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アメリカの反中国の中心は台湾問題でしょう。アメリカの画策は台湾・日本に軍事紛争を起こさせ、中国が武力行使を行えば、経済制裁を実行することでしょう。現在、日本・アメリカ・韓国の三国同盟を作り、軍事的包囲網と、経済関係を切り離そうとしています。
日中共同宣言(1972年)では、「中華人民共和国政府は、台湾が中華人民共和国の領土の不可分の一部であることを重ねて表明する。日本国政府は、この中華人民共和国政府の立場を十分理解し、尊重し、ポツダム宣言第八項に基づく立場を堅持する」としています。
日中友好条約(1978年)では前文において「前記の共同声明に示された諸原則が厳格に遵守されるべきことを確認し」とし、さらに第一条「両締約国は、主権及び領土保全の相互尊重、相互不可侵、内政に対する相互不干渉」としています。
日本は台湾を独立国として扱ってはいません。日本の世論はしばしば「中国は国際約束を守らない」と批判していますが、日中関係の基本的合意を破っているのは日本国の方なのです。同様なことはアメリカと中国の合意にも言えることです。
日中共同宣言や日中友好条約に言及するとしばしば、では台湾の意思をどうなのだろうかと問いがなされます。この点について、2022年台湾の国立政治大学選挙研究が実施した世論調査では、現状維持が、57.2%でした。
台湾が現状維持であれば、中国が武力行使を行う可能性は極めて低いと思います。現在の自民党はアメリカに従うことにあります。だが世界の流れを見ると、アメリカ従属から脱する時期に来ていると思われます。この数字を見て頂きたい。
G7・7か国、アメリカ21.1、日 本5.1、ドイツ4.4、フランス3.0、イギリス 3.0、イタリア2.5、カナダ1.8。小計 40.9兆ドル。
非G7上位7か国、中 国24.9、インド9.3、ロシア4.1、インドネシア3.2、ブラジル3.1、メキシコ2.4、韓 国2.3。小計 49.3兆ドル。
つまり、GDPは、中国がアメリカより大きいだけではなくて、G7・7か国の合計が非G7上位7か国より少ないのです。こうした経済状況は先のG20首脳会議にも反映され、宣言では、G7が主張するロシアの名指し批判が避けられたのです。今世界は大きい潮流の変化を見せています。日本外交は今転換すべき時なのです。
.. 2023年11月18日 08:36 No.2901001
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