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広島サミット/被爆地の明日 核廃絶の原点は変わらぬ | 中国新聞5月23日掲載社説 東京新聞が紹介 └──── 編集部
5月25日(木)の東京新聞3面に、中国新聞の社説が掲載されています。 スッキリしないサミット 地元紙の見識として紹介しています。
◆G7広島サミットが終わりました。被爆地・広島に先進7ヵ国の首脳 が集い、被爆の実相に触れたことに意義はありますが、G7自身の核保有 を正当化し、核抑止力の維持を前提とする「広島ビジョン」には失望の声 も上がります。 地元広島の中国新聞は今回のサミットをどう報道し、何を主張したので しょうか。24日の本紙朝刊特報 面、斎藤美奈子さんの「本音のコラム」でも取り上げられた中国新聞の 社説(23日朝刊)を紹介します。 (5月25日東京新聞の紹介文)
★中国新聞5月23日掲載社説 広島サミット 被爆地の明日 核廃絶の原点は変わらぬ
先進7カ国首脳会議(G7サミット)が閉幕し、広島は再び日常の生活 に戻った。物々しい数だった警察官の姿はすっかり消え、交通規制も解か れた。
厳しい警戒態勢ながら、期間中に市民からは目立った不満は聞こえな かった。核兵器廃絶を議論する舞台に広島ほどふさわしい場所はない。 その意識が共有されていたからだろう。
広島発のニュースが連日、世界に伝えられ、サミットが被爆地の存在感 を高めたことはまぎれもない。今後、国内外から多くの人が広島を訪ねて くれるはずだ。平和記念公園や原爆資料館にぜひ足を運び、「核兵器の ない世界」の実現へ機運を高めてもらいたい。
首脳は世界遺産の厳島神社がある宮島も訪ねた。食事には日本酒をはじ め、比婆牛やカキ、レモンなど広島産の食材が数多く提供された。公式 行事だけでなく、首脳がお好み焼きづくりを楽しむ話題も伝えられた。 コロナ禍で観光関連産業は苦しんだだけに、広島のさまざまな魅力も 世界に発信できたことは良かった。国際会議をやり遂げた自信もついた 気がする。
ただ、それは副次的な話に過ぎない。忘れてならないのは、核兵器に よる被害を二度と許さない信念に立脚した、被爆地としての使命だろう。
.. 2023年05月28日 07:36 No.2762001
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