土屋文雄博士について、勤務先が東京逓信病院ということで、欣喜雀躍したものである。筆者の福岡市医師会役員時代の友人である福岡逓信病院・津田泰夫院長に、土屋文雄先生につき、 ① 将帥の膀胱癌を、 泌尿器科専門医として最後に診察された博士にお会いすることは可能であろうか。 ②当時の診察録、特に、膀胱鏡検査所見をぜひ拝見したい、との2点である。
東京逓信病院・甲斐哲郎事務次長よりの報告は、 ① 土屋文雄博士は、昭和12年11月4日、東京逓信病院皮膚泌尿器科に勤務され、昭和16年7月に臨時招集で、釜山第19師団戦車隊の少尉に任官され、昭和17年11月に仙台第一陸軍病院付になられ、敗戦により帰院された。昭和50年以降は名誉院長に就任されたが、平成18年6月16日逝去された。 ② 昭和45年以前の診察録は廃棄処分にした、とのことであった。残念無念なり。歳月は待ってくれなかった。