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官邸官僚と言われている人たちがいます。内閣府や内閣官房に、1000人くらい、すごい数が集まっているのです。そこを牛耳っている人たちが跋扈しているとまでは言いませんが、強い影響力を発揮しています。官僚人事を握っているのも警察系の人ですが、内閣情報官などがお庭番的になっていると言う人がいます。
過去に安倍さん、菅さんの下に、杉田さんや北村さんといった警察官僚がいて、いろいろな情報を上げてきます。 経産省出身ですが政務担当の今井尚哉さんという首相秘書官のことを、ある役所の人は秘書官の肩書き抜きで呼んだりしていますから、思うところあるのでしょう。
長期政権になれば、おのずと秘書官などが力を持つのはいつものことですが、5年、6年となるとその傾向が強まる気がします。内閣官僚、あるいは官邸官僚と呼ばれている人たちは、おそらく実務を見てないと思います。現場を知らなくなっています。
官邸官僚と各省官僚の還流が大事だというのは、やはり各省官僚は何だかんだ言っても現場を持っているからです。現場と切り結ぶことはすごく大事で、頭だけで考えて現実を見てないという部分は、考え直さなくてはいけないでしょう。旧軍の参謀本部と同じです。
実戦を知らずに、頭の中だけで考えている。官邸官僚の行き着く先がいちばん危ないのはそこです。図上で作戦を書いている、そんな感じがあります。内閣官房内閣府に出向してきた人が一生懸命働いても親元に帰ると報われないという構図があるといいます。さらに言うと、改革派であるほど報われなかったのです。
報われるかたちを作ったらいいのです。だから官邸官僚が悪いわけではないと思うのです。 幹部になったときに国全体を見ながら、本気で改革しようとするのであればすごくいいのです。しかし、いまの経済政策の問題に関して言えば、大きな役割を担っているのが官邸官僚というより経産官僚であることに問題があると思っています。
経産省は、抜本的改革ではなくて、小さい補助金と小さい政策税制を集めたがる役所です。それに中小企業庁を持っているから、産業の新陳代謝を促す政策は最初から嫌う。それが成長戦略に出てしまっています。
.. 2023年06月15日 08:24 No.2778001
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