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■--原子力ムラ中枢から避難民へ
++ 上岡直見 (社長)…281回          

?北村俊郎さんの12年
 | 「巨大組織はなぜ事故を起こしたのか」
 | 「事故への行政対応はこれでいいのか」
 └──── 〔環境経済研究所(技術士事務所)代表〕

 原子力の中枢にいた北村俊郎氏は、定年を控えて富岡町に移住した
が、原発事故に遭遇し一転して避難民となり今も帰還できない。
 「原子力村中枢部での体験から10年の葛藤で掴んだ事故原因」の著者。
 「デモクラシータイムス」のインタビュー動画を紹介します。

福島原発 事故現場のいま【山田厚史のここが聞きたい】
「デモクラシータイムス」の紹介文より

 3・11から12年。福島事故の被災地域へ。
 廃屋が並ぶゴーストタウン。復興事業は盛んでも人の姿は見えず、
暮らしの復興はどうなった?
 現地の様子を伝えると共に、「原子力村中枢部での体験から10年の
葛藤で掴んだ事故原因」という本の著者・北村俊郎さんのインタビュー
をお届けします。

 原子力の未来を信じ1967年、慶應経済学部から日本原子力発電株式会
社に就職した北村さんは、理事・社長室長を務め、東京電力の武黒一郎
元副社長などと原子力村のど真ん中でサラリーマン人生を過ごしました。
 ところが福島第一原発の水素爆発が人生を暗転させたのです。
 晩年を悠々と過ごすはずだった自宅は今も「帰還困難区域」。
 原子力業界の内情を知り、被災者としての辛酸を嘗めた視点で「原発
と社会」という根本問題に向き会った北村さん。
 「巨大組織はなぜ事故を起こしたのか」「事故への行政対応はこれ
でいいのか」。
 再稼働・新増設推進へと舵を切った岸田首相に、是非届けたい現場
からの声です。

YouTubeはこちらです
https://www.youtube.com/watch?v=54yhWqxlEhI
.. 2023年03月18日 08:20   No.2711001

++ 小山芳樹 (高校生)…51回       
さようなら原発 大江さんの遺志継ぐ
 | 渋谷 3年ぶり全国集会 政権の(原発)回帰姿勢NO
 | (大江さんは)「大きすぎる存在」…落合恵子さんら感謝
 | 3/21フクシマを忘れない!再稼働を許さない!
 | さようなら原発全国集会(代々木公園)4700人参加(主催者発表)
 | 「東京新聞」の記事紹介
 └──── (たんぽぽ舎)

 3月21日(火・休日)は、曇り空。
 「雨が降らないように」と願いつつ、たんぽぽ舎から8人で代々木公
園に向かう。12時前に到着。3ヵ所で、集会参加者にビラ配布。ビラは
通称「女の子ビラ」(とめよう!東海第二原発首都圏連絡会作成、「発電
設備は十二分にあります・日本の電力は逼迫していません」のビラ挟み
込み)。
 参加者はビラをよく受け取ってくれるのでこちらも元気が出る。
 外国の子ども(14か15歳くらい)が、ペラペラと外国語で話しかけて
きてビラをほしがったので、「ノーニュークス」を連発したらうなづい
て家族の元へもどった。

以下、3/22「東京新聞」朝刊記事より少しだけ引用しする。

 大江さんの思い継ぐ−。3日に亡くなったノーベル賞作家の大江健
三郎さんらが呼びかけ人となった「さようなら原発」運動の全国集会
が21日、東京都渋谷区の代々木公園で開かれた。
 東京電力福島第一原発事故から12年。岸田政権が原発回帰を鮮明にす
る中、参加者らは脱原発の誓いを新たにした。(松島京太)   (中略)
 「私たちにとって大江さんは大きすぎる存在で、いつも仰ぎ見てい
た。…」と落合恵子さん。(中略)
 鎌田慧さんも「大江さん、本当にありがとう」と感謝するとともに、
「原発に回帰などできるはずがない。クリーンなエネルギーというのは
うそっぱちだ」と岸田政権を批判した。(中略)
 福島県の市民団体「これ以上海を汚すな!市民会議」の佐藤和良共同
代表は「原発回帰は福島の事故をなかったことにすることで許されな
い」と訴えた。(後略) (3月22日「東京新聞」朝刊23面より抜粋)

.. 2023年03月23日 05:08   No.2711002
++ 山崎久隆 (社長)…1506回       
稼働中原発は8基…美浜3、大飯3,4、高浜3、4
 | 川内2、玄海3、4、(川内は九州電力、
 | 大飯、高浜、美浜は関西電力、伊方は四国電力)
 | 関電は再稼働した直近3基の全てでトラブル発生
 | 2023年3月24日現在の原発稼働状況
 └──── (たんぽぽ舎共同代表)

電力会社s号機s状態s運転開始日  停止日 出力(万kW)
関西電力s美浜3s運転中s2022.09.03ss82.6
s大飯3s運転中s2022.12.18ss  118
s大飯4s運転中s2022.07.17ss  118
s高浜3s運転中s2022.07.26ss   87
s高浜4s運転中s2023.03.24ss 87
四国電力s伊方3s 点検停止中 2023.02.23 s 89
九州電力s玄海3運転中s2022.12.12ss 118
s玄海4s運転中s2023.02.07ss 118
s川内1s定期検査中s s 2023.02.16s 89
s川内2s運転中s2022.06.11ss 89
合 計 10基 運転中8基  停止中2基     817.6/995.6

*運転開始日は営業運転開始の日なので原子炉起動の日とは
 一月程度違いがある。
*運転可能な10基の原発のうち稼働中は8基(80%)、
 その出力は995.6万kWに対して817.6万kW(82%)
*関電は再稼働を計画した直近3基の全てで原子炉の起動前後で
トラブルを発生させ、全てで遅れを出した。
*高浜4号機では、1月30日午後3時21分、原子炉中性子束急減の
信号でスクラムした。原因は電源ケーブル異常による制御棒の落下。
3月24日に原子炉を再起動した。

.. 2023年03月26日 08:19   No.2711003
++ 藤川利子 (幼稚園生)…3回       
.(東電福島第一原発事故は)非常事態宣言中で収束していません
 | 原発を廃止することが賢明で、その処理にこそ叡智と費用を充てるべき
 | 農業と国内産業を充実し子供たちの教育にお金を投資してください
 | 経済産業省資源エネルギー庁へ宛てたパブコメ
 └──── (東京都西東京市田無町)

提出意見

 福島(第一原発)の事故もまだ非常事態宣言中で収束していません。
 保障もまだまだです。福島のトリチウムを含む汚染水、他の核種も
不明です。
 風評被害の問題ではなく、安全性の問題で、いくら薄めようと世界の
海を汚染生態系を壊し取り返しが付きません。
 丁寧な説明とか言いますが、自分たちの意見をマスコミ等を利用し説
得しようとしているだけです。

 フレコン汚染土も、全国にばらまこうとしていますが、将来の子供た
ちに禍根を残すだけです。
 福島の人たちが全員復帰など臨むべくもありません。十分な補償をし
移住の自由を保障してください。

 原発の推進・再稼働・新しい原発の開発などとんでもありません。
 福島の事故を安全に処理できる方策を考えるべきです。
 処分場もないでしょう。
 これ以上核のゴミを増やすような政策は、絶対やめるべきです。

 いま 地震が心配されています。今ある原発の立地にも活断層があり
心配されています。
 日本にも世界にも原発の安全な処,廃炉核処理できる国はありません。
 ですから、原発を廃止することが賢明で、その処理にこそ叡智と費用
を充てるべきです。

 経済・産業のことを考えるなら、まず国民が腹いっぱいみんなが食べ
られるように農業と国内産業を充実し、子供たちの教育にお金を投資し
てください。
 そのことが、国を守るいちばんです。軍事費に使うお金はありません。

 また、外国を見ても朝鮮は、原発が日本海側、中国の三峡ダムの決壊
が心配されておりますが、上海まで水びたし、途中7基の原発事故があ
れば、直ぐ日本に来ます。難民の問題もありますが、世界は終わります。

.. 2023年03月30日 04:48   No.2711004
++ 藤川利子 (幼稚園生)…4回       
 遠いウクライナのチェルノブイリの事故でも、ヨーロッパ全土に日本
に放射能が降りました。
 福島の事故もどこまで汚染したか定かではありませんが、心配です。
 福島の事故で、世界にも迷惑をかけているのですから、これ以上海を
汚すような海洋投棄は絶対しないで、全国の原発を廃炉にし、どうした
ら安全に処理できるかそのことに叡智を結集し、世界のモデルを作るこ
とが、日本の役割です。

 「今だけ 金だけ 自分だけ」の新自由主義が破城していることは、明
らかです。
 このパブコメにしても、国民への説明も、議会での議論もなく形式だ
けで、経産省に信頼はありません。
 また、お金でほほをたたくような補助金で、欺くような施策は止めて
下さい。
 若い人・子供たちに希望を持てるように頑張ってください。

.. 2023年03月30日 04:59   No.2711005
++ 田中一郎 (中学生)…44回       
「毒電」7社が電力料金(個人・零細業者向けの規制料金)
 | 値上げを申請 単純な認可は許されない  (下)
 | 「寝転がっていても原発にカネが転がり込む仕組み」の事例
 └──── (ちょぼちょぼ市民連合)

◎ 寝転がっていても原発にカネが転がり込む仕組みが山のように創ら
れています(下記参照)。
 例えば、今年度の「容量市場」というインチキ市場の入札結果の記事
は下記です。昨年は総額で約5000億円でしたから、今年は6割高で総額
約8000億円ということになります。
 4年後(2026年度)に、ただ発電所を発電できる状態にしておくとい
うだけで、原発や老朽火力を持つ「毒電」に総額で8000億円×80%(「
毒電」の発電シェア)ものカネが転がり込んでくるのです。
 毎年こうやって数千億円のカネが、何もしなくても「容量市場」を通
じて「毒電」に転がり込みます、笑いが止まらないでしょう。

(関連)電力の容量市場 6割高、今年度約定分 先高観で相対取引増、
安定供給へ乱高下課題(日経 2023.3.14)
 https://www.nikkei.com/article/DGKKZO69220250T10C23A3QM8000/

 下記がたくさんある「寝転がっていても原発にカネが転がり込む仕組
み」の事例です。まだ他にもあるはずです。
 ・・・・・・・・
*東京電力の福島第一原発事故後始末費用=奉加帳方式(原発賠償損害
保険料の後払い)
*東京電力賠償費用を過去に遡って「託送料」に上乗せ⇒電気料金へ転嫁
*福島第一原発以外の原発廃炉費用も過去分を「託送料」に上乗せ⇒
 電気料金へ転嫁
(経済産業省がこっそり「毒電」の年間負担金を減額、顧客からの徴収
 金を「毒電」がネコババ)
*容量市場(老朽原発・老朽火力の温存へのインセンティブとなる)⇒
 ドイツは戦略的予備電源)

  容量市場 2024年(1年目)入札 約1兆5千億円
   同上  2025年(2年目)入札 約5千億円
              ⇒ 価格が政治的に決められている?
   同上  2026年(3年目)入札 約8千億円

*新容量市場(23年):CO2排出ナシの新規発電が対象(原発外せ、新
  

.. 2023年03月31日 05:04   No.2711006
++ 田中一郎 (中学生)…45回       
*新容量市場(23年):CO2排出ナシの新規発電が対象(原発外せ、新
           設火力認めろ他)
*非化石価値市場(原発を含む)+2030年非化石電源比率44%の法的強
 制(原発を含む)
*ベースロード電源市場(原発中心)は廃止せよ(電力取引の卸売市場
 への集中義務で存在意味なし)
*原発損害賠償保険掛け金(保険料)の正常化(大幅引き上げ)(= 特
 別会計が巨額の赤字)
*電源三法や粉飾決算会計基準など、原発優遇の制度を全て廃止せよ
(廃炉にかかる損金会計処理を「繰延資産」として先送りする粉飾会計(
 会計基準踏みにじり))
*再処理機構と再処理費用の上乗せ、バックエンド(核ゴミ処分)費用
 の上乗せ
 「薄く広く」=一般の電力ユーザーは気が付いていない、再処理機構
 は再処理やめさせない仕組み

(ポイント)原発は運転期間中の燃料費が安いというだけで、それ以外
のコストはべらぼうに高い。そのコストを他に転嫁している(もっぱら
政府が税金で丸抱えして「国策民営」)。

結 論:原発を我が国の電力事業の大黒柱にすべく、原子力ムラ・電力
会社・経済産業省・自民党・原子炉メーカー・財界・マスごみら巨大利
権集団により、福島第一原発事故を棚上げにした形で、「電力自由化=
電力システム改革」を歪め、我田引水の巨大な「悪事」を着々と進めて
います。
 これを止めるには、政治を変えるしかないだろうと私は思っています。
 詳しくは下記サイトをご参照ください。

◆(拡散希望)(報告)(2.9)電力自由化と電力システム改革(
 第5回目):歪められた電力システム改革(3)
 (新ちょぼゼミ:田中一郎)(2023年2月9日)- いちろうちゃんのブログ
 こちら

.. 2023年03月31日 05:10   No.2711007
++ 青山晴江 (大学生)…71回       

┗■1.声なき声を伝えて(二) 原発のある町
 | はたしてどんな未来が待ち受けているのだろうか
 | 「海が汚されたら大間は終わりだ。
 | 海と畑があれば人間は食っていける。」…大間原発の熊谷あさ子さん
 | 「いつか光がみえるわと思うて」…橋のばあちゃん」と親しまれた
 | 志賀原発の橋たきさん
 └──── 青山晴江(たんぽぽ舎会員)

◎ なぜ、こんなにも急に戦争へと、扉が開かれてしまったのだろう。
 軍事力増大と連動するように、原発政策も選挙前の「新設は考えてい
ない」というスタンスから、一気に大転換。岸田政権は「原発最大限活
用」と露骨に公言した。
 再稼働加速、60年超え老朽原発運転可能、新増設などが軸である。
 福島原発事故の影響が今も深刻に続いており、原子力非常事態宣言も
解除されていないことなど眼中に無いようである。全国20数か所に及ぶ
原発現地のことを考えてみる。

 最終処分場のめども立っていない高レベル放射性廃棄物は増え続ける
だろう。
 使用済み核燃料から取り出されるプルトニウムは核兵器の材料にもなる。
 約46トンという日本の大量の保有量に国内外から懸念の声があがって
いるが、どのように対処していくのだろう。大地震への恐れも日々増し
ているというのに…。

 かつて国や電力会社から原発を押し付けられた地は、どこも辺境の海
辺の村である。福島原発事故以来、脱原発の市民活動で訪れた各地の原
発現地。そこには数人でも、あるいはただひとりでも果敢に辛抱強く原
発反対の声を上げ続けた人びとがいた。
 青森県大間原発の熊谷あさ子さんもそのひとりだ。
 「海が汚されたら大間は終わりだ。海と畑があれば人間は食って
いける。」

 その信念で電源開発からの用地買収を、村でただ1人拒絶した。建設
決定より41年経ってもなお稼働時期は延期続きで見通せていない。
 あさ子さん亡き後、小さなログハウス「あさこはうす」を継いだのは
娘さんの厚子さんである。
 原発建屋から500mも離れていない、有刺鉄線のフェンスで囲われてし
まった地で、愛犬や猫と一緒に、亡母の信条を貫き、利権集団と対峙す
る厚子さんの姿に、揺るぎない精神の力を感じた。

.. 2023年04月04日 04:47   No.2711008
++ 青山晴江 (大学生)…72回       
◎ 石川県羽咋郡赤住にある志賀原発の橋たきさんのことも思い出される。
「電力会社の強引なやり方が村の分断を生み、そこにあった共同体、自
然と一体の暮らしを根こそぎ破壊していった。」

 半世紀にわたる北陸電力との闘いの日々を語ってくれたのは、原発に
隣接する団結小屋の中だった。壁に寄せ書きの書かれた板の間で、痛む
足をさすりながら「よう来てくれました」と温かな笑顔で迎えてくれ
た。19年に亡くなられたが、皆に「橋のばあちゃん」と呼ばれ親しまれ
ていた。
 「いつか光がみえるわと思うて」
 たきさんの残した言葉。このひと言に、生涯をかけたすべての思いが
凝縮されているといえよう。

◎ もうひとり、かつて福井県若狭高浜で、周囲との軋轢が生じても、
果敢に反原発の詩を書き続けた女性詩人、小さな子どもたちを残して夭
折した大西ひとみさんの詩を取り上げたい。
 古代からの歴史的遺跡も多い若狭。
 夏の海は透明で、夕暮れの美しさは神秘的だ。
 しかしそこはまた、原発銀座とも呼ばれるほど原発が林立している地
でもある。

「たった一つのミスが/何万/何十万の人々に/放射能をあびせかける
ことにつながる/不気味さを日ごとに強めながら/わたしたちの頭の中
に/八月の広島を上回る凄さで/廃墟と化したむらの姿が/見えかくれ
している/(略)/かつて/きれいなエネルギーだと/言ってのけたあな
たたちは/どのように釈明し/もとの姿のむらを/返してくれるという
のだろう」(「きれいなエネルギー」より 74年)

 この詩が書かれた12年後にチェルノブイリ事故が起き、25年後にフク
シマ爆発が起きた。草茫々の「廃墟と化したむらの姿」を今日私たちは
見ている。詩人の危惧したとおりになってしまった。

「原発の町の町長選は/黒い噂も何のその/夜ごと夜ごとの提灯行列/
ふところからふところへ札束は投げ込まれ/心ある人々の声はかき消さ
れ/悲しい茶番劇はあっけなく幕となった」(「町長選始末記」より
 七九年)

.. 2023年04月04日 04:58   No.2711009
++ 青山晴江 (大学生)…73回       
 大西さんの命を奪った乳がんの原因もこの原発の影響だったのではな
いかと思うのは考えすぎといえるだろうか。
 「その時が来たら/わたしたちはどうするのだろう/(略)/その日
が突然/襲いかかるようにくるのだろうか」(「その時」より)

 長い年月を経て、若狭の海から流れ着いたひとすじの声。大西ひとみ
さんが詩に託した原発への恐れと、国策の理不尽さへの抗いの思いを
共有したい。

◎ ルポライターの鎌田慧さんは、『日本の原発危険地帯』のなかで書
かれている。
「原発の恐怖とは、自然を汚染し、人間や生物の組織を破壊するばかり
ではなく、品性をいやしくさせ、人間のつながりを断ち切り、権力に迎
合させ、自治体を秘密主義と非民主的にすることにある。電力の原発依
存とは、人間生活が危険物に依存し、他人と未来がどうなっても、自分
の現在だけがよくなればいい、という思想を蔓延させる。建設過程の強
引さが、そのすべてを物語っている。」

 故郷の豊かな海や大地、人と人のつながりが原発で壊されていくな
か、孤立と葛藤を抱えながら、なお諦めることなく原発への警鐘を鳴
らし続け、行動してきた人びと。
 あるいは、不安を心に閉じ込め、「わたしらにはなにも言えんので
す」といって静かに玄関を閉じ、原発の傍で暮らす人びと。
 これらの人びとの上に、岸田政権の「原発最大限活用」の掛け声が降
りかかる。はたしてどんな未来が待ち受けているのだろうか。

(『詩と思想』土曜美術社出版販売発行[2023.1.17]4月号
「詩人の眼」より許可を得て転載)

.. 2023年04月04日 05:03   No.2711010


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