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■--石川県珠洲市周辺の地震
++ 上岡直見 (社長)…284回          

石川県珠洲市周辺の地震(震度6強)と
 | 志賀原発立地地域の住民保護は?
 | 福島第一原発事故後に策定された政府の原子力災害対策指針の
 | 運用・問題点
 └──── 〔環境経済研究所(技術士事務所)代表〕

◎ 2023年5月5日14時42分頃、能登半島先端付近で地震が発生し石川県
珠洲市で震度6強を観測した。
 震源は志賀原発から70kmほどの距離だが、局地的な地震だったよう
で、志賀原発が立地する志賀町では震度4で原発の異常は報告されなかった。
 しかし考慮しなければならないのは、福島第一原発事故後に策定された
原子力災害対策指針(以下「指針」)である。

◎ 「指針」は、2012年10月に策定された時点では、立地都道府県で震度
6弱以上の地震が発生した場合は「警戒事態」とされていた。
 警戒事態の判断条件は17項目あり、原子炉の運転中と停止中で分かれ
る項目があるが、地震や津波は運転中であるかどうかを問わず該当し、
住民防護のための準備を開始しなければならないと決められている。
 これは原子炉は停止していても冷却機能が失われれば重大事態に至る
という事故の教訓から当然だろう。
 つまり当初の「指針」では今回の地震は警戒事態であり、原子力緊急
事態の始まりである。

◎ ところが「指針」はたびたび改訂されて基準が緩くなり、2017年3
月22日の第8回改訂では、地震と津波の対象が都道府県から市町村に
縮小され、今回の地震は警戒事態に該当しない。
 熊本地震でも同じことがあった。
 もし警戒事態に該当すれば福祉施設等では避難を検討しなければならない。
 呼吸器をつけた人の移動準備などはそれ自体が危険である。
 原子力緊急事態とは、放射性物質の放出から始まるのではなく原発の
存在自体が具体的危険性と認識すべきである。
.. 2023年05月09日 04:46   No.2749001

++ 島村英紀 (社長)…843回       
マイクロバスの大きさの小惑星が地球に記録的接近
| 衛星よりずっと近い上空約3600キロ
| 今の技術では将来を知るにも限界
| 「警戒せよ!生死を分ける地震の基礎知識」その486
 └──── (地球物理学者)

 NASA(米国航空宇宙局)は1月26日午後、小惑星が地球の上空約
3600キロをかすめたと発表した。マイクロバスほどの大きさで、直径は
3.5〜8.5メートル。記録に残る中では最も地球の近くを通り過ぎた小惑星だ。
 小惑星は地球の半径よりもずっと近くを通った。テレビなどに使われ
ている静止衛星までの距離の約10分の1という近さだった。だが地球に
衝突する危険はなかった。南米大陸の南端の上空を通過した。

 この小惑星は、ロシア・クリミア半島のナウチニにあるマルゴ天文台
でアマチュア天文家のゲナディ・ボリソフさんが5日前に発見して、
以後、世界中の天文台が観測していたものだ。
 この小惑星は2023BUと名付けられた。なおボリソフさんは2019
年に太陽系外から飛来した「2Iボリソフ」彗星(すいせい)の発見者と
して知られている。
 2013年、17メートルの大きさの小惑星がロシア西南部のチェリアビン
スクに落ちてきた。小惑星は2023DWとほぼ同じ大きさだ。この衝
撃波で東京都の面積の7倍もの範囲で4000棟以上の建物を破壊し、重軽
傷者1500人を生んだ。

 もちろん、小惑星は下を見て落ちてくれるわけではない。都会のよう
な人口密集地だったらもっと大変だった。
 科学者は手をこまぬいているわけではない。地球に近づいている天体
を調べるいくつかの「地球近傍天体観測計画」が動いている。主として
米国と豪州だ。
 だが、チェリャビンスクに衝突した隕石は事前に発見できなかった。

 カナダ・ブリティッシュコロンビア州で2021年にこぶし大の小惑星が
住宅の屋根を突き破って就寝中の女性のベッドに落ちてきた。幸いにも
頭に当たることなく、女性は危機一髪で助かった。天井に真新しい穴が
開いていた。もちろんこんな小さなものは地球近傍天体観測の範囲外だ。

.. 2023年05月09日 04:52   No.2749002
++ 島村英紀 (社長)…844回       
 数十メートル以上の天体は、地球の近傍に100万個もある。
 しかし、そのうち発見されているのは1万個ほどにしかすぎないのだ。
 2023DWもアマチュア天文家が見つけるまで誰にも知られないま
ま地球に近づいていた。
 いまの探査技術では将来を知るにも限界があるのだ。Jアラートも、
もちろん対応していない。

 一般的に新たに発見された小惑星は、最初に観測された時点では危険
性が大きそうに見える。
 しかし大抵の場合、地球に対する脅威は追加的な観測が行われれば減
少するものだ。この2023BUも例外ではなかった。
 小惑星の軌道は地球の重力の影響を受けて変化する。
 この2023BUの場合も、地球に大きく接近したために通過後に軌
道に変化が生じた。
 地球に接近する前までは太陽の周りを回る約359日で周回していたが、
通過後はこの軌道が引きのばされ425日で太陽の周りを1周する軌道になった。

 私たちは、将来の大地震や火山噴火だけではない、地球に落ちてくる
小惑星という未知の危険も知らないまま、毎日をすごしているというべ
きなのである。
 私たちは忘れているが、地球には天井がないのだ。

 (島村英紀さんのHP こちら
 「島村英紀が書いた『夕刊フジ』のコラム」より 3月31日の記事)

.. 2023年05月09日 04:58   No.2749003
++ 今井孝司 (課長)…151回       
石川県珠洲群発地震と志賀原発・珠洲原発
 | 5月5日の地震は仮に珠洲原発が稼働中なら
 | 旧耐震指針の「直下地震」タイプの可能性
 └──── 今井孝司(地震がよくわかる会)

○初めに
 5月5日に石川県珠洲市で、M6.5、震源深さ12km、最大震度6強
の地震が発生しました。
 去年の6月の地震は、M5.4、最大震度6弱で、この一連の群発地震
の中では、最大クラスとなりました。
 去年の6月の地震が最大であり、これを超える大きな地震は起きない
だろうという甘い見通しもありましたが、去年の地震に比較してエネル
ギーで約40〜50倍(マグニチュードは0.2大きくなるとエネルギーは2倍
になる)の大きな地震が起きてしまいました。

 去年の6月の地震の時も思いましたが、この地に、珠洲原発(135万
kw)2基が建設されてなくてよかったと、心底思います。
 今回の地震の震源と建設予定地の位置を地図上にプロットしてみました。
 地震のマグニチュードは、旧耐震指針で「直下地震」として定義したM
6.5と同じであり、震源距離は10キロ以内でこそありませんが、10数
キロであり、ほぼ定義通りの「直下地震」といえるでしょう。

 万が一珠洲原発が稼働していたなら、「直下地震」による地震動で、
二基ともに過酷事故を起こしていたかもしれません。
 珠洲群発地震と志賀原発・珠洲原発の関連記事を当会のHP
こちら )にアップしました。
皆さんの考察に役立てれれば幸いです。URLは以下の通りです。
こちら
 以下はアップした記事の抜粋です。

○記事の抜粋

.. 2023年05月10日 04:44   No.2749004
++ 今井孝司 (課長)…152回       
●2006年〜22年 珠洲群発地震・志賀原発・珠洲原発トピックス
(2)毎日 2006/3/24 志賀原発差し止め判決理由(要旨)
 被告がした綿密な調査によっても活断層が見つからなかったからと
いって、本件原子炉の直下にM6.5を超える地震の活断層が存在しないと
断ずる合理的な根拠があるとは認めがたい。
(3)東奥 2007/3/26 石川で震度6強 1人死亡【2007年能登半島地震】
 震源の深さは約11キロ、地震の規模はM6.9と推定される。志賀町の志
賀原発1、2号機は運転していなかったが、緊急停止に相当する揺れの
強さを記録したという。
(5)東奥 2012/12/8 「活断層の可能性」 志賀原発 25年前に専門家指摘
 旧通産省が1987年に現地調査した際、専門家顧問が「(岩盤の上の地層
が)堆積後に段差が生じた」と指摘し、活断層である可能性を示していた
ことが、原子力規制委員会が公開した資料で7日分かった。
(6) 論座 2020/2/14 関電「珠洲原発」用地先行取得の舞台裏 村山治
 内藤:電力が原子力(発電所)用に先行取得している用地は全国にたく
さんある。関電の場合、輪島の北にたくさんある。この土地がどうなっ
ているのかを調べたら天地がひっくり返る。
(7) NHK 2022/6/19 石川県珠洲市で震度6弱の地震
 気象庁の観測によりますと、震源地は石川県能登地方で震源の深さは
13キロ、地震の規模を示すMは5.4と推定されています。
(9)ゲンダイ 2022/6/21 能登で浮上 「珠洲原発」2003年 計画凍結
 珠洲原発は1975年ごろに計画が浮上。今回、震度5強を記録した珠洲市
の高屋町、三崎町寺家の2か所に、135万kW級を2基設置する予定
だった。だが、住民の反対運動などもあり、計画は2003年12月に凍結と
なった。

.. 2023年05月10日 04:56   No.2749005
++ 今井孝司 (課長)…153回       
●石川県珠洲市 震度6強(2023年5月5日)
(10)気象庁 5月5日の石川県能登地方の地震について
 M6.5(暫定値:速報値の6.3から更新)
 場所及び深さ 能登地方 深さ12km暫定値:速報値 深さ約10km
 から更新)
 発震機構 北西—南東方向に圧力軸を持つ逆断層型で、地殻内で発生
 した地震(速報) 震度 【最大震度6強】
(13)日テレ 2023/5/5 今回震度は一連のもので最大規模
 石川県能登地方では、2020年12月から地震活動が活発となり、去年6
月には珠洲市で震度6弱の激しい揺れを観測しました。今回の震度6強
の地震は一連の地震活動で最大規模となります。
(16)北国新聞 2023/5/5 珠洲で震度6強 1人死亡、13人搬送
 北陸電力によると、停止中の志賀原発1、2号機では、発電設備に異
常は確認されていない。1号機の原子炉建屋地下2階の震度は3だった。
(18)東京 2023/5/5 大地震続く可能性あり 専門家、能登M6.5
 政府の地震調査委員会は4月、能登の地震について深さ20〜30キロに
あった水が徐々に上がっていくのに伴い、震源も徐々に浅くなっている
との見解を公表。
(23)NHK 2023/5/5 石川県で震度6強 珠洲1人死亡22人けが
 「あべのハルカス」では、地震の揺れを感知したことによる安全確認
のため、2基あるエレベーターがいずれも停止しました。1時間余りに
わたって地上に降りられなくなったということです。
(24)毎日 2023/5/5 専門家「群発地震、年単位で続く可能性も」
 これまでの群発地震では大きいものでもM5クラスで、最大のものは、
2022年6月に最大震度6弱を観測したM5.4だった。今回の地震はM
6.5で、エネルギーは約40〜50倍にもなる。
 東京工業大の中島淳一教授(地震学)は「M6を超える大きな地震が起
きたことは驚いている」と話す。
(25)読売 2023/5/5 長周期地震動の緊急地震速報を初めて配信
 今回の地震では、2月から運用が始まった「長周期地震動」の緊急地
震速報が初めて配信された。長周期地震動は高層ビルを大きく揺らす
ゆっくりした揺れで、石川県能登地方では、4段階で2番目に揺れが大
きい「階級3」が観測された。

.. 2023年05月10日 05:05   No.2749006
++ 島村英紀 (社長)…845回       
「噴火のデパート」富士山の不気味な予兆
| 3世紀前の噴火の前に何があったのかの記録なく…
| 的確な警報が出せるとは限らない
| 「警戒せよ!生死を分ける地震の基礎知識」その487
 └──── 島村英紀(地球物理学者)

 先月29日、神奈川、山梨、静岡の3県は関係機関を交えて「富士山火
山防災対策協議会」を開催して「富士山火山避難基本計画」を公表した。
 富士山は18世紀に噴火して以来、300年間噴火していない。
 しかしどの火山学者も未来永劫に富士山が噴火しないとは思っていない。

 もちろん、こんなに長い間噴火がないのは喜ぶべきことだが、3世紀
前の噴火の前に何があったかの記録がまったくないのはある意味では
困ることだ。
 じつは、この数年来、富士山には不思議なことがたくさん起きている。
 河口湖の水位が異常に下がったり、富士宮市の住宅地で水が噴き出した。
 だが、問題は、これらの異常がどこまで行ったら次の噴火が起きるの
か、という経験が全くないことなのだ。

 富士山は「噴火のデパート」と言われる。
 過去にいろいろなタイプの噴火をしてきた。この次にどんな噴火が
起きるかは分からないのが富士山なのである。
 噴火口が山頂なのか、東西南北どこかの山腹なのかによって噴火の影
響は大幅に違ってしまう。

 2021年3月にハザードマップが改定されたが、ハザードマップも、
今回の「富士山火山避難基本計画」も、どうしても網羅的で「モグラた
たき」のようになる。どこに出てくるかわからない相手に対応するよう
なものだ。結果として総花的になってしまう。

 気象庁は観測に全面的に頼って地元に警報を出したり下山を指示した
りする予定だが、前兆らしきものがあったとしても、噴火しない例が、
岩手山や磐梯山をはじめ日本でも世界の火山でも多い。
 つまり、富士山の場合にも、噴火の前に予知して的確な警報を出せる
とはけして限らないのである。

.. 2023年05月10日 05:10   No.2749007
++ 島村英紀 (社長)…846回       
 最後の噴火は、いきなり爆発的な大噴火として始まった。2時間で江
戸に火山灰が降ったという記録がある。降灰も山麓で50センチ以上、首
都圏は2センチ以上積もる可能性もある。
 富士山から新宿までは100キロもない。いまは江戸時代よりも新宿より
西ではるかに人口が多い。
 コンタクトレンズや様々な交通機関やコンピューターのハードディス
クなど火山灰に弱いものも江戸時代にはなかったのだ。

 つまり神奈川、山梨、静岡の3県と首都圏にも被害が及ぶかも知れない。
 ちなみにいちばん最近の噴火は、富士山の三大噴火のひとつで、地元
で大きな被害を生んだだけではなく首都圏でも火山灰の被害が出た。
しかも南海トラフ地震の先祖の地震の直後だった。

 過去に富士山から火砕流が出たこともある。火砕流は新幹線の速さだ
から逃げられない。イタリア・ポンペイや雲仙普賢岳の悲劇を思い出さ
せる。しかし今度、火砕流が出るかどうかは分からない。

 噴火してもほとんどが関係がない多くの住民にとっては「モグラたた
き」は迷惑かもしれない。
 富士山は火山学者にとってだけではなくて一般人にとっても、とても
厄介な火山なのである。

(島村英紀さんのHP こちら
 「島村英紀が書いた『夕刊フジ』のコラム」より 4月7日の記事)

.. 2023年05月10日 05:17   No.2749008
++ 山崎久隆 (社長)…1522回       
珠洲原発(石川県)建設予定地を襲う地震
 | 建設されていなかったことが幸いし原発事故を回避した
 └──── 山崎久隆(たんぽぽ舎共同代表)

◎珠洲市で群発性の地震発生

 2023年5月5日、石川県珠洲市でマグニチュード6.5、震源深さ12
km、最大震度6強の地震が発生した。
 この地では、2022年6月にも、マグニチュード5.4、最大震度6弱の
地震が起きており、約3年にわたり群発地震が発生する事態となっている。
 一つ一つの地震は大きくないとしても、この一連の群発地震のなかで
最大クラスのものとなった5月5日の地震では死者1名を記録し、人命
の危機も高まっている。
 2022年6月の地震に比べても今回の地震はエネルギー比は約40〜50倍
の大きな地震だった。
 今後もマグニチュード7を超える地震が起きない保障もない中で、地
元の人々には、大きな不安と災害による被災が襲いかかっている。既に
石川県や赤十字などが義援金の募集をしており、可能な限りの支援をし
ていただきたい。

◎珠洲原発計画とは

 1975年に計画が明らかになった珠洲原発計画。
 ここは北陸電力管内だが、関西電力、中部電力と北陸電力が共同で開
発する原発として計画された。
 計画地は2カ所あり、寺家(じけ)地区と高屋地区が候補地とされた。
 2カ所はかなり離れていて、寺家地区は日本海に面しており、高屋地
区は富山湾側に向いていた。(正確に言えば富山湾よりも付き出してい
るので日本海側でも90度東を向いた角度に相当する場所だった)

 計画の発端は珠洲市議会全員協議会が1975年に原発建設の適否の調査
を国に要望するところから公式には始まった。
 これが事実上の原発誘致表明に当たる。
 珠洲市は能登半島の先端という場所もあり、人口減少が進んでいた。
 そのための地域振興の一環として原発誘致至ったとされる。

 住民運動の動きがそれに続いた。
 1978年3月25日に珠洲原発に反対する3者(地区労、日本社会党珠洲
総支部、新しい珠洲を考える会)が連携して原発反対運動を強力に推進
するために、「珠洲原発反対連絡協議会(通称:反連協)」を発足する
設立総会を開催した。
 1979年に米スリーマイル原発事故、1986年の旧ソ連チェルノブイリ原
発事故が起き、原発反対の声は全市に広がっていった。

 

.. 2023年05月13日 08:01   No.2749009
++ 山崎久隆 (社長)…1523回       
 関西電力は1989年には高屋地区で立地可能性調査を試みたが住民約300
人が市役所で40日間にわたって座り込みを続けたこともあり計画は具体
化しないまま推移した。
 関西電力の動きに対し、高屋では、昼夜を問わず監視行動が続けら
れ、NHKでも全国放送のドキュメンタリー番組「原発立地はこうして
進む」でも取り上げられた。
 市役所ぐるみの原発推進と市長選挙での不正、違法行為が横行したこ
とで、選挙無効にもなる異常な状況が続き、原発反対の声は有権者の過
半数を超える勢いになっていた。

 2003年12月に関西・中部・北陸電力の3社長が珠洲市役所を訪れ「珠
洲原発の凍結」を申し入れた。
 28年間に及んだ珠洲原発計画は,調査も出来ないまま撤退したのだった。
 (以上は主に『石川県教組珠洲支部50年誌 いばらの歩み』を
参考にした)

◎珠洲原発があったらと思うとぞっとする

 この地に珠洲原発が2基計画されていた。135万kW級が2基とされる
が、おそらく高屋地区が関電なのでこちらは加圧水型軽水炉、寺家地区
が中部北陸電力なので沸騰水型軽水炉が建設される予定だったと思われる。
 今回の地震の震源と建設予定地の位置を地図上にプロットした図(地
震が良く分かる会「珠洲群発地震と志賀原発・珠洲原発」より)を見る
と、直下地震として定義したマグニチュード6.5震源距離10キロであ
り、ほぼ定義通りの直下地震といえる。

 もし仮に、東日本大震災を起こした地震が2011年に発生せず、原発建
設計画がそのまま進展し、珠洲原発が建設されていたとしたらどうだったか。
 おそらく、柏崎刈羽原発のように真下で起きた地震により重大な損傷
を受けた原発が、メルトダウンを起こすような事故を起こしていた可能
性も否定できない。

 今回の地震では、防災科研の強震動データに基づけば最大加速度729
ガル(重力加速度・三成分合成値KiK−net珠洲ISKH01)を
記録した。他に4つの地点でも500ガルを超える揺れを記録している。

 一般に原発の基準地震動は、原発の基礎板よりも深いところにある基
盤上で算定される。
 地盤によっては地表面よりも大きな揺れになる場合もある。
 実際に中越沖地震がそうだった。(柏崎刈羽原発では地表面700ガル程
度に対して開放基盤表面では1699ガルと評価された)


.. 2023年05月13日 08:12   No.2749010
++ 山崎久隆 (社長)…1524回       
 珠洲原発が建設されていたならば、基準地震動と同程度の揺れに襲わ
れることになったであろう。
 これでメルトダウンをするかどうかは、何がその後起きるかにより変
わってくるが、きわどい値であることは間違いない。
 しかもこの地点は、群発地震の様相を呈しており、これまでも繰り返
し揺れに襲われていた。そういった応力集中(低サイクル疲労)の影響
もある。

◎原子力規制委は志賀原発の活断層を否定したが

 規制委は3月3日の審査会合で志賀原発の敷地内にある断層が13万〜
12万年前以降には活動していなとする北陸電力の説明を妥当とし、規制
基準に定める「将来活動する可能性のある断層等」にはあたらないとす
る見解を示した。
 これにより敷地の断層のうち、S−1、S−2・S−6の断層について、
2016年には活断層としていた見解を否定した。

 しかし珠洲地震のように、それまで大きな地震が知られていないとこ
ろで、未知のメカニズムによる地震の多発が、同じ能登半島にある志賀
原発で起きない保障があるのだろうか。
 また、これらの断層は地震を起こす主断層ではなく別の活断層が動い
たときに引きずられて動くような断層であるとしたら、この断層の活動
性が正当に評価したと言えるのか疑問だ。

 断層といってもわずかに地表近くの地盤を調べたに過ぎず、地下10
キロ以上も深いところを正確に知る方法などは無い。
 断層が露出しているようなところでは、その地域で大きな地震が頻発
するかどうかが重要であり、局所的な断層の活動性を否定してもほとん
ど意味はないのではないか。
 志賀原発は7つの断層に囲まれている。そのうえ前面の海域には、
2007年能登半島沖地震の震源となった活断層を含む活断層に囲まれている。
 このような地域に立地したこと自体、大きな間違いであることを珠洲
の地震は証明しているのではないだろうか。
          (初出:5/12発行、たんぽぽ舎「金曜ビラ」)

※地震関連記事

 千葉県木更津で震度5強 M5.2 千葉・神奈川4人けが

.. 2023年05月13日 08:17   No.2749011
++ 山崎久隆 (社長)…1525回       
 11日午前4時16分ごろ、千葉県木更津市で震度5強の地震があった。
 東京都心や横浜市でも震度4を観測した。気象庁によると、震源地は
千葉県南部で震源の深さは40キロ。地震の規模はマグニチュード(M)
5.2と推定される。
 津波はなかった。(後略) (5月11日「東京新聞」1面より抜粋)

.. 2023年05月13日 08:26   No.2749012


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