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東海第二原発の防潮堤工事で施工不良が発覚(工事中断のまま) | 8つの問題点と「私たちの課題」6点 | 「施工不良」の工事区間は『設計も工事も難しい』区間 | 「安藤ハザマ」が請け負った | 適当な補修による対策完了→再稼働・超長期運転を | 許すわけにはいかない (下) └──── 披田信一郎(東海第二原発の再稼働を止める会)
≪8つの問題点≫
1.施工不良が分かった「鋼管製防護壁を支える基礎」は、周囲に巡ら される防潮堤の中でも、津波を正面から受ける場所であり、そこに既設 の取水口があって、それをまたぐような形の防潮壁を作らねばならない 技術的にも厳しい箇所であり、要となる重要な施設であること。
2.東海第二原発の対策工事は、ゼネコン各社に各工区に分けて発注さ れている。 ここは設計も工事も難しい工区とされるが、「安藤ハザマ」が 請け負った。 ほかの原発に強いゼネコンからは、まともな構造物を作るのは難しい ので、取水口全体から作り直すべきとの提案もあったそうで、原電とし てはそんな時間はないとして、何とかするとした「安藤ハザマ」が設計 から工事までを請け負うこととなったらしい。 最初からむりがあったとの見方も。
3.地中での連続壁工法で巨大な南北2本の鉄筋コンクリート基礎を作 り、それを支えに長さ約80m×厚さ約6m×高さ約20m、総重量約4600 トンの鋼製の桁を載せて、それで防潮壁とするというもの。 他の、「鋼管杭鉄筋コンクリート防潮壁」とは全く構造が違うもの。
4.その基礎部分が施工不良ということは、致命的なものであり、 特に、北側基礎が南側より深いところの岩盤に届かせるために深くまで なければならない基礎が足りないということは、完全に作り直しするし かないもの。規制庁もそれを認めている。
5.しかも、この周囲には、「鉄筋コンクリート防潮壁」があり、その 基礎も地中連続壁工法で基礎が作られているようで、それらも改めて調 査、場合によっては作り直しが必要だ。
6.そもそも、経理的基礎にかけ、ゼネコンとの契約も不調が続いたこ と、加えて対策工事に時間がかかることは60年規制からして、再稼働後 の稼ぐ運転期間が少なくなることから、工期について工事業者に厳しく 対応したともいわれており、それらのつけが回ってきたといえよう。
.. 2023年10月28日 07:47 No.2886001
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