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■--避難しても地獄 とどまっても地獄
++ 森松明希子 (小学校高学年)…21回          

帰還しても地獄
 | 避難の決断とともに避難の継続には、実際に強制避難区域と
 | 同様の精神的負担、経済的負担を強いられます
 | 5月26日原発賠償関西訴訟で原告意見陳述 (その2)(5回連載)
 └──── (福島→大阪・2児を連れて母子避難中)

2.避難しても地獄 とどまっても地獄 帰還しても地獄

 東京電力福島第一原発事故から11年後の奇しくも本日(2022年5月
26日)、東京地方裁判所では3・11当時福島県在住の6歳から16歳
だった子どもたちが、小児甲状腺がんになったのは東電福島原発事故の
放射能被ばくによる健康被害だとして裁判所に訴えています。
 健康被害の因果関係を争う裁判は、私たちの裁判以上に時間も労力も
奪われることは必至です。
 それでも、3・11当時、子どもだった世代も、被害が顕在化して
いるところから、「おかしい」という声を上げ始めています。
 それに対し、世界中から共感と応援の声が上がっています。

 とはいえ、健康被害が明確に顕在化しなければ、そして、子どもが
病気になってからでなければ、訴えを起こすことができないの
でしょうか。

 避難した私たちも、避難したからそれで終わりではありません。
 原発事故直後の被ばくにより健康を害するリスクは確実に高まって
おりその後に避難したことにより、被ばくのリスクがさらに高まること
を防ぐことができているだけであり、避難したから安泰で平穏な日常が
取り戻せたというわけではないのです。

 もしかしたら自分が、あるいは子どもたちが、がんや被ばくによる
疾病を発症するかもしれない、という恐怖は、避難した人もとどまる人
も帰還した人も、ずっといだき続けているのです。
 何の保護や救済もない現状は、「避難しても地獄 とどまっても
地獄 帰還してもまた地獄」なのです。
.. 2022年06月07日 06:18   No.2493001

++ 森松明希子 (小学校高学年)…22回       
 そのような被害は、裁判所以外に、一体どこの誰が正当に評価して
くれるのでしょうか?
 11年後の今、原発事故までは100万人に1人か2人しかならないと
言われていたにもかかわらず、分かっているだけでも300人近い子ども
たちが小児甲状腺がんを発症しています。
 この小児甲状腺がんの多発の事実を前にして、それでも、自らに健康
被害が生じなければ訴えるに値しない、「避難」の必要はないと、
皆さんは考えるのでしょうか。

 事故が起こったとき、最も被害を受けるのは、社会的にも弱く、また
被ばくに対しても最も脆弱な子どもたちです。
 子どもは親が避難しなければ基本的には自分の意思で避難することは
できないのです。
 被ばくは嫌だと訴えも出来なければ、被ばくを避ける術も持ち合わせ
てはいません。制度や保障がなければ、自らの意思にかかわらず、避難
することは出来ないのです。
 また、避難できたとしても、避難先でいじめられたり、家族の意見が
対立する中、家族離散を経験し、「生き地獄」と表現した現在中学
2年生の少女もいます(愛媛訴訟原告・最高裁弁論での原告
意見陳述より)。

 この国は、子どもの権利条約を批准しているというのに、最も
守られるべき子どもたちの受けた被害や損害、とりわけ「子どもの
権利」侵害については、まったく評価も賠償もされていません。
 この14歳の少女は、最高裁判所に対し「この世は変わらない、と
思わせないようにして欲しい」と訴えていますが、大人である私も全く
同じ思いです。

 放射能汚染の事実があり、被ばくを避ける必要があるから、多くの人
が、あらゆる困難を乗り越えてでも「避難」という決断をしたのです。

 実際に避難するのは、そしてその避難生活を継続させるのは、簡単
ではありません。
 避難の決断とともに、避難の継続には、実際に、強制避難区域と同様
に、精神的負担、経済的負担を強いられます。
 差別的な取り扱いをすることは許されず、それは国連の「国内避難に
関する指導原則」にも明確な規範として国際社会でも共有されている
世界の標準です。
 そうであるにもかかわらず、人権保護の観点からの救済はありません。
 人権侵害が常態化しているから、この国は、国連人権理事会ほか、
国際社会からも数多くの勧告を受け続けているのです。(その3)に続く

.. 2022年06月07日 06:24   No.2493002
++ 熊本一規 (高校生)…64回       
中国電力から中電文書6(末国文書5)が届く
 | 「双方の主張は平行線の状況」なので裁判所で
 | 話し合いたい、との内容
 | ボーリング調査に伴う補償が永久制限補償であることを
 | 論証し得ない限り、中電は論理破綻
 | 永久制限補償であることを論証するか、調査が
 | 違法であることを認めよとの反論書を送付
 | 連載「権利に基づく闘い」その30
 └──── (明治学院大学名誉教授)

 上関原発ボーリング調査をめぐり、末国陽夫中電代理人から2022年
4月27日付け文書(中電文書6,末国文書5)が送られてきました。
 「依然として双方の主張は平行線の状況である」ので、円満な解決に
向けて裁判所で話し合いをしたいという趣旨の文書です。

◎「双方の主張は平行線」ではない

 しかし、「双方の主張は平行線」の状況にあるわけではありません。
 ボーリング調査に伴う損失補償については、2019年12月以来、文書の
やり取り(中電文書5回、祝島文書5回)をつうじて論争してきました
が、その経緯を要約すると、

イ. 中電は、中電文書3,4においては「2000年補償契約で補償したの
でボーリング調査は適法である」との説明を繰り返していました。

ロ.イに対して、祝島文書3,4において「ボーリング調査に伴う補償は
期間制限補償であるが、2000年補償契約で期間を如何に設定したのか」
との質問を投げかけました。

ハ.ロの質問に対して、中電は、中電文書5において、「2000年補償
契約は、『調査ならびに発電所の建設および運転』といった長期間を
前提に約定しているから、このたびのボーリング調査も含まれる」と
回答しました。

ニ.ハの回答に対して、祝島文書5において「温排水等についての永久
制限補償(漁場価値減少補償)とちがって、ボーリング調査に伴う補償
は期間制限補償であり、期間の特定が必要」と反論しています。

.. 2022年06月09日 07:02   No.2493003
++ 熊本一規 (高校生)…65回       
 以上の経緯に基づけば、「双方の主張は平行線の状況である」とは
とうてい言えず、それどころか、中電は、ボーリング調査に伴う補償が
永久制限補償であることを論証し得ない限り、これ以上、「ボーリング
調査が適法である」と主張することができなくなっています。
 ところが、中電は、ニの反論に対して論理的に答えられなくなって、
「双方の主張は平行線の状況」とか、裁判所で話し合いをしたいと
言ってきているのです。

◎反論書を送付

 中電文書6に対して、祝島島民の会は、5月26日付けで祝島文書6を
送付しました。
 双方の主張が平行線をたどってきているわけではないことを明らかに
し、中電に対して、ボーリング調査に伴う補償が永久制限補償である
ことを論証するか、さもなければ、ボーリング調査が違法であると潔く
認めることを要求しています。

 また、裁判所での話し合いに関しては、法的根拠の存在しない「話し
合い」に応じるつもりは毛頭ありませんが、仮に応じるとすれば、支離
滅裂でお粗末極まる広島高裁平成19年6月15日判決の内容を追及する場
として活用しようと思っています。(注1)
 注1:中電文書6(末国文書5)及び反論書は、
筆者のホームページ こちら に掲載しています。

.. 2022年06月09日 07:10   No.2493004
++ 鴨下祐也 (中学生)…30回       
6月17日の最高裁判決に注目して下さい
 | この日の最高裁判決では、群馬、生業、千葉、愛媛の
 | 先行4訴訟における国の責任有無が争点です
 | (賠償は高裁判決がそのまま確定しています)
 └──── (福島原発被害東京訴訟原告団長)

◎ 責任の有無とは具体的には次の二点
・予見可能性
 (津波が来る可能性、浸水するによって事故が起きる可能性が予見
 できたのか?)
 (2002年7月31日 地震調査研究推進本部の長期評価で予見出来た)
・結果回避可能性
 (予見出来た時点で、その事故を回避する具体的手段が
 あったのか?)
 (水密化、バッテリーや小型発電機の配備で事故は回避できた)
規制権限の有無も争ってはいますが、国に規制権限が無いと声高に主張
することは憚られるようです。(最終弁論では触れていませんでした)

◎ げんげんれん(原発被害者訴訟原告団全国連絡会)では17日の
最高裁判決で国の法的責任を認めるよう、最大限の努力を行なって
きました。
 国を断罪する判決を最高裁で勝ち取れば、訴訟の原告だけに限らず、
全ての被害者に対して国は責任を果たす義務が生じます。

 原告13000人の思いを、そのタイミングで加害者にぶつけるため、
私たちげんげんれんでは幅広い被害当事者の声を集め、議論を重ねて
共同要求をまとめました。(げんげんれんでは多様な被害者が原告と
なっています。福島県内外(東北〜関東)の汚染地域に住み続けている
方・福島県内外の避難指示区域外からの避難者・避難指示区域内の強制
避難者・避難後帰還した避難者…)

 最高裁判決を受けての文面になっていますが、私達は国が断罪される
ことを確信しています。
 どうか皆様、6月17日の判決に注目ください。
 そして、原発事故被害に対して、国と東電が真摯に謝罪し賠償する
よう、二度と被害者を出さないためにも廃炉、脱原発に舵を切るよう、
皆様と一緒に活動をつづけたいと思います。

.. 2022年06月16日 04:55   No.2493005
++ 柳田 真 (社長)…728回       
東京地裁・高裁は傍聴制限をやめて!
 | 新型コロナも下火ゆえ、もっと傍聴席へ人を入れて
 | 裁判傍聴の新居さんに聞く
 └──── (たんぽぽ舎共同代表)

 世の中が新型コロナ下火で人数制限を緩和しているのに、裁判所が
それを口実にして人数 制限を続行しているのは、裁判の周知をはかる
意志が無いとしか思えません。
 本来の立場を自覚して人数制限を撤廃すべきだと思います。
 東京地裁104号大法廷は傍聴席約96人を、現在27人に制限しているのは
不当です。
新型コロナを口実とした傍聴人の権利制限だと思います。
休暇を取ってわざわざ傍聴に来ている人の権利をもっと尊重して
ほしいと切に思う次第です。

.. 2022年06月16日 05:03   No.2493006
++ 山崎久隆 (社長)…1353回       
従来の方針を修正、6月17日に注目の最高裁判決
 | 初めての謝罪は東京電力ホールディングスの
 | 姿勢の転換につながるのか
 | 東洋経済・岡田広行さんの最新記事紹介
 └──── (たんぽぽ舎共同代表)

≪以下、抜粋を転載します≫

東電が原発事故で「初の謝罪」に追い込まれた事情
従来の方針を修正、6月17日に注目の最高裁判決

            岡田広行:東洋経済 解説部コラムニスト

初めての謝罪は東京電力ホールディングスの
姿勢の転換につながるのか—。

 東京電力福島第一原発事故で避難を強いられた福島県内の住民が東電
に損害賠償を求めた訴訟〔福島生業(なりわい)訴訟〕で、最高裁が東電
の賠償責任を確定する決定をしたことを受け、経営幹部が6月5日、
原告の住民に初めて謝罪した。
 同社の高原一嘉・常務執行役福島復興本社代表は同日、福島県双葉町
で小早川智明社長名の謝罪文を原告らに手渡し、「心から謝罪いたしま
す」などとその内容を代読した。

◎「人生を狂わせた」と表現した東電

 東電はこれまで事あるごとに「ご心配とご迷惑をおかけしました」
などと述べてきたが、過失に基づく法的責任を認めたと受け止められる
ことを恐れ、一切の謝罪を拒み続けてきた。
 東電はこれまで、過失のあるなしにかかわらず一定の賠償額を支払っ
てきた。
 しかし、過失責任を認めた場合、国の原子力損害賠償法(原賠法)の
無過失責任原則に基づく、従来の賠償額では不十分となり、上積みの
必要性が明確になるためだ。

 東電の謝罪文では「皆様の人生を狂わせ、心身ともに取り返しのつか
ない被害を及ぼすなど(中略)心から謝罪します」などと、これまでに
ない踏み込んだ表現も見られる。原告団事務局長の金井直子さんは「(
10年近くにわたった訴訟の)一つの区切りになった」と東電の謝罪を
肯定的に受け止めた。

 一方、原告団長の早川篤雄さんは「私個人の思いとしては非常に複雑
で、一言で表すことはできない。私の期待するところには至らな
かった」と述べた。
 仙台高裁の控訴審判決文は、早川さんが代表を務める地元市民団体の
度重なる要請を無視して津波対策をおろそかにしてきたことに言及した
うえで、東電の不作為を「痛恨のきわみ」と表現するなど、東電の姿勢
を厳しく批判している。

.. 2022年06月17日 04:59   No.2493007
++ 山崎久隆 (社長)…1354回       
 原告弁護団幹事長の米倉勉弁護士も、「不十分な点として、東電が
仙台高裁の判決を真摯に受け止めるという態度を示さなかったことが
ある。(具体的には)津波対策を先送りしたために、事故を発生させた
という事実を(文面で)認めていないことがある」と述べた。
 東電の謝罪文では、原発事故について「防げなかった」と記述されて
いる。

 小早川社長が謝罪の場に姿を見せず、経営幹部が代読したことについ
て、原告団副団長の國分富夫さんは「社長が謝罪に来ないというのは
常識的には考えられない」と記者会見で怒りをあらわにした。

◎東電はなぜ軌道修正したのか (中略)
◎被害者救済は重大局面に   (中略)

 6月17日には、国を相手取った「生業(なりわい)訴訟」など4訴訟
の最高裁判決が予定されている。
 そこで東電を監督する立場の国が敗訴して法的責任が認められた
場合、東電の責任も今まで以上に厳しく問われることになり、被害者
救済の流れは一気に加速する。
 原発事故をめぐる被害者救済は重大な局面を迎えている。
         (2022.06.16「東洋経済オンライン」より抜粋)

.. 2022年06月17日 05:08   No.2493008
++ 原発被害者訴訟原告団全国連絡会 (幼稚園生)…1回       
原発事故被害者の救済に関する共同要求(9点)
  国と東京電力は加害責任を負う者として、
  全ての被害者に対して真摯に謝罪すること
 

1 国と東京電力は、最高裁判所判決によって違法と確定された安全
対策の怠りについて、これを受け入れ深く自省すること
 国と東京電力は、この自省をふまえ、加害責任を負う者として、福島
県内外、避難指示区域の内外、居住・避難・帰還の選択を問わず、すべ
ての被害者に対して真摯に謝罪すること

2 国と東京電力は、安全対策の怠りについて責任を負う当時の役職者
に対し、法的責任を厳正に追及すること

3 国と東京電力は、福島県内外、避難指示区域の内外、居住・避難・
帰還にかかわらず、すべての原発事故被害者に対し、被害実態に即した
十分な賠償をすること

4 国は、原子力損害賠償紛争審査会が策定した中間指針等が、原賠法
の無過失責任を前提としたものであり、被害者の範囲においても、時期
の範囲においても、賠償額の評価においても、被害の実情に合わない
基準となっていることに留意し、その見直しに際しては、迅速、公平、
適正な被害者の救済という指針策定の目的に照らし、すべての原発事故
被害者が訴訟によらずして被害の実情に見合った十分な救済が受けられ
る基準を設定すること

5 国は、放射線被ばくの危険性をふまえ、原発事故による放射線の
影響を受ける事情のもとにあった者に対して、健康診断及び医療等に
かかる費用を無償化すること
  東京電力は、その費用を負担すること

6 国は、現在も放射線に被ばくする状況下にあることから、放射線
被ばくの危険性をふまえ、土壌汚染の実態を調査・公表するとともに、
居住・避難・帰還の選択が自らの意思によって行われなければならない
との原則のもと、作業従事者の被ばく防護を確保しつつ、すべての被害
地域での除染実施を前提に、除染実施地域の見直しと再除染の徹底を
図ること
  東京電力は、その費用を負担すること

7 国は、すべての被害者に対する住宅保障や生業の再建、雇用の
確保、医療及び介護体制の整備など、地域の再生・復興と、避難先での
生活状況の改善の両面について、被害者本位の施策となるよう見直しを
行うこと

.. 2022年06月17日 05:14   No.2493009
++ 原発被害者訴訟原告団全国連絡会 (幼稚園生)…2回       
8 国の規制の怠りが違法であること、広域な地域に被害が存すること
を認定した最高裁判所判決をふまえ、国は、原発及び放射線防護に関す
る政策を改めること

9 国と東京電力は、汚染水を海洋へ放出するとの決定が、国民の理解
を得ることなく、手続的にも拙速に進められたものであることから、
決定を撤回すること
                    2022年5月16日
          「生業を返せ、地域を返せ!」福島原発訴訟
                   原子力損害賠償群馬訴訟
              福島第一原発事故損害賠償千葉訴訟
             福島第一原発事故・損害賠償愛媛訴訟
            「ふるさとを返せ」福島原発避難者訴訟
                   みやぎ原発損害賠償訴訟
                         小高区訴訟
                         鹿島区訴訟
                         都路町訴訟
                        阿武隈会訴訟
                 ふるさとを返せ 津島原発訴訟
元の生活をかえせ!原発事故被害いわき市民訴訟
福島原発被害東京訴訟
福島原発かながわ訴訟
原発避難者新潟訴訟
だまっちゃおれん!原発事故人権侵害訴訟・愛知岐阜
原発賠償京都訴訟
原発賠償関西訴訟
原発賠償ひょうご訴訟
福島原発おかやま訴訟

.. 2022年06月17日 05:20   No.2493010


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