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■--ガザの高校生
++ 東京新聞 (社長)…2953回          

ガザの高校生「普通の生活知らない」 人道危機が深刻化
  「パレスチナの願いは、この戦いを止めること」

 中東で活動する国際NGO「日本国際ボランティアセンター(JV
C)」の広報担当、並木麻衣さん(38)のもとに、パレスチナ自治区ガザ出
身の友人から再びメッセージが届いた。
 イスラエルによる封鎖と地上作戦で人道危機が深刻化する中、ガザの
人たちはどんな思いでいるのか。日本ができることはないのか。
                        (木原育子)

 「僕が生まれてから戦争ばかりだった。普通の生活がどんなものかも
知らないし、僕がそれを味わうこともきっとないんだ」
 ガザに住む男子高校生が23日、中東のヨルダンに身を寄せる40代の母
親に電話で嘆いた。
 母親の女性は並木さんのJVCパレスチナ駐在員時代からの友人だ。
 女性には小学生から高校生までの4人の子どもがいる。子どもたちは
元夫とガザで暮らす。
 イスラム組織ハマスによるイスラエルへの大規模攻撃後、女性は12日
に初めて子どもたちと電話でつながった。小学生の娘は「ママ、ここか
ら出して」と泣き叫んだ。

 ガザの窮状を世界に知らせるメッセージとして、女性は会話内容を並
木さんに託し、「こちら特報部」は 19日付で詳報した。その後、女性は
23日に電話でやりとりした内容を再び、並木さんに託した。

 以前は反抗期の影響もあって、あまり母親と話さなかった高校生の息
子が、今は思い詰めたように胸の内を明かすようになった。
 「いつかガンを治す医者になりたいと思っていたし、他にもたくさん
の夢があるけど、それはどうやら叶わないみたいだ」。23日の電話で息
子は切り出し、こう続けた。「パレスチナでは子どもが大人になること
すら叶わないんだから」女性は自身の思いも並木さんに伝えた。「子ど
もたちと同郷の親類は一家で亡くなっているし、私の親類も友人も亡く
なった。何の罪もない人々がガレキの下敷きになっていく」

 さらに、こう訴えた。「私たちとウクライナの人々との間に違いはな
いのに国際社会の反応は違う。ダブルスタンダードが私の大切な人たち
を殺していく」
 29日も女性は子どもたちと連絡を取った。「いつ爆撃があるか分から
ない。今は無事だが、恐怖とパニックで頭がいっぱいだ」と切迫した
様子だったという。
.. 2023年11月02日 05:04   No.2892001

++ 東京新聞 (社長)…2954回       
 並木さんも気が気ではない。東京外国語大でアラビア語を専攻。「在
学中に留学して以降、JVCの現地駐在員時代を含め(パレスチナ・イ
スラエルに10回以上、渡航してきた。女性と同じく4児の母でもある。
 かつてガザでこう言われた。「日本も戦争したのに、今はきれいなビ
ルが立ち並ぶ。なぜガザだけがガレキのままなのか。なぜガザでの暴力
は許されるのか」。返す言葉がなかったことをよく覚えている。

 現地情勢の悪化とともに人道支援のトラックが到着したというニュース
を見るたびに「これを食べて頑張って、ということを意味する。地獄の
日々を引き延ばしているだけで、何て残酷なことを強いているのだろ
う」と胸が苦しくなる。

 ガザは東京23区の6割ほどの広さだ。東京駅をガザ中心部に置き換え
ると、北は足立区・北千住あたりから南は横浜市に相当する。そんなエ
リアに220万人が住む。
 国連人道問題調整事務所(OCHA)などによると、ガザの死者数は
7日以降、1カ月もたたず7千人を超えた。
 JVCは他の国際NGOとともに、日本政府が停戦に向けた外交努力
を尽くすよう求める要請文を提出している。
 並木さんは「パレスチナの願いはシンプルで、この戦いを止めること、
その一点だけだ。目を向けてほしい」と一刻も早い停戦を切望した。
     (10月31日「東京新聞」朝刊18面「こちら特報部」より)

.. 2023年11月02日 05:10   No.2892002
++ 朝日新聞 (社長)…817回       
朝日川柳  山丘春朗選 より3句

 ・ポロポロと適所を辞める適材が  張本雅文(長崎県)
         (副大臣、政務官早くも2人)
 ・陸海自 総身にモラル回りかね  山本武夫(三重県)
         (閉鎖組織のセクハラ)
 ・不屈なり九十歳の姉に見惚れる  田中ゆう子(神奈川県)
         (袴田秀子さん)
           (11月1日「朝日新聞」朝刊14面より抜粋)

.. 2023年11月02日 05:16   No.2892003
++ 朝日新聞 (社長)…818回       
【素粒子】より5つ

 ・国連総会の「人道的休戦」決議を蹴散らしゆく蛮行。
  戦闘「第2段階」に戦慄する。
 ・せんないこととて。G7議長国で安保理の非常任理事国の日本に、
  策はないものか。   (10月30日「朝日新聞」夕刊1面より)
 ・民意こそが公益。代執行は県の自主性、自立性の侵害。
  沖縄県知事の訴えに理あり。
 ・だけど司法は国の強行を追認しそう。
  なぜ「辺野古が唯一」かも問わずに即日結審。
 ・「日本に核のゴミの処分地の適地はない」。
  地球科学の専門家の声明がズシリ響く。
             (10月31日「朝日新聞」夕刊1面より)

.. 2023年11月02日 05:22   No.2892004
++ 南日本新聞 (小学校高学年)…25回       
かすむ原則40年…「福島の教訓 忘れたのか」
  川内原発40年超運転認可、古里失った出身者ら憤り

 九州電力川内原発1、2号機(鹿児島県薩摩川内市)は1日、原子力
規制委員会によって20年超運転が認められた。
 「安全性は」「避難の実効性は」。
 懸念は払拭されないまま、東京電力福島第一原発事故後に定められ
た「原則40年」がかすんでいく。
 立地する薩摩川内市や周辺自治体では期待と不安が入り交じる。「教
訓を忘れたのか」と憤る福島県出身者。
 60年超運転を見据えた「長期運転」の足音が迫る。
 1日、県内からは「住民の不安を無視」「事故が起きれば誰が責任を
とるのか」と批判の声が上がった。
 一方、立地する薩摩川内市の経済関係者は「原発は地元産業に貢献し
ている」と歓迎した。

 安全規制の役割を放棄している−。
 規制委の認可が出た直後、市民団体「川内原発30キロ圏住民ネット
ワーク」は、認可撤回を求める抗議文を規制委にメールで提出した。
 高木章次代表(72)らは県庁で会見し「安全性は確保されておらず、県
民は不安を抱えている」。九電の新たな基準地震動(耐震設計の目安と
なる揺れ)に基づく耐震対策を踏まえずに認可したことに「到底許せな
い」と非難した。

 避難計画の実効性を不安視する声も相次ぐ。
 計画では、5キロ圏が即時避難。5〜30キロ圏は屋内退避後、放射線
量が上がった地域は避難する。薩摩川内市のパート田中ひろみさん(50)
は「事故が起こると、退避をせずに避難する人も多いはず。運転延長を
認めるなら避難計画もしっかり議論してほしい」と強調した。(後略)
        (11月2日「南日本新聞 373news.com」より抜粋)

.. 2023年11月03日 08:15   No.2892005
++ 東京新聞 (社長)…2955回       
東電3回目海洋放出 廃液事故 説明尽くさず

東京電力福島第1原発(福島県大熊町、双葉町)の汚染水を浄化処理
した水の海洋放出で、東電は2日、3回目の放出を始めた。20日に完了
する見通し。

 同日午前10時21分にポンプを起動して放出を開始。期間中に処理水約
7800トンを放出する。本年度は4回に分けて計約3万1200トンを流す計画だ。
 東電によると、風評被害を巡る賠償では10月26日時点で賠償請求書の
発送依頼が約510件あり、実際に十数件の請求があった。東電は賠償済み
の件数や金額を明らかにしていないが、主な賠償先は日本産水産物の輸
入を停止している中国向けにホタテやナマコを輸出していた水産業者という。 (中略)

3回目の処理水の海洋放出は、汚染水を浄化するALPSで起きた作業員の
被ばく事故から8日後に始まった。汚染水処理の根幹となる設備での事故
に対し、東京電力が詳しい説明をしない中での放出再開となり、東電が
海洋放出を巡って強調する「透明性高く情報発信する」姿勢は全く感じ
られない。(中略)

 東電の説明は二転三転している。事故直後は作業員にかかった廃液の
量は100ミリリットルとしたが、その後に数リットルだったと訂正。
これには、1日の原子力規制委員会の定例会合で石渡明委員が「説明が
変わるたびに数字が大きくなる」と不信感をあらわにした。
          (11月3日東京新聞朝刊20面より抜粋)
 ※詳細・写真等は
https://www.tokyo-np.co.jp/article/287707?rct=genpatsu
Webの表題は、「福島第1原発、3回目の処理水海洋放出を始める 
    被ばく事故から8日、東京電力はまだ詳しい説明できず」
              (11月2日 21時56分発信)

.. 2023年11月05日 07:36   No.2892006
++ 日刊ゲンダイ (社長)…269回       
日本外交と政治の正体<509>     孫崎 享
イスラエルのガザ地上攻撃は容易ではない
ガザは何十年にもわたって地下にトンネル。攻撃に備えている

ガザを実効支配するイスラエル組織ハマスが、イスラエルに対して複数
のロケット弾を発射し、武装した集団が同国を襲撃した。
この事態を受け、米国、英国、フランス、ドイツ、イタリアの5ヵ国
首脳は電話協議し、共同声明で「ハマスによる恐ろしいテロ行為への明
白な非難」と、「イスラエルへの揺るぎない結束した支持を表明する」
と強調。イスラエルのネタニヤフ首相は、「イスラム組織ハマスを壊滅
させる」と言い、ガラント国防相も「われわれは彼らを地球上から抹殺
する」と述べた。
 西側メディアの報道は、イスラエル政府の立場が目立つが、イスラム圏
の対応はどうなっているのだろうか。
 トルコのエルドアン大統領は、電気も水道もない230万人が住むガザ
地区に対するイスラエルの爆撃、封鎖は、「虐殺」に相当する不相応な
対応と断言。議会演説では、戦争にも「道徳性」は必要で、今の事態は
「非常に深刻」「(国際法などに)違反している」と訴えている。
また、エルドアン大統領と外相は西側諸国とも電話会談を行っているが、
アンカラ駐在のイスラエル特使は、調停について話し合うのは時期尚早
であると言っていた。
 サウジアラビアのムハンマド皇太子もエルドアン大統領と電話対談し、
イスラエルとハマスの戦争の激化を止めるため、地域的にも国際的にも
「不断の努力」を続けている、と強調。ガザに対するイスラエルの攻撃
を阻止する必要を主張していた。
 アラブ連盟もカイロで緊急の外相級会合を開き、イスラエルに対して
ガザへの攻撃を即座に停止するよう求める声明を採択している。
 おそらく、イスラエルは地上からガザを攻撃するだろう。ただ、これ
は容易ではない。ガザは何十年にもわたって地下にトンネルがつくられ、
攻撃に備えているからだ。
 さらに都市攻撃では「武装集団」と「一般市民」との区別がつかない。
ウクライナ戦争でもロシアの戦車が遂行型地対空ミサイルで壊滅的攻撃
を受けたが、こうした武器をハマス側が所有している可能性もある。

.. 2023年11月05日 07:42   No.2892007
++ 日刊ゲンダイ (社長)…270回       
 「ハマスを壊滅させる」の意味は、関わるすべての人を壊滅的に抹殺
することだが、イスラム社会は国際的に大きな発言力を持つ。彼らの声
を黙殺できる時代ではない。(木曜掲載)
      (10月19日発行「日刊ゲンダイ」5面より)

.. 2023年11月05日 07:48   No.2892008
++ 東京新聞 (社長)…2956回       
東海第二の工事不備 東海村議会、8日全員協議会で原電聴取

 東海第二原発(茨城県東海村)の再稼働に向けた安全対策の防潮堤工
事で不備が見つかった問題で、東海村議会は8日に全員協議会を開き、
日本原子力発電の担当者から聴取することを決めた。
 同議会の特別委員会が「不採択」とした再稼働関連の請願1件では審
議やり直しを求める申し入れがあり、聴取後に対応を判断する。
                        (長崎高大)

 不備は防潮堤の基礎部分の柱で見つかり、コンクリートの充填(じゅ
うてん)不足による隙間や鉄筋のゆがみが生じていた。
 原電は不備を6月に見つけ、一部の工事を停止しているが、4カ月後
の10月16日に公表した。
 村議会の原子力問題調査特別委員会は9月下旬から再稼働に関する請
願を審議しており、これまでに再稼働を求める2件を「採択すべき」と
し、反対の2件を「不採択」とした。
 今回の問題を受け、昨年2月に反対請願を出した「東海第2原発の再
稼働に反対する会」が審議のやり直しを申し入れた。

 特別委は2日も開催され、不採択とした同会の請願を含めた計3件の
請願審査報告書を取りまとめる予定だった。
 しかし委員から「原電の説明を聞いた後で判断すべきだ」との声が相
次ぎ、8日の原電からの聴取後に開かれる特別委で、再審議するかどう
かを判断することとした。
 会代表の塚原千枝子さん(73)は取材に「安全対策工事をしっかり
やっているから採択しないということだった。しっかりやっていな
かったのだから審議をやり直してほしい」と話した。
          (11月3日「東京新聞」茨城版より抜粋)

.. 2023年11月07日 06:04   No.2892009
++ 朝日新聞 (社長)…819回       
【素粒子】より5つ

 ・子どもを殺された側でなく空爆する側が言うのか。
  「これが戦争の悲劇だ」なんて。
 ・原発運転「原則40年」を葬りつつ、また2基を60年に延長。
  安全神話の復活、着々。
             (11月2日「朝日新聞」夕刊1面より)
  最新版「国会用語の手引」
 ・減税…首相主導の支持率回復策。だが「見透かされて逆効果」
  「国民をなめるな」という受け止めが広がってる。
 ・税制措置…「防衛増税」のこと。「増税」を口にしたがらぬ首相が
  多用して話題に。
 ・適材適所…人事の責任逃れの呪文。
  「任命権者に忠実な人材配置」がさらに乱暴に。
             (11月4日「朝日新聞」夕刊1面より)

.. 2023年11月07日 06:12   No.2892010


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