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「福島第一原発」生みの親 東電元副社長(豊田正敏氏)が答える 「東電の失敗――安全よりコストとメンツを優先してきた」
東電の企業体質について、旧経営幹部が初めて率直に語った。単なる会社批判ではない。会社最大の危機に瀕する今だからこそ、痛切な苦言を受け止めてほしい。 いまの経営陣はダメだ ・今回の事故直後には、武藤(栄・副社長)君にも何度かメールして、「循環系の熱交換システムを外付けで設置して、冷却水を冷やして原子炉に戻せ」と言っているんですが、反応はないですね。 ・今回の津波被害で、最も大きな分かれ道になったのは外部電源を喪失した後に、ディーゼル発電機がやられてしまったことです。原子炉建屋には、津波による被害はなかったんですから、ディーゼル発電機を原子炉建屋内に入れておけばよかったんです。 ・原子力というのは、どうしても負の側面がある。安全が最優先で、次は信頼性です。経済性も重要ですが、それは3番目。それなのに、いまの人たちは経済性ばかりを見ている。データ隠し事件などで地元の信頼を失っても、まだ「経済性」と言っていたんですから、困りものですね。 ・私が在籍していた当時の木川田一隆社長は、顔を合わせるたびに、「原子力は、安全を最優先にやってくれよ」とおっしゃっていたものですが。 ・豊田正敏氏=87歳。東京電力元副社長。東電が福島第一で原子力発電を始める際の現場責任者の一人として、建設予定地の選定や、設計会社への発注などにあたった。(週刊現代5月28日号の文章の一部抜粋)
.. 2011年05月20日 06:27 No.291001
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