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『日本の対中国侵略戦争からの教訓』 | 纐纈厚さんのお話を聞いて (6回連続講座) └────(たんぽぽ舎会員) 日本は誰に負けたのか
講演は、先の戦争に、日本はアメリカの物量によって負けたと多くの 人が認識しているが、実は、「日本は中国に敗北し、アメリカに降伏し た」という問いかけから講演は始まりました。 対英米戦争は、日中戦争の延長という位置づけが重要である。 また、1945年8月15日は、「敗戦の日」と言うべきであって、「終戦の 日」と言うのは、戦争をどう総括するかを放棄してしまった結果の現れで もある。 そのため、日本人の多くは、先の戦争をアメリカから命ぜられるままに 「太平洋戦争」と呼称し、昭和天皇の「終戦の詔書」においても、新型爆 弾(原爆)により終戦に至ったと記されている。 こうした「日米歴史認識同盟」により、日本は戦後二度と敗戦の憂き目 に会わないために、戦後アメリカのように経済力と軍事力を強化し続け、 アメリカに従属する道を進んで来た。
中国本土に展開した日本軍兵力
「日本は中国に敗北した」を検証してみると、その一つに、中国本土に 展開した日本軍兵力数がある。 1941年段階では、中国本土に展開された日本陸軍は約138万人(当時の 陸軍動員総兵力数の65%)、日本本土兵力数は約56.5万人(前兵力数の 27%)、南方地域には約15.5万人(同7%)であった。
それが、1943年段階には、中国本土に展開された日本陸軍は約128万人 (同44%)、1944年段階では、126万人(同31%)、南方地域には約163.5 万人(同40%)となったが、1945年には、中国本土に約198万人(同31%)、 南方地域に約164.5万人(同26%)になっている。
年を経るごとに日本陸軍総兵力数は増大したので、数が増えても比率は 下がる結果になっているが、重要なことは、1944年段階で中国戦線と南方 戦線とで投入兵力数の逆転が起こるが、1945年には中国戦線が南方戦線よ り34万人も多いことである。
中国戦線に投入した膨大な軍事費
.. 2022年08月28日 08:29 No.2557001
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