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■--連載第113回
++ 浅野健一 (社長)…436回          

金権腐敗“統一自民党議員が品格を問う茶番
 | 岡口判事の裁判官弾劾裁判第2回公判
 | 憲法・法令無視の訴訟指揮を批判しない報道各社
 | 適正手続き無視の茶番に無批判のマスゴミ
 | 「メディア改革」
└──── (アカデミックジャーナリスト)

◎ 国会議員が民事訴訟の研究者としても秀逸のベテラン裁判官の交流
サイト(SNS)への投稿や雑誌インタビューなどでの表現行為は
「非行」に当たるとして、裁判官を辞めさせ、法曹資格をはく奪しよう
という恐怖の裁判が進行している。
 11月30日午後2時から、国会の裁判官弾劾裁判所(松山政司裁判長=
自民党参議院議員、参議院第2別館)で、仙台高裁の岡口基一判事(罷免
訴追で職務停止中)に対する罷免訴追事件の第2回公判が開かれた。

◎ 私は弾劾裁判所事務局に記者席での取材許可を申請し、公判前日の
29日、事務局総務課の担当者から、「裁判長から取材許可が下りた」と
いう連絡があり、記者席(19席)で取材できた。
 キシャクラブ制度(戦時下の1942年4月に今の形になり戦後も存置)の
廃止への小さな一歩だ。
 記者クラブ以外では、「週刊金曜日」と「弁護士ドットコム」の両
記者と私の3人の取材が認められた。記者の他、抽選で選ばれた一般
傍聴人が19人(120人から抽選)入った。

◎ 岡口判事は、高校生が被害に遭った殺人事件の遺族やペットの返還
を巡る民事訴訟の当事者を侮辱したり社会的評価を不当におとしめたり
する投稿をしたなどして、昨年6月に訴追された。弾劾裁判所は判決
までの間、岡口氏の職務停止を決めている。
 半世紀にわたって反共右翼の“不安産業”である統一協会=国際勝共
連合と癒着してきた自民党の国会議員に、裁判官の「品格」の有無を
審判する資格などまったくない。この弾劾裁判は訴追そのものが不当だ
と私は思う。岡口氏の表現に問題があるなら、民事裁判で審理すれば
いいことだ。
 岡口氏への訴追事実はいずれも、職務外で、自身の感想を述べたり、
裁判例を紹介したりした表現だ。訴追事由の中には3年の訴追期間を
経過したものが4件も含まれている。
.. 2022年12月08日 04:39   No.2640001

++ 浅野健一 (社長)…437回       
◎ 公判は午後2時に開廷し、休憩をはさんで、午後5時15分までの
長い公判だった。弁護人は7人。弁護人が「訴追側が問題とする13件の
行為を一括して取り上げているのは不当」と異議を申し立てたが、松山
裁判長は却下した。
 岡口氏は最初、弁護団の最後列の机のところに座った。被訴追人が
「お白洲」のような晒し者にならないように、弁護団が配慮したようだ。
ところが、休憩時間に、事務局が、弁護人の少し前の机もない椅子に
座るよう求め、児玉晃一弁護士が異議を申し立てたが、認められな
かった。弁護人と相談できるように弁護人の横に座るのが普通だろう。

◎ 検察官役の訴追委員会の新藤義孝委員長(衆院議員=自民)は冒頭
陳述で「国民に民主的に選ばれた国会議員が公開の裁判で審判する重要
な裁判」と強調。新藤氏は岡口氏を訴追した遺族などの言い分を丸呑み
して、罷免が相当と主張した。
 その後、証拠調べが行われた。訴追委員会側は提出した証拠の説明
で、パソコンを使ってプロジェクターにSNS投稿や東京高裁などの
裁判所による岡口氏に対する処分の文書を映し出すと表明した。
スクリーンは傍聴席の前に設置された。
 これに対し、弁護側は、「公開の裁判と言いながら、傍聴人が証拠を
見ることができないのは不当だ」と抗議。裁判長は合議のために休憩。
裁判長は合議の結果、「裁判員裁判でも、すべての証拠を見ることが
できるわけではない」などという屁理屈で、異議を却下した。

◎ 弁護側は公判後に記者会見し「過去に弾劾されたのは刑事事件に
なるなどしたケースで、あまりに質が違う」「裁判官としての威信を
著しく失うべき非行」には当たらないと強調した。次回期日は来年2月
8日に決まった。証拠の採否を決定し、証人尋問がおこなわれる可能性
もある。第3回もまた、取材したい。
 私が見た限り、テレビ各局はこの公判を報道していない。
 新聞各紙は<岡口判事のSNS投稿、「裁判の信頼失う」弾劾裁判で
検察官役主張>(朝日新聞)
<「何度注意受けても投稿繰り返した」ツイートで訴追された
岡口基一判事>(東京新聞)
<「国民の裁判への信頼損なう懸念」岡口判事弾劾、第2回公判>(
産経新聞)
<「注意後も繰り返し投稿」弾劾裁判で訴追委>(日本経済新聞)など
の見出しで報じた。

.. 2022年12月08日 04:45   No.2640002
++ 浅野健一 (社長)…438回       
◎ 公判を傍聴した記者たちは、弾劾裁判所の強引なやり方を問題と
感じていないのだ。
 日本の大手メディアの社員記者は適正手続きの保証に関心がない。
 岡口氏の弁護人の大賀浩一弁護士によると、「不当な訴追から岡口
基一裁判官を守る会」のHP( https://okaguchi.net/ )もしくは
CALL4の弾劾裁判ページ
( https://www.call4.jp/info.php?type=items&id=I0000090 )で公開
可能な情報を公開するという。みんなで弾劾裁判所を監視しよう。

.. 2022年12月08日 04:53   No.2640003
++ とめよう!東海第二原発首都圏連絡会 (大学生)…86回       
「避難計画などできないし実効的なその体制などあり得ない…」
 | 披田信一郎氏の脱原発スピーチ (続き)
 | とめよう!東海第二原発
 | 11/2(水)第52回日本原電本店抗議行動報告(その3)(6回の連載)


 スピーチの要旨

◎ しかし、よく考えると原子力に限っては、あの23年前のJCO事故
があって、国は原発の災害に関しては、全く何も考えてもなかった、
法律的な体制もない、ということが明らかになってしまったなか、原子
力災害特別措置法という災害対策基本法の、その下位に置かれるもので
はあるんだけれども、原子力事故の特異性に鑑みて、福島第一原発事故
の時にも10条通報だとか、15条通報だとか、こういう法律に関わる
ことが問題になりました。
 で、その15条通報と言うのはその敷地境界に放射能がまき散らさ
れる事態になってしまったということを東京電力は国に対して通知をする
という定めになっていて、そうなった瞬間に内閣総理大臣がこの法律に
基づいて原子力災害緊急事態宣言を出す。

◎ そしてある意味では国が中央集権的に起きてしまった原子力事故の
対策をとるというメカニズムがこの法律になってはいるんですけども、
しかし問題はあの3.11事故以降においても国が責任を負った事故
対策ができたのか。
 ましてやそれ以前の、例えば住民の避難ということについてはその防
災の避難計画が、しかも周辺だけでは済まない極めて広域な避難に及ぶ。
 こういったことをあの福島第一原発事故以前にまったくしてなかった。
じゃあその反省でどうなったのか、依然として事前に準備をしておくと
いうことに国は全く責任を持たない。
 でこうなると、災害対策基本法において地方分権なんだから、という
ことで市町村などにその責任が押し付けられる。
しかし一方でそれを国はコントロールだけはする。口を挟む。

.. 2022年12月10日 07:15   No.2640004
++ とめよう!東海第二原発首都圏連絡会 (大学生)…87回       
◎ しかし事前の準備などは地方自治の分野なんだと。で、ことが起き
れば国は必要だとそもそもこういう逆立ちしたような統治のあり方が
原発を運転する、ということには張り付いていて、そういう中で今様々
な矛盾が起きているということを私たちは喝破していかなければなら
ない、というふうに思います。
 まあ、ある意味ではこのまだ事故が起きていない東海第二について、
差し止め訴訟を続けていくなかで、1年半前、水戸地裁は賢くもそう
いったものができていないだけじゃなく、できるわけがない、という
ことで原告住民の勝訴の判決を出しました。

◎ 今、確かに被告である日本原電は控訴をし、これから本格的にその
控訴審が始まろうとしてますから、確定判決は下りていないことは事実
ですけれどもしかし現時点では一審である水戸地裁が司法の名において
運転を禁止する、せざるを得なかった。
 そういう事態にある。じゃあ、それが本当に改善されて原電の言うこ
とがもっともだということになるのかどうか。私たちはそんなことは
ありえないと思う。
 で、来年1月31日に第1回弁論が始まる。その東京高裁の控訴審の
なかで原告の中でとったことを保証していく。
 私たちが感覚的に、避難計画などできないし実効的なその体制など
あり得ないと思っていることを実際の現場の現実を確認し、それをして
それを裁判所に訴えていく、という闘いを今すでに始めています。

◎ ぜひ、私たちはあの一審判決をもう一度拾い直しながら、私たちが
言っているのは単に考え方の違いではなく、今日本の原発政策に人を
守るということはない。
 今回の岸田首相の政策転換でも明らかなように、ある意味ではウク
ライナのこともあり、また、極めてきなくさくなった日本の動きの中で
すべてが国の視点で考えていく。
 現場の本当の住民の一人一人の命が大切だという話ではない。その
ように変わっている中でしかし、実際には地方が、その市町村が、地方
分権の底の下からも闘いをしっかりとしていかなければならないという
ことではないかと思っています。
 たくさん問題はありますけれどもこれからもぜひ闘いを続けていきた
いと思います。

.. 2022年12月10日 07:22   No.2640005
++ 山田和秋 (大学院生)…128回       
「超危険原発美浜3号、もう廃炉!」
 | 12/4「老朽原発うごかすな!関電包囲全国集会」に参加して
 └──── (たんぽぽ舎ボランティア)

 集会は、中嶌哲演さんの主催者あいさつに始まって
1.美浜原発運転差し止め仮処分について…井戸謙一弁護士から
2.老朽原発とのたたかいとして全国各地から報告
3.私たちも「東海第二原発を動かすな!」と、私と水野伸三さんで
たんぽぽ舎の旗を掲げ、壇上で参加者にアッピールしました。
  (再稼働阻止全国ネットワーク関係の参加者5名とともに)

 集会終了後、うつぼ公園に移動。

 私たちは障害者の栗山健太郎君をかばいながら、最後尾からデモに
加わりました。
 天候不順にもかかわらず、大勢の関西市民に訴えることができたと
思います。

.. 2022年12月11日 08:17   No.2640006
++ 西村トシ子 (小学校低学年)…6回       
もんじゅ西村裁判は上告の手続きをしています
 | 「組織防衛のために夫が生贄にされた」
 | デジタル鹿砦社に西村裁判の記事掲載
 └──── (もんじゅ・西村裁判の会)

 最近、デジタル鹿砦社で西村裁判の記事が掲載されました、
1.《関係者証言録公開》もんじゅ職員不審死事件
 夫の「死」の真相を追及する西村トシ子さんの闘い【全6回】
 「組織防衛のために夫が生贄にされた」。悔し気にそう話すトシ子さん。
 もんじゅがほぼ稼働せず廃炉が決まったのは、西村氏の死から20年後
の2016年だった。
 《関係者証言録公開》もんじゅ職員不審死事件−夫の「死」の真相を
追及する
 西村トシ子さんの闘い【全6回】

2.西村裁判を応援する会のブログのURLは下記、更に資料を開示して
います。
 もんじゅ西村裁判 日本の黒い霧 No2
  

.. 2022年12月14日 06:54   No.2640007
++ 浅野健一 (社長)…439回       
【人権とメディア】
 | 赤木雅子氏の請求を却下した大阪地裁裁判官の大問題
 | 冷酷な判決 雅子氏は、不当判決に抗い、高裁で闘いを続ける
  みんなで支援したい
 

◎ この判決言い渡しは自分の目で見ておきたいと思って、11月25日
午後1時から、大阪地裁で傍聴券を求めて並んだ。

◎ 森友学園・安倍晋三記念小學院(安倍昭恵名誉校長)をめぐる文書
改竄を強制され自死した赤木俊夫氏の妻、赤木雅子氏が当時の財務省
理財局長の佐川宣寿氏に1650万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、
大阪地裁(中尾彰裁判長、神永暁右陪席裁判官、籔野拓輝左陪席裁判官)
は11月25日、佐川氏個人の賠償責任を否定し、請求を棄却した。
 佐川氏が改竄の方向性を決定付けたとする財務省調査報告書を踏まえ、
改竄指示行為全般の責任を免れないと指摘したが、自死との因果関係に
は触れなかった。

◎ 雅子氏は20年3月、国と佐川氏を提訴。国側は昨年6月、俊夫氏が
改竄の経緯を記録した「赤木ファイル」を開示し、原告側が佐川氏らの
証人調べを申請した直後の昨年12月、約1億円の賠償請求を受け入れる
「認諾」という「卑劣な行為」(松丸正弁護士)で裁判を終結させた。
佐川氏との訴訟だけが続いていた。
 地裁は佐川氏らの尋問を「実施せずとも判断は可能」として一切認め
ず、結審を強行した。佐川氏は、公務員が職務で損害を与えた時は国が
賠償責任を負うと主張していた。裁判官は、安倍夫妻を守るための公文
書改竄作業を「公務員の職務」と認定した。

 原告の雅子氏は、夫の死を招いた張本人である佐川氏が姿を隠し、謝罪
もせず沈黙していることも問題にしており、裁判所が慰謝料を認めるかに
関心があったが、中尾裁判長は「道義上の責任はともかく、被告に賠償
責任がない以上、改ざんを指示した行為について説明・謝罪する法的
義務も発生しない」と退けた。冷酷な判決だ。

.. 2022年12月20日 06:15   No.2640008
++ 浅野健一 (社長)…440回       
◎ 雅子氏は改竄(かいざん)の苦しみを綴った夫の手記を法廷に持ち
込んだ。一方、被告の佐川氏はおろか菅弘一弁護士ら代理人弁護士(
五人)も姿を見せなかった。
 雅子氏は閉廷後、記者団に「こんなにばっさり切られるなんて残念で
ならない」「夫は法に守られず、佐川さんは法に守られた」と述べた。
「真実が知りたくて裁判を起こした。でも、改ざんの経緯について一言
も知ることができなかった。改竄は、安倍元首相の国会での発言が
きっかけだ。そのきっかけを作ったのは昭恵さんなので、絶対に知って
いることを、私に伝えるべきだと思う」

 雅子氏の「犯罪行為をしても組織や法律に守られ理不尽だ」との指摘
は、国家命令ならどんな悪事も免責される社会への痛烈な批判だ。
 安倍首相が「私、妻、事務所が関与していれば総理、議員を辞める」
と国会答弁したのは17年2月17日。菅義偉官房長官は22日、佐川、中村
両氏、太田充審議官を官邸に集め会議を開いている。俊夫氏は26日、
上司から改竄を命じられた。菅氏が安倍夫妻のために改竄を指揮したと
私は確信している。

◎ 判決公判の法廷は96席ある。傍聴希望者は105人で61人が当選した
が、私は外れだった。記者席は30席で、司法記者クラブが独占した。
記者席で取材した共同通信記者は、私の同志社大学での最後の1年生
ゼミの共同研究委員長、須賀達也氏だった。私が17年3月、安倍記念小
の現場を訪ね、国有地払い下げ問題を最初に追及した木村真豊中市議に
取材した時、当時4年生だった須賀氏が助手を務めてくれた。あれから
5年半だ。

◎ 私は法廷の前の廊下で判決を見守った。閉廷後、冤罪・東住吉事件
で国賠訴訟を闘う青木惠子氏が傍聴を終えて出てきた。青木氏は雅子氏
と共著のある元NHK記者の相澤冬樹氏に判決の問題点を聞いていた。
 私は雅子氏への手紙を相澤氏に託していたが、「雅子さんを紹介
する」と言われ、近くの生越照幸弁護士の事務所に移動した。
 そこで、ずっと会いたかった雅子氏に初めて会えた。
 

.. 2022年12月20日 06:22   No.2640009
++ 浅野健一 (社長)…441回       
「遺族の方が裁判を起こして、真相を解明してほしいと思い、関西の
弁護士に働きかけ、岡山県に住む俊夫さんのお父さんに会いに行った」
と話した。雅子氏は、電気式喉頭で話す私の言葉をよく聞いてくれた。
「私の父はもう亡くなったが、喉頭がんを患った。声が出ないと大変な
ことはよくわかる」と励ましてくれた。

◎ 雅子氏は26日のTBS「報道特集」の〈“2000日の闘い”「真実が
知りたい」〉に生出演した。金平茂紀キャスターらは俊夫氏に改竄を
強いた当時の田村嘉啓・元財務省国有財産室長(現在、財務省東北財務局
理財部長)と中村稔・元財務省総務課長(在英国大使館公使などを経て
国税庁長官官房審議官=国際担当)に取材した。2人は「財務省広報が
すべて対応する」などと回答を拒んだ。

◎ 金平氏は「“赤木ファイル”に出てくる上司はみんな出世している。
俊夫さんがうつ病で苦しんでいるときの映像を観ていて、なんという
対比だ」とコメント。雅子氏は「夫も30年、公務員として働いてきた中
で、改竄という犯罪行為を指示され、やってしまった。最後は職場に
一人だけ残されて異動もできずに、うつ病を発症した。その人たちは
出世して嬉しいのかなとも思うし、悔しい気持ちでいっぱいだ」
 雅子氏は「その人たちが一人でもいいから本当のことを話してほし
い」と答えた。雅子氏は、不当判決に抗い、高裁で闘いを続ける。
 みんなで支援したい。
    (『救援』2022年12月10日発行、644号より了承を得て転載)

.. 2022年12月20日 06:31   No.2640010


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