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福島第一原発の汚染水と原発(大事故を起こしていない)廃液は同じか? | 原発から大量のトリチウムを放出するのも問題 | 全ての放射性物質の排出を止めることが重要 (上) └──── 山崎久隆(たんぽぽ舎共同代表)
汚染水の学習会やレポートに関連して何度か質問を受けた「(大事故を 起こしていない)原発廃液と福島第一原発の汚染水の違い」について文章 化しました。
◎ 最初に断っておきますが、原発や再処理工場など原子力施設からの 排水には放射性物質が含まれます。これらは人体や環境に影響を及ぼし ており、その土台の上に「福島第一原発の汚染水排出」が積み重なります。 日本以外の国でも、原発などから放射性物質を排出する行為は、人体 や環境になにがしかの悪影響を与えるものであり、認められるものでは ありません。 しかし原発からの排出は問題にしないが、「福島第一原発の汚染水は 問題だ」という論理も成り立ち得ます。そこには福島第一原発の汚染水 と原発(大事故を起こしていない)排出水の発生源の違い、管理の違い、 含まれる放射性物質の違いなどがあるからです。 これらを一緒くたにするべきではないことは、そのとおりです。
◎ 私は個人的に、どっちも反対ですから、結論は原発処理水、福島汚 染水、再処理工場廃液のいずれも海や大気に捨てるな、という立場です。 しかしそれぞれが発生原因や管理状態、更に物理的にも異なることを 十分認識した上でのことです。 それらを認識せず「原発と同じ排水なのに、何に反対しているのか分 からない」という人にこそ、読んでいただきたいと思います。 そのうえで、海や大気に放射性物質を事実上無限に放出し続ける原子 力産業こそが、問題の根幹にあることを理解し、福島汚染水に加え、計 画されている六ヶ所再処理工場の運転開始を何としても止める必要があ ることを理解してほしいのです。
1.原発の廃液は、いきなり海に放出することはありません
.. 2023年07月29日 07:44 No.2814001
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