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規制委の現地調査終了 原発テロ対策、追加検査大詰め
原子力規制委員会の田中知(さとる)、石渡明両委員が17日、テロ対策 不備を受けて追加検査中の東京電力柏崎刈羽原発を調査のため訪れた。再 発防止に向けた東電の取り組みについて、田中氏は「それなりにやってい ることがわかったが、これで終わりではない」と述べ、石渡氏も「進捗 (しんちょく)しているところもあるが、あまりはかばかしくないところ もあると認識している」とし、ともに慎重な見方を示した。現地調査は 昨年12月2日の伴(ばん)信彦、杉山智之両委員、1月28日の山中伸介委員 長に続くもの。規制委が追加検査の取りまとめ前に行うとしていた5人の 委員全員による調査が終わり、検査は大詰めを迎える。 この日、両氏はまず、IDカード不正使用問題を受けて生体認証装置が導 入されたゲートや、車両のナンバーを読み取って管理する装置の運用状況 を視察した。その後、風雪などの影響で侵入者と間違ってセンサーが発報 する問題に関し、海岸近くの砂地に設けられたフェンスの状況を確認し、 センサーの改良状況や自然環境への対処方法などについて、東電の堀川健 (たけし)・セキュリティー管理部長らと意見交換をした。 調査後、 報道陣の取材に応じた田中氏は、東電が重視しているコミュニケーション の改善について、「いろんな人の話を聞こうとしているが、横の関係につ いてもう少し工夫があっても良いのかなと思った」と語った。石渡氏は、 日本海に面する立地条件から「砂が吹き付けるという問題は核物質防護の 中では重要」と指摘。センサーなどの機能を維持するため、砂や潮風によ る腐食への対策が必要との見方を示したうえで、「一部に問題があったと 感じている」と述べた。 (2月18日 10時45分 朝日新聞デジタル)
.. 2023年02月19日 08:27 No.2691002
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