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原発60年超運転反対71% 世論調査「説明不十分」9割
東日本大震災12年を前に本社加盟の日本世論調査会は4日、郵送方式 で行った原発に関する全国世論調査の結果をまとめた。 原発の運転期間を最長60年とする現在の制度を見直し、審査などで停 止していた期間の分を延長する60年超の運転について「支持しない」が 71%に上り、廃炉が決まった原発の建て替えなど開発・建設推進は「反 対」が60%だった。
岸田政権は東京電力福島第1原発事故以来の原子力政策を転換し、原発 を最大限活用する方針。 だが政府が「十分に説明しているとは思わない」が92%に達し、国民 の理解を得られていない状況が明らかになった。 原発活用方針を「評価しない」は64%、「評価する」は34%だった。
福島第一原発でたまり続ける放射性物質トリチウムを合む処理水の 海洋放出は「賛成」26%、「反対」21%、「分からない」が53%。 放出に伴い「大きな風評被害が起きる」「ある程度起きる」は合わせ て93%。 放出に関する政府と東電の説明は「十分だとは思わない」が88%だった。
今後の原発の利用は「今すぐゼロ」が3%、「段階的に減らして将来 的にはゼロ」が55%。 理由を2つまで尋ねると「福島第一原発事故のような事態を再び招く 恐れがある」が最多で75%、「戦争やテロで攻撃対象になるリスクが高 い」が32%、「地球温暖化対策は再生可能エネルギーで対応の賛否は「 分からない」が53%を占め、賛成26%、反対21%だった。 昨年の調査から賛否ともに減り「分からない」の割合が増えた。
放出方針決定から間もなく2年となり、政府と東電は春から夏ごろに 放出開始を目指すが、国民の間に理解は広がっていない。 風評被害については、「大きな風評被害が起きる」17%、「ある程度 起きる」76%、「ほとんど起きない」が最多の83%。「脱原発」「 維持・活用」のいずれもロシアによるウクライナ侵攻の影響がうかがえた。
東電が経営再建のため柏崎刈羽原発(新潟県)を再稼働させる方針につ いて「理解できる」は59%、「理解できない」が40%。原発から出る高 レベル放射性廃棄物(核のゴミ) 地下深くに埋める最終処分について「安 全だとは思わない」 が78%に上った。
.. 2023年03月07日 05:07 No.2702002
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