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18世紀以前の世界では国が王政や帝政だった時代です。独裁者は暴君と呼ばれ、何十年も君臨し続けました。20世紀初頭から、何人もの独裁者が登場しました。ヒトラー、スターリンをはじめとして、毛沢東、プーチンもそうです。そして今、習近平です。
それに比べて、資本主義の優れた点のひとつは、優秀な経営者の後を無能な血縁者が継いだ場合、必ず倒産等で消えてなくなるか自然淘汰されることです。ところが、独裁者による独裁行為の終焉は、独裁者の死を待つ以外に選択肢がほとんどありません。特に近代においては、民主的な選挙制度で勝利し、民主的な議会手続きを経て独裁者が出現しました。
ヒトラーがその典型です。独裁者は強力な権力を持つが故に、その性格や言動に類似の傾向が見られると言われています。例えば、劣等感があるにもかかわらず自分は特別優れた存在であると信じ込んで他人を卑下したり、虚言により過剰に注目を引こうとしたりするなどです。また、非常にこだわりが強いという共通点もしばしば見られるようです。
このように独裁者達の傾向を俯瞰してみると、民主主義のリーダーとして最も不適切な人物ばかりであることがわかります。ほんの半世紀前までは、資本主義VS共産主義の構図でした。2022年現在、民主主義VS権威主義の構図になってしまいました。
前者の対立構図はもちろんイデオロギー対立でした。しかし、後者はそれよりもはるかに退化したように見えるのです。今回のプーチン戦争は、人類で繰り返し行われた大量虐殺の一つです。ヒトラーがゲルマン民族の復興と拡大を夢に見たように、冷戦時代のソ連の復活を夢見ているプーチンなど、だれも望んでいないのです。
.. 2022年03月12日 10:32 No.2423001
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