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■--福島事故処理
++ 日本経済新聞 (大学院生)…120回          

年1兆円 廃炉や除染、増加の可能性
  費用総額なお見えず

 東京電力福島第一原子力発電所の事故処理費用が膨張を続けている。
 会計検査院によると2021年度までに約12兆円が賠償や除染、廃炉作業
などに措置された。賠償や除染などの費用は22年度までに年1兆円規模
となった。
 東日本大震災から11日で12年を迎えるが、廃炉や除染の道筋はなお見
通せない。 (後略)  (3月11日「日本経済新聞」2面より抜粋)
.. 2023年03月14日 08:11   No.2709001

++ 東京新聞 (社長)…2815回       
「処理水」放出 責任明確に

              渡辺帆香(宮城県石巻市、高校生)

 福島第一原発の「処理水」を春にも海に放出する、というニュースを
見ました。
 私はまだ放出するべきではないと思います。

 宮城県の沿岸部には、漁業を行っている人が多くおり、私の両親も漁
業者です。
 東日本大震災後、海外に輸出する量が減っており、海洋放出でさらに
減少すると考えると、簡単に承認するのは難しいです。

 いくら「安全だ」といっても、宮城の魚介類のイメ ージダウンや風評
被害に必ずつながると思います。時間をかけて大切に育てたり、朝早い
作業でとったりした海産物に、「汚染された」などと心ない言葉をかけ
られたら、漁業者のプライドを踏みにじられます。

 放出場所付近の魚と別の場所の魚があれば、多くの人は別の場所の魚
を手に取るでしよう。
 生計は成り立たなくなり、漁業者がさらに減少していく影響もあるか
もしれません。
 その責任は、一体誰が取るのでしようか。
 直接影響する漁業者の意見を聞き、納得いく対策や賛成意見が出るま
で、放出を実施するべきではないと考えます。
          (3月14日「東京新聞」5面「発言」掲載の
           「つながるオピニオン」「河北新報」より)

.. 2023年03月15日 05:03   No.2709002
++ 新社会 (小学校高学年)…22回       
 ◆沈思実行(138)
  腐敗する政権と司法
  3月13日東京高裁で袴田事件の判決−「再審開始決定」
  以外の判決はありえない

                        鎌田 慧

◎3月13日。東京高裁で袴田事件の判決がだされる。もはや「再審開始
決定」以外の判決はありえない。司法の名誉がかかっているはずだ。
 袴田事件は、清水市(現静岡市)の味噌工場の専務宅で発生した、4
人を殺害、放火逃亡した残虐な犯罪だった。容疑者として逮捕されたの
は、社員の袴田巌さんだった。
 袴田さんはプロボクサーとして活躍していたが、引退して静岡に帰っ
ていたので「ボクサー崩れ」として、警察に目をつけられた。そのこ
ろ、元ボクサーたちはキャバレーの用心棒などをして差別されていた。
 警察と世間の差別感情が生み出した冤罪は、被差別部落の石川一雄
さん(狭山事件)や在日朝鮮人などに多かった。

◎袴田さんの取り調べは過酷で、1日12時間、17時間を越えることも
あった。それだけでもデュープロセス(正当な手続き)違反として、
無罪に該当するほどだ。

◎一審を担当した熊本典道・陪席裁判官は無罪の心証だった。
 が、裁判長はマスコミと世論の高まりに抗しきれず、有罪判決を書い
た、と後年、告白した。有罪=死刑だった。
 証拠とされた犯行時の着衣が、パジャマだったと自白したが、1年後
に、「5点の衣類」だった、と警察側が訂正した。
 が、本人のサイズにはあわず、付着された血痕は時間が経過しても
赤色を保っていて不合理だった。

◎2014年3月、静岡地裁の村山浩昭裁判長は再審開始判定。「これ以上
の拘留は人道に反する」として即時釈放命令をだした。
 が、検察側が抗告して再審に至らず、最高裁が高裁に差し戻し、この
13日に判決を迎える。

 日本の自供偏重の取り調べは多くの冤罪を生んできた。過ちを改める
のは司法の責任だ。袴田事件と狭山事件の冤罪を解決しないかぎり、
日本に民主主義はない。司法の劣化ははなはだしい。

◎安倍政権下で、当時の東京高検の黒川弘務検事長は賭け麻雀で失職し
たが、「安倍政権が続いて、黒川さんがいたら五輪汚職なんて立件でき
なかったでしょうね」と検察庁上層部のX氏がいった(古賀茂明「週刊
朝日」2月24日)。 (週刊「新社会」2023年3月8日8面より)

.. 2023年03月15日 05:11   No.2709003
++ 東京新聞 (社長)…2816回       
闘い半世紀 再び扉 袴田さん再審開始決定
  90歳の姉万感「ついに来た」

 半世紀に及ぶ冤罪の訴えに再び扉が開かれた。1966年の静岡一家4人
殺害事件で13日、再審開始を認める2度目の決定を東京高裁が出した袴
田巌さん(87)。長年の拘禁症状などによる負担を考慮し、周囲から決定
内容を伝えられず静かに過ごした。
 発生から約57年が過ぎ、裁判が続いている認識はないが、「勝つ日
だ」と一言。
 姉ひで子さん(90)は涙で「ついに来ました」と死刑の影に翻弄された
弟の再審無罪に期待した。(後略)
           (3月14日「東京新聞」朝刊27面より抜粋)

.. 2023年03月15日 05:17   No.2709004
++ 東京新聞 (社長)…2817回       
日韓国民間の合意に向けて

              前川喜平(現代教育行政研究会代表)

 6日に韓国政府が発表した元徴用工訴訟問題の解決策。韓国政府傘下
の「日帝強制動員被害者支援財団」が被告日本企業の肩代わりをして、
原告の元徴用工らに賠償金相当額を支給するという。
 岸田首相はこれを歓迎するとともに、植民地支配への「反省とおわ
び」を含む歴代内閣の歴史認識の継承を表明した。

 韓国政府の動きは歓迎すべきものだが、韓国の国民の支持が十分得ら
れているとは思えない。10日に発表された韓国の世論調査では、この解
決策に対し反対が59%、賛成が35%だった。この数字を逆転させて両国
民間の合意を形成するには、韓国側が求める「誠意ある呼応」への最大
限の努力が必要だろう。

 岸田首相は党内右派を抑えてこの問題への「反省とおわび」の意思を
しっかり表明するべきだ。
 日本製鉄と三菱重工業も同様の意思を表明し、韓国の財団に自発的な
拠出を行うべきだ。両国の研究者による学術研究や両一国の青少年によ
る学習事業なども望まれる。

 現在日本政府がユネスコに世界文化遺産への登録を求めている佐渡島
金山や2015年に登録された軍艦島、長崎造船所、八幡製鉄所などの明治
産業遺産は、徴用工の強制労働の現場だ。産業遺産情報センター長の
加藤康子氏は強制労働の事実を否定している。まずこの人物を更迭する
ことが必要だろう。
(3月12日「東京新聞」朝刊23面「本音のコラム」より)

.. 2023年03月15日 05:23   No.2709005
++ 日本経済新聞 (大学院生)…121回       
電圧測定120ヵ所で怠る 関西電力子会社が義務違反

 経済産業省は14日、関西電力の送配電子会社の大阪府内の一部営業所
で電気事業法が義務づける電圧の測定・記録・保存を怠っていたと発表
した。
 約120カ所の家庭向け電圧を測定していなかった。経産省は違反がいつ
から発生していたかといった詳細を22日までに報告するよう求めた。
 経産省によると、関電子会社の関西電力送配電から電圧測定をしてい
なかったとの連絡があった。事実と異なる記録をしていたことも発覚し
たという。(後略) (3月15日「日本経済新聞」朝刊5面より抜粋)

.. 2023年03月16日 08:01   No.2709006
++ 東京新聞 (社長)…2819回       
次は狭山事件再審開始へ
  袴田事件の再審決定
鎌田 慧(ルポライター)

 袴田事件の再審請求。東京高裁前の支援者から「開始決定」との電話
がきた。ほっとした。姉ひで子さん(90)の喜びを思った。長年にわ
たって弟の巌さん(87)の無実を訴えてきた。
 彼は死刑判決を受けた後、執行の恐怖から、解離性同一性障害という
のか、「袴田巌」である自分を否定するようになった。

 9年前、静岡地裁の村山浩昭裁判長は「証拠が捜査機関によって捏造(
ねつぞう)された疑いがある。拘置をこれ以上継続することは耐えがたい
ほど正義に反する」と明快な判断を下した。
 ところが、検察側が面子(めんつ)のために即時抗告して、ようやく再
度の再審開始決定。検察の横車、 悪あがきが断罪された。

 検察は人間の道に反するこれ以上の抵抗はやめるべきだ。これまでも
いくつかの再審開始や無罪判決の場に立ち会ったが喜びと同時にやり切
れなさを感じてきた。どうして警察や検察は自分たちの過ちを認めない
のか。裁判官はなぜ正義を発揮しないのか。「疑わしき 「は罰せず」。
それが人間一を救う道なのに。

 2月下旬の日野町事件の再審開始決定でも検察側は抗告している。
 この野蛮は法的に規制すべきだ。5月で事件発生から60年になる「狭
山事件」の再審開始が、次の課題だ。石川一雄さんは84歳になった。仮
釈放されているが、いままだ「見えない手錠をかけられている」と
訴えている。
 (3月14日「東京新聞」朝刊25面「本音のコラム」より)

.. 2023年03月16日 08:07   No.2709007
++ 素粒子 (高校生)…60回       
素粒子より1つ

  ・この12年、ずっと釈然としない。事故原発の廃炉作業はどう
   なるのだろう。1号機の使用済み核燃料の搬出は「17年度下半期
   着手」が「27〜28年度をめざす」に変更された。
   燃料デブリの取り出しは「20年度上半期までに始める」としてい
   たが、今や何の記述もない。2、3号機の工程も滞っている。
   だが「30〜40年で完了」の看板は下ろさない。
   そして、原発回帰が進む。
            (3月11日「朝日新聞」夕刊1面より)

.. 2023年03月16日 08:12   No.2709008
++ 東京新聞 (社長)…2820回       
生業奪われた福島・飯館の女性たち
  心の強さで家族守る 村の歴史消えたよう
  原発頼る政府「もう痛み忘れたか」
  映画監督・古居みずえさんに聞く
  映画「飯舘村 べこやの母ちゃん〜それぞれの選択」の公開

 東京電力福島第一原発事故から12年。多くの人々が人災のために避難
を強いられながら、その後の生活では自己責任を求める風潮が横行した。
 映画監督の古居みずえさんは10年余にわたり、福島県飯舘村に密着
し、生業を奪われた女性たちの声に耳を傾けた。その様子を収めたド
キュメンタリー映画「飯舘村 べこやの母ちゃん〜それぞれの選択」の
公開に合わせ、古居さんが見た被災地の現実を尋ねた。
                     (西田直晃) (中略)

 映画は今月11日からポレポレ東中野(東京都中野区)で公開が始ま
り、各地での上映も予定される。そんな中で古居さんは原発の再稼
働、新設にひた走る政府に怒りを募らせる。
 「故郷を奪われた飯舘村の人たちは家族、動物、自然と営む生活が
かけがえのないものだったと痛感しているのに。福島の痛みをもう忘れ
てしまったのか」
 撮影の日々を振り返り、言葉に自然と力が入る。
 「原発事故の日、東京方面の風向きだったら、首都圏で暮らす私たち
が避難を強いられていた。絶対に人ごとと考えてはいけない」 (後略)
  (3月12日「東京新聞」朝刊22-23面「こちら特報部」より抜粋)
詳しくはこちらを
https://www.tokyo-np.co.jp/article/237510

.. 2023年03月17日 08:23   No.2709009
++ 素粒子 (高校生)…61回       
素粒子より2つ

  ・「自分は死刑囚」との思いにひとり耐え、いつも凍え、その重みに
   打ちひしがれる。文豪ユゴーが描く死刑囚の姿だ。
   まして身に覚えのない話で極刑の言い渡しを受けたら。
   死刑は執行されたら取り返しがつかない。
    そして人は必ず誤りを犯す。そこから導かれる結論は自ずと見え
   てくる。証拠捏造(ねつぞう)の疑いを再度指摘した決定に暗然と
   しつつ。      (3月14日「朝日新聞」夕刊1面より)

  ・問題の核心は放送番組への政治介入。
   だが他にも、見過ごせぬ話や気になる動きが。
   大臣にこう答弁させよ。コントロールできる議員に質問させる。
   文案も作る、と首相補佐官。国権の最高機関の実態。
   発覚以来NHKや多くの民放の姿勢に淡泊さを感じるのは
   何故(なにゆえ)。見えないブレーキが働いたなら権力は既に
   目的を達成。WBCに興ずるうちに。
             (3月15日「朝日新聞」夕刊1面より)

.. 2023年03月17日 08:32   No.2709010


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