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岸田首相の原発新増設方針は暴挙 | 記者の質問事前提出はジャーナリズムの自殺 | 内閣記者会のアナログぶら下がり取材をわらう | キシャクラブ制度維持のための奇妙な画面取材 | 「メディア改革」連載第106回 └──── (アカデミックジャーナリスト)
◎ 「今の日本人は“ちょん髷(まげ)”をしたまま、スーツを着て街を 歩いているようなものだ」。 冤罪者の救援運動をしていたある牧師が、「本人は文明開化で西洋 並みの民主主義社会の市民になったつもりだが、実際は封建時代の臣民 のままではないか」と指摘した言葉だ。
今の岸田文雄首相と内閣記者会(正式名は永田クラブ、官邸クラブ とも呼ばれる)の首相番記者は、まさに封建時代の将軍と家臣のよう だった。 政府は8月21日夕、岸田氏が新型コロナウイルスに罹患したと発表。 岸田氏が22日に番記者の“ぶら下がり取材”をオンラインで受けた時 の奇妙な風景のことだ。 岸田氏は「万が一の場合に備えてきた」と胸を張り、感染確認後も “テレワーク”で執務を行った。10日間の療養期間を終えて、31日から 対面での仕事を再開し、正午前に記者会見した。
◎ 8月22日のぶら下がりで、番記者は官邸内の部屋に集合。ミス〇〇 などが首相を訪問して物品を贈呈する時に使われる部屋だ。部屋には、 大型モニターが設置されて、首相の顔が大きく映し出され、番記者が 左右に分かれて覗き込むスタイル。赤いロープの仕切り線が設置され ている。封建時代そのものだ。 政治部の若手記者が、モニター越しに首相とやりとりした。 記者たちは声をボイスレコーダーで拾っている。
東京新聞が25日、<「オンラインなのに密、奇妙だ」「昭和か」岸田 首相取材の不自然さにネット上で揶揄>(山口哲人記者)と題した 記事が出た。 https://www.tokyo-np.co.jp/article/198062
<官邸の担当者は「公邸と官邸を結ぶ専用回線はネット接続して おらず、セキュリティー上も外部とつなげることは考えていない」と 説明。双方がオンラインでつながる方式は難しいという>。
.. 2022年09月01日 07:52 No.2561001
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