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■--原子力政策転換の行方
++ 上岡直見 (部長)…247回          

9月6日から日経で「原子力政策転換の行方」が連載されている
 | 日経新聞は全体としては原発容認と思われているが、
 | 観念的な推進論ではなく、現実的な意見もみられる=紹介
 └────〔環境経済研究所(技術士事務所)代表〕

 2022年9月6日から日経で「原子力政策転換の行方」が連載されている。

(1)「次世代原発、日本は従来型を改良 規制対応重視」9月6日
(2)「原発の「寿命」に延長論 科学的な安全性が焦点に」9月7日
(3)「原発再稼働推進、掛け声先行 「国が前面」具体策見えず」9月8日
(4)「自治体に事実上の拒否権 地元同意や避難計画策定が難航」9月10日
(現在第(4)回まで)

 日経紙は全体としては原発容認と思われているが、観念的な推進論では
なく、現実的な意見もみられる。

(2)では、原発の寿命で停止期間を除く案が浮上していることに対して、更
田規制委員長の「ケーブルやコンクリートは運転の有無にかかわらず時間
がたてば劣化する」とのコメントも紹介している。

(3)では、政府内で審査の短縮や規制を緩める案がたびたび浮上している
ことを紹介しているが、「国が前面」は掛け声だけで実態としては進んで
いないことを指摘している。もちろん福島第一原発事故以後、規制を独立
化させたのだから、政府が規制に口を出すことは許されないが、今後は圧
力が強まってゆくだろう。

(4)では、再稼働に対する地元同意は法的要件ではない前提だが、実質的
には地元同意がなければ再稼働は困難との見方を示している。
.. 2022年09月11日 08:27   No.2570001

++ 季節編集委員会 (幼稚園生)…1回       
脱原発季刊誌『季節』秋号をお届けするにあたって
  

 9月に入りました。酷暑と新型コロナ禍再爆発で大変だった今夏も、
まだ暑さは残るとはいえ少しは秋の訪れを感じさせる季節となりました。
 岸田政権は、安倍前首相暗殺後の混乱に乗じ原発再稼働、さらには原発
新規建設まで口に出し始めました。とんでもない話で、断固粉砕しなけれ
ばなりません。

 さて、本年より『NO NUKES voice』を改題、全面リニューアルし『季節』
として再出発いたしました。
 今号で3号目となりますが、多くの皆様方にご支援いただき、まずまず
の船出でした。
 ありがとうございました。

 本誌は(2014年8月の旧『NO NUKES voice』)創刊から8年が経ちまし
た。同時に2011年3・11から11年余りが経ちました。
 創刊したのはいいとしても、以後1号たりとも黒字にならず赤字を重ね、
鹿砦社の他の分野の書籍の利益を回すことで継続してきました。
 しかし、昨今の新型コロナ禍による打撃は想定以上に大きく、会社も急
激な業績悪化で、昨年末には休刊の危機に追い込まれました。
 そうした情況下、小出裕章さん、樋口英明さん、井戸謙一さんはじめ多
くの先生方、読者の皆様の物心両面にわたるご支援と叱咤激励は、私たち
に勇気を与え奮起せざるをえない闘志を惹起させました。
 また、苦渋の想いで部数を減らしたり工夫に努め今号もお届けすること
ができました。
 次号以降も、多くの皆様方に支えられ必ず継続していくことを決意し
お約束いたします。

 改題・リニューアルした『季節』の前途は荒海です。
 しかし私たちは、被災された方々、故郷を追われた皆様方に寄り添い
(皆様のご苦労に比べればなんのことはありません)、なにがなんでも
寄稿者や読者の皆様方と共に乗り切ってまいります!
 あらためて、今後ともよろしくご支援お願い申し上げます。

 鹿砦社 兵庫県西宮市甲子園八番町2-1-301
  TEL 0798-49-5302
 ◎季節秋号の概要は下記URLを参照ください。
  こちら

.. 2022年09月11日 08:36   No.2570002
++ 山崎久隆 (社長)…1415回       
稼働中原発は7基…川内1、2、大飯3、4、高浜3、美浜3
 | 伊方3(川内は九州電力、大飯、高浜、美浜は関西電力、
 | 伊方は四国電力)
 | 2022年9月12日現在の原発稼働状況
 └──── (たんぽぽ舎共同代表)

電力会社 号 機 状 態 運転開始日 停止日 出力(万kW)
関西電力 美浜3 運転中 2022.09.01 82.6
     大飯3 運転中 2021.07.03 118
     大飯4 運転中 2022.07.17 118
     高浜3 運転中 2022.07.26 87
     高浜4 定検停止中    2022.06.08 87
四国電力 伊方3 運転中 2021.12.03 89
九州電力 玄海3 定検停止中 2022.01.21 118
     玄海4 定検停止中 2022.09.12 118
     川内1 運転中 2021.12.20 89
     川内2 運転中 2022.06.11 89
合 計  10基 運転中7基 停止中3基   672.6/995.6

*運転開始日は営業運転開始の日なので原子炉起動の日とは
 一月程度違いがある。
*運転可能な10基の原発のうち稼働中は7基(70%)、
 その出力は995.6万kWに対して672.6万kW(67%)
*玄海4は、特定重大事故等対処施設の建設期限5年を経過したが
 完成していないため、運転を停止。

.. 2022年09月13日 04:55   No.2570003
++ 小山芳樹 (中学生)…44回       
「停電コストの方が安い」…周波数変換所の容量増強よりも
 | 2013年1月電力系統利用協議会(ESCJ)の試算
 | 国と大手電力が「東西連系線=電力融通」の容量増強を11年も
 | さぼっていた理由の1つがわかった気がする
 | 「周波数変換所」の容量を大幅に増強せよ
 └──── (たんぽぽ舎)

◎再生エネルギー廃棄、砂上の送電網
 停電リスク軽視、電力融通の強化先送り
 余る太陽光、生かせず 東西、周波数に違い
 「停電の方が安い」連系線増強、及び腰

 上の4行は、9月13日「日本経済新聞」朝刊29面「Inside Out−
いまを解き明かす」の見出しです。

 2011年3月11日東電福島第一原発事故の時は、「東西連系線」(西の
60ヘルツと東の50ヘルツを相互に融通できるように変換)=周波数変換所
の容量は120万kwでした。
 事故当時、東京電力管内では電力が不足し、関西圏では電力に余裕が
あったにもかかわらず、関東圏へ最大で120万kwしか電力を融通
できませんでした。

 2022年には、やっと90万kw増えて210万kwになっています。
 「再稼働に必要な金額」から見ればよっぽど少ないのになぜ容量増強
をしなかったのか、その理由の1つがわかった気がする。
 2027年には300万kwにする計画があるようです。
 しかし、まだまだ足りません。周波数変換所の容量が400万とか500万
kw位あれば、本年6月の「電力逼迫」も起こさなくてよかった
はずです。

 ※(7/27発信【TMM:No4542】「東京電力は『周波数変換所』を大幅に
  増強せよ」も参照して下さい)

◎参考までに、9/13「日本経済新聞」「Inside Out−いまを解き
明かす」を抜粋して紹介します。

 各地で電力需給の綱渡りが続く一方で、太陽光など再生可能エネ
ルギーが使い切れずに捨てられている。
 東・西日本を結ぶ送電網が細く、電力が余る地域から足りない地域へ
融通できないためだ。
 天候に左右される再生エネは電力供給を不安定にした主因と
されがちだ。
 実際は停電リスクを軽視し、送電網整備をおろそかにしたツケが
回った面も大きい。(中略)

 「停電の方が安い」連系線増強、及び腰

.. 2022年09月14日 04:50   No.2570004
++ 小山芳樹 (中学生)…45回       
 国と大手電力の腰は重かった。2013年1月送配電ネットワークに
関する中立機関、電力系統利用協議会(ESCJ)がある試算を示した。
 東西の連系線の送電能力を90万kw増強する場合と、増強せずに停電
するコストを比べた。
 結果は停電コストの年平均12億から16億円に対して、増強コストが
同63億から118億円に上った。「停電した方が安い」と金額で示した
形だ。
 今では、停電リスクの克服が国の最重要課題だが、当時は増強に
経済性がないと判断された。(中略)
 政府の規制改革会議委員を務めた学習院大学の鈴木亘教授は「地域
独占で守られていた大手電力は増強に後ろ向きだった…」「安定供給と
競争を促す政策が不十分。国にも責任がある」とも話す。(後略)

.. 2022年09月14日 04:58   No.2570005
++ 山崎久隆 (社長)…1416回       
稼働中原発は6基…川内1、2、大飯4、高浜3、美浜3
 | 伊方3(川内は九州電力、大飯、高浜、美浜は関西電力、
 | 伊方は四国電力)
 | 2022年9月15日現在の原発稼働状況
 └──── (たんぽぽ舎共同代表)
 ※見落としがあったため訂正です。

電力会社 号 機 状 態 運転開始日 停止日 出力(万kW)
関西電力 美浜3 運転中 2022.09.01 82.6
     大飯3 定検停止中 2022.08.23 118
     大飯4 運転中 2022.07.17 118
     高浜3 運転中 2022.07.26 87
     高浜4 定検停止中    2022.06.08  87
四国電力 伊方3 運転中 2021.12.03 89
九州電力 玄海3 定検停止中 2022.01.21 118
     玄海4 定検停止中 2022.09.12 118
     川内1 運転中 2021.12.20 89
     川内2 運転中 2022.06.11 89
合 計  10基 運転中6基 停止中4基  554.6/995.6

*運転開始日は営業運転開始の日なので原子炉起動の日とは
 一月程度違いがある。
*運転可能な10基の原発のうち稼働中は6基(60%)、
 その出力は995.6万kWに対して554.6万kW(56%)
*玄海4は、特定重大事故等対処施設の建設期限5年を経過したが
 完成していないため、運転を停止。

.. 2022年09月16日 04:58   No.2570006
++ 柳田 真 (社長)…752回       
東海第二原発いらない!広がり中
 | 第6波一斉行動は12月2(金)、3(土)、4(日)参加しよう
 └──── (とめよう!東海第二原発首都圏連絡会、
            たんぽぽ舎)

◎「東海第二原発いらない!首都圏ネットワーク」呼びかけの行動が
広がり、深まっています。
 各団体・グループ・個人は、都合の良い日程で12月2日(金)、3日
(土)、4日(日)のいずれかで、実施してください。この日程は、9月
20日(火)開催された「東海第二原発いらない!首都圏ネットワーク」の
会議で決まりました。
 この3日間で無理ならそれ以外の日程でも結構です。ご連絡いただ
けると幸いです。

 連絡先:「とめよう!東海第二原発首都圏連絡会」TEL 070-6650-5549
 東海第二原発いらない!一斉行動の小史は次の通りです。
 第1波 2021年9月
 第2波 2021年12月
 第3波 2022年3月
 第4波 2022年6月
 第5波 2022年9月

◎なお、9月19日(月・敬老の日)代々木公園での集会は、主催者発表で
1万3000人。私たちは「東海第二原発とめよう!」の隊列を作り、180人
が参加(20団体以上・グループ・個人)、大きく盛り上がりました。
 コールと20数本のノボリ旗、30枚近い横断幕を持って、渋谷駅近くの
公園まで行進し、解散しました。

.. 2022年09月23日 07:34   No.2570007
++ 上岡直見 (社長)…250回       
要するに再稼働を推進するために取って付けた提言
 | 【記事】「エネルギーの安定供給と脱炭素の両立へ」
 | 日経新聞が緊急提言
 └──── 〔環境経済研究所(技術士事務所)代表〕

 本日の日経です。
「エネルギーの安定供給と脱炭素の両立へ 日経新聞が緊急提言」
https://mxb.nikkei.com/?4_--_246881_--_1283380_--_85

 これはあくまで日本経済新聞の提言であって政府の政策ではないが、
記事では「エネルギーの安定供給と脱炭素の両立・原発活用の体制を
国主導で再構築・再生エネは2050年で7割を?指す・「移行期」の安定
供給と資金確保に万全を期し、総力戦で臨む必要がある」をポイントと
している。また「骨子」として12項目が挙げられている。

 しかし各項目をよく見ると、ほとんどがいつになるかわからない机上
計画であり、唯一実体があるのは「再稼働の審査を効率化し、既存炉を
最大限活用」だけである。
 要するに再稼働を推進するために取って付けた提言である。
 「資金確保」というのも「日本原電」に対する資金提供を意図して
いるのではないか。
 また以前は原発に批判的だった学者が、諸手を挙げて賛成コメントを
寄せているのも気になる。

.. 2022年09月27日 08:10   No.2570008
++ 柳田 真 (社長)…755回       
.脱炭素、再稼働、小型原発を問う…小出裕章氏の好文
 | 福島原発事故と甲状腺がんの因果関係…井戸謙一弁護団長の文
 | 読みごたえ『季節』秋号(=33号)のススメ
 └──── (たんぽぽ舎共同代表)

◎『NO NUKES VOICE』を改題した『季節』33号が出た。
130頁の雑誌に16人の個人文(3〜6頁)と「再稼働阻止全国ネット
ワーク」9人の小文の計17文がのっている。
 今号は特によみごたえのある「力作分」が多い。
 そのサワリを紹介します。
 現在の原発問題の焦点と争点の理解にとても役立ちます。

◎小出裕章さん(元京都大原子炉実験助教)の3つの短文がまとめて
載っている。(珍しい)。
その1.原発が原爆になる−ザポリージャ原発占拠と日本の改憲
その2.戦争に落ちていこうとするこの国−アベさん銃撃について思う
こと−悲しくはない。アベさんは私が最も嫌う5人に入る人だ。
その3.3.11福島第一原発事故から11年−脱炭素原発再稼働、小型
原発を問う。3つの文だ。
 3番目の文章は現下の反原発運動の中で意見のわかれる論点について
明確に科学的に述べている。

 気温の上昇が原因で、二酸化炭素濃度増加は結果だ。と。「逆では
ない」と明確に述べている。理由も。温暖化と「異常気象」は無関係と
述べている(説明している)原子力を推進する人たちは限りなくウソを
ついてきた。
 その延長線上に「今回のウソ」が」あると根拠を示して論破している。
 小型炉なら安全か?と問い、ちがうと結論する。
 さいごの結論は原発がなくとも困らないだ(賛成)全体で8頁の
小論文だが、「現下の焦点」をまとめた科学的な小文だ。

◎広瀬隆氏の「二酸化炭素地球温暖化説は根拠のまったくないデマで
ある」。(中編)も一読に値する。資料がたくさんついている。
 参考になる。

◎山崎久隆さんも13兆円余の賠償を命じた東京地裁判決と電力逼迫を
利用した原発推進政策の問題点を詳述。

◎「再稼働阻止全国ネットワーク」は毎回「10頁強」をもらい、全国
各地の実践活動を文章化し報告している。今号では次の9人が書いて
いる。
 柳田 真、山田清彦、けしば誠一、佐々木敏彦、志田文広、木原壯林、
秦 左子、木村雅英、天野惠一。(敬称略)

.. 2022年09月28日 04:47   No.2570009
++ 柳田 真 (社長)…756回       
柳田の文は「虚構の「電力逼迫」発表にまどわされない。本命の原発
再稼働に反対し言論と大衆行動で闘う」という内容だ。1頁の論文だが
ごらんください。

◎季節33号は、2022年9月11日発行、130頁、770円。
 たんぽぽ舎でも取り扱い中。定期購読歓迎。

.. 2022年09月28日 04:54   No.2570010


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