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■--原発推進GX法が成立しても止められる
++ 小山芳樹 (大学生)…71回          

原発推進GX法が成立しても止められる
 | 原子力推進の矛盾はむしろ拡大
 | その3 原子炉等規制法改訂について
 | 1.30年高経年化技術評価の旧法との違いについて
 | 2.長期施設管理計画の旧法との違いはどこにあるのか
 | 3.延長運転期間審査での期限切れの取り扱いについて
 | 4.長期施設管理計画の軽微な変更について
 | 6/17山崎ゼミの資料紹介 (その8)(連載)
 └──── 小山芳樹(たんぽぽ舎)

その3 原子炉等規制法改訂について

1.30年高経年化技術評価の旧法との違いについて

 炉規法では「発電用原子炉施設の劣化の管理等」が新たに規定されて
いるが、40年の運転期間が規定されていた第43条の3の32は改訂後
は「発電用原子炉設置者は、その設置した発電用原子炉について最初に
第43条の3の11第3項の確認を受けた日から起算して30年を超えて
当該発電用原子炉を運転しようとするときは、原子力規制委員会規則で
定めるところにより、あらかじめ、当該30年を超えて運転しようとする
期間(10年以内に限る。)における当該発電用原子炉に係る発電用原子
炉施設の劣化を管理するための計画を定め、原子力規制委員会の認可を
受けなければならない。』と改訂されている。

 これは現行では30年目までに行わなければならないとされる「高経年
化技術評価」(実用発電用原子炉の設置、運転等に関する規則第84条
第2項)とほとんど同じだ。
 また、運転後30年を経過しても許可を受けることができなかった場合
は、その段階で直ちに運転が停止されるというが、その後も規制委が評
価を承認したら再稼働できる。

 規制委はこれまでの評価結果は規則から法律に格上げしたのだから厳
しくしたというが、旧法ならば40年を超えるまで新規制基準適合性審査
を通らなければ廃炉になった。
 タイムアウトがあったのに、新規制ではいったん原発を止めねばなら
ないが、震災を経て動かすことは可能とされているのが大きな違いだ。
これは一般に規制緩和という。
.. 2023年07月11日 05:03   No.2802001

++ 小山芳樹 (大学生)…72回       
2.長期施設管理計画の旧法との違いはどこにあるのか

 第2項の規定では『長期施設管理計画には、原子力規制委員会規則で
定めるところにより、長期施設管理計画の期間、第5項の規定により実
施した劣化評価の方法及びその結果、発電用原子炉施設の劣化を管理す
るために必要な措置その他原子力規制委員会規則で定める事項を記載し
なければならない。』についても、前項と同様、実用発電用原子炉の設
置、運転等に関する規則第84条に各項目の規定があり、第1項第4号
のイからチに記載されている。これと本質的に違いはない。

3.延長運転期間審査での期限切れの取り扱いについて

 第3項でも規定される『第1項の認可を受けた者は、当該認可を受け
た長期施設管理計画の期間を超えてその発電用原子炉を運転しようとす
るときは、原子力規制委員会規則で定めるところにより、あらかじめ、
当該期間を超えて運転しようとする期間(10年以内に限る。)における
長期施設管理計画を定め、原子力規制委員会の認可を受けなければなら
ない。この項の認可を受けた者が、当該認可を受けた長期施設管理計画
の期間を超えてその発電用原子炉を運転しようとするときも、同様とす
る。』の基本的考え方も同じで、以前は40年目までに延長運転が認めら
れなかったときは、原発は廃炉になるが10年毎の長期施設管理計画が期
限まで許可されない場合も運転はできなくなるだけで管理計画が承認さ
れれば再稼働できるのだから、規制緩和をおこなったと言える。

4.長期施設管理計画の軽微な変更について

 第4項では『第1項又は前項の認可を受けた者は、これらの認可を受
けた長期施設管理計画の変更(原子力規制委員会規則で定める軽微な変
更を除く。)をしようとするときは、原子力規制委員会規則で定めると
ころにより、原子力規制委員会の認可を受けなければならない。』につ
いて、軽微な変更とは具体的に何を指すのか不明確だ。規制庁の説明で
は、例えば会社の代表者の変更や所在地の変更などとしている。
 しかし具体的に示していないので何が軽微なのかわからない。
                       (その9)に続く

.. 2023年07月11日 05:10   No.2802002
++ 小山芳樹 (大学生)…73回       
原発推進GX法が成立しても止められる
 | 原子力推進の矛盾はむしろ拡大
 | その3 原子炉等規制法改訂について
 | 5.長期施設管理計画での劣化評価の在り方について
 | 6.長期施設管理計画の許可基準について
 | 7.長期施設管理計画の軽微な変更の判断主体について
 | 8.長期施設管理計画での必要な措置について
 | 6/17山崎ゼミの資料紹介 (その9)(連載)
 └──── 小山芳樹(たんぽぽ舎)

その3 原子炉等規制法改訂について

5.長期施設管理計画での劣化評価の在り方について

 第5項では『発電用原子炉設置者は、長期施設管理計画を定め、又は
長期施設管理計画に記載された事項のうち発電用原子炉施設の劣化を管
理するために必要な措置に係る重要な事項その他の原子力規制委員会規
則で定める事項を変更しようとするときは、原子力規制委員会規則で定
めるところにより、劣化評価を実施しなければならない。』について
も、具体的にはどのような変更について劣化評価をしなければならない
としているのか明らかではない。

6.長期施設管理計画の許可基準について

 第6項では『原子力規制委員会は、第1項、第3項又は第4項の認可
の申請が次の各号のいずれにも適合していると認めるときでなければ、
これらの認可をしてはならない。』として、

 『第1号劣化評価の方法が、発電用原子炉施設の劣化の状況を適確に
評価するための基準として原子力規制委員会規則で定める基準に適合す
るものであること。』

 『第2号長期施設管理計画の期間における発電用原子炉施設の劣化を
管理するために必要な措置が、核燃料物質若しくは核燃料物質によつて
汚染された物又は発電用原子炉による災害の防止上支障がないものであ
ること。』

.. 2023年07月12日 04:58   No.2802003
++ 小山芳樹 (大学生)…74回       
 『第3号発電用原子炉施設が、長期施設管理計画の期間における運転
に伴い生ずる当該発電用原子炉施設の劣化の状況を踏まえ、当該期間に
おいて安全性を確保するための基準として原子力規制委員会規則で定め
る基準に適合するものであること。』については、現行の「実用発電用
原子炉の設置、運転等に関する規則」第82条の「発電用原子炉施設の経
年劣化に関する技術的な評価」として規定している「第1号」から「第
16号」と具体的にどのように違うのかは,明確にされていない。
 これもまた、規制庁で検討し、規制委が規則等で定めるとしているの
だが、これらが明らかになってから法案と共に議論に付すべきものである。

7.長期施設管理計画の軽微な変更の判断主体について

 第7項では『第1項又は第3項の認可を受けた者は、これらの認可を
受けた長期施設管理計画について、第4項の原子力規制委員会規則で定
める軽微な変更をしたときは、原子力規制委員会規則で定めるところに
より、その旨を原子力規制委員会に届け出なければならない。』とされ
ているが、軽微な変更だから届け出で良いとの判断は事業者が行う。
 規制委はこれに対して判断を行うことはないと考えられる。もちろん、
予め制定される規則等に記載があるのだろうが、今の段階ではその詳細
は不明である。

8.長期施設管理計画での必要な措置について

 第8項では『発電用原子炉設置者は、第1項又は第3項の認可を受け
た長期施設管理計画に従つて、発電用原子炉施設の劣化を管理するため
に必要な措置を講じなければならない。』について、具体的にはどのよ
うな措置なのかが明らかではない。これもまた技術的な点も絡むため、
現在規制委で審議されているが、概ね六つの評価になると見られている。
 それが妥当かどうかは規制委以外で議論が出来るわけではない。つま
り国会審議事項ではない。
 福島第一原発事故の反省と教訓と言いながら、結局は規制委だけでお
手盛りで決めてしまう。例えパブコメをしても結果は変わらないならば
意味はない。
 こうした変更点については外部からの中立的第三者を含む専門家など
を含めた審議会を作って議論するべきだ。(その10)に続く

.. 2023年07月12日 05:05   No.2802004
++ 小山芳樹 (大学生)…75回       
原発推進GX法が成立しても止められる
 | 原子力推進の矛盾はむしろ拡大
 | その3 原子炉等規制法改訂について
 | 東電福島第一原発事故の教訓は巨大地震多発国で
 | 原発を稼働することの危険を実証したこと
 | 9.長期施設管理計画での規制委の命令について
 | 10.運転管理上の上限の設定について
 | 11.老朽化が進んだ原発の安全性評価について
 | 6/17山崎ゼミの資料紹介 (その10)(了)
 └──── 小山芳樹(たんぽぽ舎)

その3 原子炉等規制法改訂について

9.長期施設管理計画での規制委の命令について

 第9項では『原子力規制委員会は、第6項第1号の原子力規制委員会
規則で定める基準の変更があつた場合その他の場合において発電用原子
炉施設の劣化を適確に管理するため改めて劣化評価を実施させる必要が
あると認めるとき、発電用原子炉施設の劣化を管理するために必要な措
置が同項第2号に規定する基準に適合せず、若しくは適合しなくなるお
それがあると認めるとき、発電用原子炉施設が同項第3号の原子力規制
委員会規則で定める基準に適合せず、若しくは適合しなくなるおそれが
あると認めるとき、又は発電用原子炉設置者が前項の規定に違反してい
ると認めるときは、発電用原子炉設置者に対し、劣化評価の実施、長期
施設管理計画の変更その他発電用原子炉施設の劣化を管理するために必
要な措置を命ずることができる。』との規定がある。

 これは是正措置命令と呼ばれるものと考えられるが、具体的にどのよ
うな状況になった場合なのかは示されていない。
 おそらくノウハウに関係して詳細を公開しない可能性が高いが、これ
もまた原発の安全管理上重要な項目であるから、明確にするべきである。

10.運転管理上の上限の設定について

 運転期間規定を電事法に移したことで、炉規法では長期施設管理計画
により30年までに、その後は10年ごとに管理計画を審査する。
 この審査は、例えば運転期間が80年を超えるような期間でも運転でき
るとされた場合、30年と10年を6回繰り返すことになる。

.. 2023年07月14日 04:51   No.2802005
++ 小山芳樹 (大学生)…76回       
 また、再稼働をしていない原発については、現状では高経年化技術評
価については、冷温停止維持のみの検査を行っているが、この法令改訂
後も同様であるという。
 再稼働をする際には新規制基準適合性審査を行う必要はあるが、それ
も現状のように40年までに受けなければならないわけではない。

 例えば運転開始から60年を超えていても規制委が許可すれば再稼働は
可能であり、その後、長期施設管理計画の審査が通れば80年以上も運転
可能である。
 運転していない限り、原子炉は老朽化しないし、周辺設備の多くも劣
化しないという異常な前提がある。
 今の原発の運転制限が撤廃されてしまうと何の歯止めもなくなってしまう。

11.老朽化が進んだ原発の安全性評価について

 老朽原発の具体的問題点は個別に様々であるが、老朽化が進むと予期
せぬところが破損し計画通りの稼働は困難である。
 しかしそういう場合でも10年毎の検査で規定の審査を通れば運転が継
続できてしまう。
 今回の炉規法改訂では、高経年化技術評価が法令規制に格上げされた
として、規制庁は安全規制は強化されたと主張するが、何も変わって
いない。
 規制委は過酷事故発生について、どこで歯止めをかけることができる
と考えているのか、最後まで分からないままだった。

 原発の安全規制は明確に後退し、規制は緩んだ。
 原子炉圧力容器の照射脆化を検査する試験片も、既に使い切った原発
が出現しているなど、60年以上動かす前提となる検査体制は確立してい
ない。検査体制の内容を法律が国会を通ってから審議している有様だ。
 こうしたことは一般に「結論先にありき」という。

 60年超運転を容認し、原発の寿命であった40年規制をなくした結果、
どんな老朽炉でも審査を通せば動かせる、何時審査を通しても、その時
から始めて時計が動き出すので原発を止めていても廃炉になる心配はない。
 このような安全規制の解除は事業者の利益のためであって、私たちに
リスクを負わせるだけの暴挙である。

.. 2023年07月14日 04:57   No.2802006
++ 小山芳樹 (大学生)…77回       
 東電福島第一原発事故の教訓は巨大地震多発国の危険を実証したことだ。
 このことを全く顧みない原子力政策は、原発が持つ極めて特殊な特徴
を無視する。
 国が進める原子力推進政策は何万年もかかる放射性物質の処理と環境
破壊、事故のリスクをはじめ、電力の安定供給、エネルギー安全保障、
経済性、健全なエネルギー産業の発展をも阻害する。
 あらゆる面で無謀で、野蛮だ。直ちに、エネルギー政策の方向を変え
るべきである。

 ※小山:補足
  6/17「山崎久隆ゼミ資料」の本文をそのままコピーしております。

.. 2023年07月14日 05:03   No.2802007
++ 柳田 真 (社長)…811回       
東海第二原発NO!再稼働はみとめない−7・11行動
 | 福島第一原発事故をくり返すな−東京高裁前に多数の人々
 | 闘いの士気が高まった高裁半日行動の成果・今後
 └──── 柳田 真(たんぽぽ舎共同代表、
            とめよう!東海第二原発首都圏連絡会)

1.7月11日(火)東海第二原発運転差し止め訴訟の控訴審第1回口頭弁
論が東京高裁101大法廷で開かれた。私も朝10時に千葉市の自宅を出
て、12時30分の東京高裁前での前段集会に参加した。そのあと傍聴券抽
選の列に並び、大法廷での意見陳述(原告3人、弁護人4人)の弁論を聞
き、最後に記者会見・報告集会に出た。
 全体の終了は17時30分。ほぼ1日がかりの行動だった。
 以下、その要旨。

2.イ.前段集会は12人ほどが発言。高裁前の道路は茨城県からの参加
者と東京圏の支援者でギッシリ。
 汚染水反対で韓国から参加した国会議員団(約25人)のあいさつもあった。
 原告3人のあいさつ、弁護士のあいさつ、東海村村議会議員、「もし
も東海第二原発が事故なら600兆円の大被害」の上岡直見氏の発言も注目
された。

ロ.傍聴券の抽選のため98人ほどがならび、待たされた後、40人弱が抽
選に当たった。101大法廷へ入場。

ハ.大法廷では、一般原告3人…相沢一正、花山和宏、大石光伸。弁護
士4人…只野靖、中野宏典、鈴木裕也、海渡雄一が述べた。(差し止め訴
訟原告団が作った39頁A4判資料集にその内容が全掲載)

ニ.最後一時間余は、弁護士会館に集まり、記者会見と報告集会。翌日
の東京の新聞にはほとんど載らなかったが茨城版には、茨城新聞、東京
新聞、朝日新聞、毎日新聞に載った。その切り抜き記事を翌日、茨城の
友人からいただいた(希望者にはコピーを送ります)

ホ.「とめよう!東海第二原発首都圏連絡会」(たんぽぽ舎気付)は、ノ
ボリ旗を持って10数人が参加、東海第二原発の廃炉を求める署名を訴
え、8月26日(土)の茨城大集会参加の大型バスツアーのビラ配りをした。

3.感想と今後の運動への要望

.. 2023年07月15日 06:17   No.2802008
++ 柳田 真 (社長)…812回       
イ.前段集会も盛況、最後の記者会見・報告集会も内容充実で、全体の
闘う士気が上がった、半日(ほぼ1日)の行動でした。1月22日日比谷
コンベンションホールで開かれた集会・デモと比べて参加人数も格段に
多く闘う士気も内容も充実していた。

ロ.同時に、東京高裁の位置、過去の実例から見ると、ゆだんできない
高裁です。
 来年9月の東海第二原発の再稼働を日本原電は公表して再稼働工事も
着々とすすめています。
 今後、もうひとまわり大きく、ぶあつい人々の結集と内容面での密度
アップ−20余年前のJCO臨界事故の教訓等では私たちもささやかなが
ら貢献できればしたい(槌田敦先生のJCOの取り組みなど)。
「とめよう!東海第二原発首都圏連絡会」も市民運動をもっと盛り
上げる、東京に一番近い原発=東海第二原発の危険を訴え、8月26日(
土)の大型バスでの水戸集会参加、11月18日(土)東京の大集会(日本教育
会館大ホール)、第1波から8波までやってきた東海第二原発いらない!
一斉行動の第9波(9月実施)を盛り上げてガンバリたい。

.. 2023年07月15日 06:26   No.2802009
++ 上岡直見 (社長)…299回       
「電気が足りないキャンペーン」と東海第二原発
 | 推進すべき政策は原発再稼働ではなく省エネ
 └──── 上岡直見〔環境経済研究所(技術士事務所)代表〕

 昨年の今ごろは「電気が足りない、原発を動かさないと死人が出る」
と大騒ぎしたのに、今年はさっぱり聞かないのはなぜだろう。
 マスコミの取り上げが汚染水に移った背景もあるだろうが、数字で確
認してみる。
 今年の東京エリアの最高気温日は7月12日だったが、当日ピーク時の
電力需給は次のとおりである。(東電ホームページより)

需 要 5,406(万キロワット)
供給力 6,082(同)(うち太陽光で1,017万キロワット)

ちなみに昨年の最大ピーク(8月2日)は
需 要 5,930(万キロワット)
供給力 6,442(同)

となっていて供給力は余裕がある。
 これに対して東海第二原発は定格で110万キロワットだから、仮に稼働
したとしても供給力の2%にも満たない。
 また過去の東海第二原発の年間の発電実績をみると、事故にならない
までもしょっちゅう停まっていて運用が安定しないので「安定電源」と
もいえない。

 いずれにしても「電気が足りないキャンペーン」はまやかしであり、
東海第二原発を稼働しても、供給力にも大した貢献はないし安定電源で
もないことがわかる。
 また推進派が「原子力は発電コストが安い」と主張したところで、
供給力の2%にも満たないから全体に対する効果はほとんどない。
 ただし温暖化との関係にかかわらず化石燃料の大量使用は多くの弊害
があることは事実だから、まず推進すべき政策は原発再稼働ではなく省
エネである。


.. 2023年07月19日 04:43   No.2802010


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