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中国のゲノム科学は非常に進んでいて、科学誌の「ネイチャー」や「サイエンス」には中国の研究者の論文がたくさん掲載していて、日本をはるかに凌駕しています。コロナが世界にまん延していた初期の頃、先進国ではいち早くというか、最初から遺伝子ワクチンを所持していたかのような速さで治験が開始されました。
だが、中国は当初から、遺伝子ワクチンを作らずに、従来型の不活化ワクチン(病原体の細菌やウイルスを殺して感染力を持たないようにしたものを体に入れて免疫を誘導する旧型のワクチン)を作ったのかという疑問があるわけです。
武漢のウイルス研究所で生物兵器を開発しているとか、研究所からコロナウイルスが漏れたとか、いろんな噂があって、WHOも調査に乗り出していましたが、少なくとも、ずっと前からコロナウイルスの研究をしてきたのは確実です。
だから、予防策もワクチンの開発も一番進んでいるのは中国なのです。遺伝子ワクチンを開発する能力があるのに、なぜ不活化ワクチンなのかというと、彼らは遺伝子ワクチンが危ないと考えていたからなのではないかと思うのです。
しかし、中国の製薬会社シノファームやシノバックの不活化ワクチンは感染防止効果が低くて、導入したモンゴルやインドネシア、アラブ首長国連邦(UAE)などの国では感染拡大が止まらなくなりました。
中国製ワクチンは最初に流行った武漢型のウイルスで作られていますから、中国では効いたけど、変異株には効かないのでしょう。だから、彼らは遺伝子ワクチンのリスクを知っているのではないかと思うのです。
中国はmRNAワクチンを作る技術力がないから、不活化ワクチンを作ったのだと思っているとしたら大間違いだと思います。少なくとも日本よりははるかに進んでいるのです。彼らは0を1にする能力はなくても、1を100や1000にする能力は高いです。
中国製のスマホを見てもそれはわかります。mRNAワクチンというのも人類向けには初めてですが、動物向けにはすでにあって、それほど新しいアイデアというわけではないのです。20年前にSARSが流行して、それ以来ずっと、コロナウイルスの研究もしてきたわけです。それでも危険を伴う品物だったのです。
.. 2022年10月11日 08:03 No.2593001
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