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首都圏直下型地震で“最も危険な場所”85カ所、 | ランク5に荒川や隅田川が近い低地帯 | 4年ぶり東京都「地域危険度」発表 | 「警戒せよ!生死を分ける地震の基礎知識」その466 └──── (地球物理学者)
首都圏直下型地震が迫っている。フィリピン海プレートの潜り込みが 思っていたよりも浅いことが最近分かったので、首都圏の震度が大きく なったのだ。
東京都は「地域危険度」を発表した。各町の丁目ごとに建物倒壊と 火災発生の危険性を評価して5段階にランク付けした。発表は4年ぶりだ。
危険度が高いランク5は85カ所あった。危険度が高い1位は、都電荒川 線の町屋駅前駅の南西側にある荒川区荒川6丁目、2位は同じく都電荒川 線の町屋二丁目駅北側の荒川区町屋4丁目、3位はこれも荒川沿いにある JR北千住駅東側の足立区柳原2丁目だった。
そのほか、荒川や隅田川が近い荒川、足立、墨田、葛飾など23区東部の 6区の街がランク5のうち4分の3を占めた。いずれも荒川や隅田川が運 んできた堆積物が厚く積もった低地帯である。地震のときに震度が大きく なるところだ。
そのほかの地域も枕を高くしては寝られない。耐火性の低い木造住宅が 密集している環状7号線の内側を中心にドーナツ状にある地域だ。これら には品川区南西部、大田区中央部、中野区、杉並区東部などがある。これ らの地盤は東京東部ほど悪くはないが、地震のときの火災が燃え広がる恐 れが大きいので危険度上位にランクされている。
東京や大阪などの都会には「木密地帯」といわれる古い木造住宅が密集 した地帯が多い。 2018年に起きた大阪北部地震ではマグニチュード(M)は6・1、最大 震度は6弱で、内陸直下型地震としてはそれほど大きくはなかったが、 瓦が落ちるなど家が損壊する多くの被害があった。被災家屋は高槻市が 約2万棟、茨木市が約1万6000棟にも達した。
.. 2022年11月20日 09:14 No.2625001
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