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東電25日から海底掘削準備着手 福島第一の処理水放出計画
東京電力は22日、福島第一原発の汚染水を浄化処理後に海へ放出する計 画を巡り、25日から沖合1キロの海底に設ける放出口の掘削に向けた作業を 始めると発表した。原発が立地する福島県と大熊、双葉の両町の了解が必 要ない範囲の工事を先行させ、来年春の放出開始を目指して準備を本格化 させる。
放出口は水深13メートルの海底に、高さ10メートル、幅9メートル、長さ 12メートルの鉄筋コンクリート製の箱状の設備を埋め込み、海底トンネル とつなげて処理水を海中に放出する。準備工事では設備を入れる穴を掘削。 25日に作業船を係留する重りを海へ沈め、27日から掘削作業を始める。7月 上旬に掘り終わるという。並行して、トンネルを掘るシールドマシンも準 備する。 東電は、敷地内の護岸で放出前の処理水をためる立て坑についても、設 備を入れる穴の掘削は準備工事とみなし、深さ16メートルの穴を3月に掘り 終えた。 東電の計画では、主に放射性物質トリチウムが残る処理水を大量の海水 で薄め、トリチウム濃度を国の放出基準の40分の1未満にした後、海底 トンネルを通じて沖合に放出する。 海洋放出の設備計画は、原子力規制委員会の審査が事実上終わった。 今後、認可されれば地元の3自治体は東電との協定に基づき、着工を了解 するかを判断する。) (4月23日朝刊24面より抜粋)
.. 2022年04月24日 08:08 No.2460005
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