した自民にも受賞の栄誉を。
        (12月5日「朝日新聞」夕刊1面【素粒子】より)

.. 2023年12月07日 07:31   No.2914005
++ 東京新聞 (社長)…2974回       
東電に甘い検査 あらわ 規制委「テロ対策 改善途中だが是正」
  柏崎刈羽「運転禁止」解除へ

 東京電力柏崎刈羽原発(新潟県)の運転禁止命令解除に道筋を付けた6
日の原子力規制委員会の対応は、東電に対する甘い姿勢が浮き彫りと
なった。テロ対策不備の再発防止の取り組みを、改善途中にもかかわら
ず是正したと判断。
 原発を運転する適格性については表面的な確認作業でお墨付きを
与えた。
 世界最悪レベルの原発事故と重大なテロ対策不備の当事者への厳し
い姿勢は感じられない。(渡辺聖子) (後略)
        (12月7日「東京新聞」朝刊「核心」より抜粋)

.. 2023年12月08日 14:47   No.2914006
++ 東京新聞 (社長)…2975回       
 ◆<東海第二原発 再考再稼働>(61)
  東海村議編 工事不備「隠蔽」で不信感
  共産・大名美恵子さん(69)

 原発は危険なものと考えており、東海第2原発の再稼働には反対だ。
日本原子力発電が東海第二の再稼働のため進めている安全対策工事で不
備が見つかった。しかも安全上とても重要な防潮堤で、工事はストップ。
大きな問題だ。原電は不備を6月に見つけながら、公表したのは4カ
月も後の10月16日だった。事業者としての信頼は崩れた。

 原電は11月の村議会の聴取に「原因や対策がまとまった段階での公表
を考えた」と説明した。
 しかし私は隠蔽(いんぺい)していたと受け止めている。隠蔽した理
由の一つと思われるのが、村議会の全議員で構成する原子力問題調査特
別委員会の状況だ。

 特別委では東海第二の再稼働に賛成する請願2件と、反対する3件の
審議が最終局面を迎えていた。9月21、26日、10月13日にこのうち4件
の採決があり、賛成の2件は「採択すべきだ」となり、反対の2件は「
採択しない」となった。残りの反対1件も4日に「採択せず」と
決まった。
 特別委の結論は12月の定例会本会議の請願採択でも変わらない見込み
だ。賛成の2件が本会議で採択されれば、村は再稼働を求める意見書を
国に提出することになる。

 原電は工事不備の公表をできるだけ遅らせて、賛成の請願が順調に採
択される流れとなるのを待っていたと思う。
 私は工事不備の発覚により、今は請願の結論を出す時期ではなく
なったと考える。委員会の採決では数の力で負けたが、再稼働を不安に
思っている人は大勢いる。村民に事実を伝えていく。

 工事の不備については9月に私のもとに情報が寄せられた。ことしの
春まで東海第二の安全対策工事に従事した人からだ。防潮堤の取水口付
近の鋼製防護壁を支える基礎部分に、隙間や鉄筋の変形が生じていると
いう話だった。
 電話やオンラインでやりとりする中で、こんなことがあるのかという
思いの半面、工事を急ぐ原電なら起こり得るとも感じた。原電は部分的
に工事を中断しているが、全体を中止し再稼働ではなく廃炉へと転換す
べきだ。 (中略)

.. 2023年12月09日 07:55   No.2914007
++ 東京新聞 (社長)…2976回       
来年1月の村議選では、再稼働に賛成する候補は請願の採択結果と避
難計画を、安全性を訴える根拠にするだろう。
 賛成派の中には、原子力関連施設があるから仕事がもらえ、村も潤い
住みやすいと主張する人がいる。
 原子力施設があるから良い生活ができるという考えは不幸だ。次世代
に何を残すのかを考えてほしい。
(聞き手・竹島勇)  (12月5日「東京新聞・茨城」より抜粋)

.. 2023年12月09日 08:01   No.2914008
++ 共同通信 (大学院生)…105回       
作業員顔に放射性物質汚染 福島第一原発、20代男性

 東京電力は11日、福島第一原発2号機で、廃炉作業をしていた協力企
業の20代男性の顔面に放射性物質による汚染が確認され、内部被ばくの
可能性があると発表した。男性は病院には行かず、原発構内で除染を終
えたという。
 東電によると、男性は11日午前11時5分ごろから、全面マスクや雨
がっぱの上下など防護装備を着用し、2号機原子炉建屋西側に設置され
た部屋の中で作業していた。(後略) (12月11日「共同通信」より抜粋)

.. 2023年12月12日 05:14   No.2914009
++ 共同通信 (大学院生)…106回       
核ごみ「交付金以外で」活路訴え
  橋本大二郎・元高知県知事

 原発から出る高レベル放射性廃棄物(核のごみ)の最終処分場選定を
巡り、初期段階の文献調査が行われている北海道寿都町で10日、橋本大
二郎・元高知県知事(76)の講演会が開かれた。
 同県東洋町が2007年、同調査に応募した当時の現職で「原子力関係の
交付金以外で町が活性化する可能性を捨てるべきではない」と訴えた。
 寿都町の住民団体が主催。東洋町は2007年1月に応募したが、住民ら
の反対で撤回した。
 橋本氏は東京電力福島第一原発事故を例に挙げ「原子力関係施設の事
故は後遺症が大きい。町の存続のために取り返しのつかない変化をして
は意味がない」と強調した。   (12月10日「共同通信」より)

.. 2023年12月12日 05:19   No.2914010


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