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■--「新型原子炉」は幻想
++ 田中一郎 (中学生)…34回          


  脱原発、地産地消の分散ネットワーク型エネルギーシステムへ
 | 10/14後藤政志さん講演会の報告
 └──── (ちょぼちょぼ市民のゼミナール)

 去る10月14日(木)、水道橋のたんぽぽ舎におきまして、下記「新ちょぼ
ゼミ」を開催致しました。簡単にご報告申し上げます。

 10/14オルタナティブな日本をめざして(第65回)
「幻想の新型原子炉:高温ガス炉(HTGR)と小型原子炉」
 講師:後藤政志さん

 福島第一原発事故を契機に我が国では、危険で汚くてコスト高の原発に
見切りをつけ(脱原発)、再生可能エネルギーやコジェネ(熱電併給)型
の高効率新型電源(天然ガス)にシフトする動きが強まっています。
 オンサイト電源(地産地消)を使ういわゆる分散ネットワーク型エネル
ギーシステムです。

 しかしながら、こうした動きに対抗するかのように、経済産業省や自民
党政府、及び原子力ムラの御用学者らを中心に、再び核エネルギーにしが
みついて「新型原子炉」と称しながら原発を復活・復興させようとする動
きが表面化してきています。

 今回は、原子炉工学にお詳しい後藤政志さんにおいでいただき、(超)
高温ガス炉(HTGR、VHTR)や小型原子炉(モジュール炉)など、
いわゆる「新型原子炉」について、お話をしていただきました。
 特に、高温ガス炉は水素の大量生産にも使う計画が立てられており、そ
うなれば、来たる「水素社会」が大量の核のゴミを生み出す「本末転倒社
会」となりかねません。

講師紹介:後藤政志(ごとうまさし)さん
 元東芝、原子炉格納容器設計者、博士(工学)。東芝で原子炉格納容器
の設計に従事。柏崎刈羽原発の6号機、浜岡原発の4号機、5号機、女川
原発の2号機、3号機の設計に携わる。

当日の動画はこちらをごらん下さい。
20211014 UPLAN 後藤政志「幻想の新型原子炉:
高温ガス炉(HTGR)と小型原子炉」
https://www.youtube.com/watch?v=7W48FHmIGec
.. 2021年10月24日 08:11   No.2320001

++ 山崎久隆 (社長)…1213回       
稼働中原発は7基…玄海3・4、川内2、大飯3・4、
 | 高浜3・4(美浜、大飯、高浜は関西電力、他は九州電力)
 | 2021年10月25日現在の原発稼働状況
 └──── (たんぽぽ舎共同代表)

電力会社 号機  状態 運転開始日 停止日 出力(万kW)
関西電力 美浜3 定検停止中 2021.10.23 82.6
     大飯3 運転中 2020.07.05 118
     大飯4 運転中 2019.10.11   118
     高浜3 運転中 2021.03.07   87
     高浜4 運転中 2021.04.13   87
四国電力 伊方3 定検停止中    2019.12.26  89
九州電力 玄海3 運転中 2020.11.21   118
     玄海4 運転中 2021.03.19       118
     川内1 定検停止中 2021.10.17   89
     川内2 運転中 2020.12.21   89
合 計  10基 運転中7基  停止中3基 735/995.6

*運転開始日は営業運転開始の日なので原子炉起動の日とは
一か月程度違いがある。
*運転可能な10基の原発のうち稼働中は7基(70%)で、
 その出力は995.6万kWに対して735万kW(74%)

 美浜3号機は再稼働してわずか4ヶ月で停止。特定重大事故等対処
施設が未完成だったため。設置期限は1月25日、来年9月ごろの施設
完成と10月中旬の運転再開を目指すという。
危険な老朽炉の再稼働を止めよう。

.. 2021年10月26日 05:16   No.2320002
++ 山崎久隆 (社長)…1214回       
原発を「実用段階にある脱炭素化の選択肢である」と
 | する規定自体が間違い
 | 再処理を含む核燃料サイクル政策を撤回すべき
 | 「エネルギー基本計画」に対するパブリックコメント
 | (その4) (了)
 └──── (たんぽぽ舎共同代表)

5.原発を止めるのか進めるのかが特にあいまい

◎ 「(3)電力部門に求められる取組」の、23頁「原子力における
対応」について
 原発の現状は、極めて多くの問題が起きている。
 「安全を最優先し、経済的に自立し脱炭素化した再生可能エネルギー
の拡大を図る中で、可能な限り原発依存度を低減する。」
 としながら、一方では20%程度を原発でまかない、さらにこれを
ベースロード電源と規定する。到底低減している姿ではない。
 明らかに方針と現実が乖離する計画になっており、全体の信頼性を
大きく低下させる元凶にもなっている。

◎ まず、原発について「実用段階にある脱炭素化の選択肢である」と
する規定自体が、間違いである。
 発電時においても、発電エネルギーの2倍を廃熱として海に捨てて
おり、これが直接海を暖めることで、温暖化を促進させている。
 火力などは廃熱を徹底して回収する仕組みを通して、廃熱汚染を
防止する方法はあるが、原発では効率よく廃熱を再利用する方法は
無い。また、それについての技術開発さえ行われていない。

◎ 発電時の廃熱以外にも膨大な量の放射性物質を排出しており、
その一部は温室効果ガスでもある。
 また、原発への燃料生産から廃炉、さらに廃棄物処理に関しても
膨大な電力などのリソースを投入しなければならない。
 これらを総合した場合、発電電力量に比してどれだけのエネルギーを
使わなければならないのか、正確に評価したものは存在しない。

.. 2021年10月26日 05:30   No.2320003
++ 山崎久隆 (社長)…1215回       
◎ 「原子力に関しては、世界的に見て、一部に脱原発の動きがある」
ことは事実だが、「一方で、エネルギー情勢の変化に対応して、
安全性・経済性・機動性の更なる向上への取組が始まっている。」
とは、何を指しているのか判然としない。
 今行われているのは、フランスがEPRを開発し、従来よりも安全性
の高い原発を供給しようとしているが、従来の原発の3倍もの費用が
かかる。
 発電電力量や基数を増やしていこうとしているのは、中国程度で
あり、UAEなど一部に初めて原発を導入する国があったとしても、
全体に与える影響は微々たるものであり、温室効果ガスの抑制・削減に
資するものではない。

◎ 「我が国においては、更なる安全性向上による事故リスクの抑制、
廃炉や廃棄物処理・処分などのバックエンド問題への対処といった取組
により、社会的信頼の回復がまず不可欠である。このため、人材・技術
・産業基盤の強化、安全性・経済性・機動性に優れた炉の追求、バック
エンド問題の解決に向けた技術開発を進めていく。東京電力福島第一
原子力発電所事故の原点に立ち返った責任感ある真摯な姿勢や取組こそ
重要であり、これが我が国における原子力の社会的信頼の獲得の
鍵となる。」
 については、何一つ達成可能なものは見当たらない。

 バックエンド対策としながら、行っているのはわずかに実施した使用
済燃料の乾式貯蔵への移行と、さらなる大量の放射性物質を環境中に
放出する再処理工場の建設である。
 原子炉を新たに開発するかの記載については、「原発の低減」と
真っ向から対立する記述で有り、矛盾も甚だしい。

◎ 人材の育成については、今のように、進むのか退くのかさえ
はっきりしない状況では、どの方向に人材育成をしていくのかが
定まらない中では到底不可能である。誰がそのような不安定な産業に
従事しようと思うだろうか。
 福島第一原発事故への取り組みが原子力の信頼性を高めるとの抽象的
な表現で、何を言いたいのだろう。
 少なくても廃炉は100年以上かかる大変な事業であるが、ロードマップ
では30〜40年で終わらせると、荒唐無稽な記載になっている。真摯さの
かけらもない廃炉についての姿勢は、信頼を更に失うだけである。

.. 2021年10月26日 05:36   No.2320004
++ 山崎久隆 (社長)…1216回       
◎ 今必要なのは、福島第一原発の安全性を確実なものにして、再度の
放射性物質の拡散を許さないことだ。
 ところが地震対策にしろ津波対策にしろ、想定がどんどん大きく
なっているのに強い放射能汚染が災いして、ろくに補修さえ出来て
いない。
 原子炉は溶融し、格納容器の下部についてもどうなっているかさえ
確認できない。それなのに600ガル程度の地震にも耐えると、ほぼあり
得ない想定を繰り返している。
 デブリの取り出しを優先し、安全が犠牲になっていることが明白な
ロードマップ、これだけで安全性が犠牲になっていることがわかる。

◎ 「(1)現時点での技術を前提としたそれぞれのエネルギー源の
位置づけ」(32頁)の「原子力」では、「原子力は、燃料投入量に
対するエネルギー出力が圧倒的に大きく、数年にわたって国内保有
燃料だけで生産が維持できる低炭素の準国産エネルギー源」と
している。
 しかし核燃料サイクル施設は全て停止しており、装荷中の核燃料だけ
では一年程度しか動かせない。ウラン濃縮施設はそもそも稼働可能な
遠心分離器はない。

 その他の核燃料サイクル施設が稼働したとしても、燃料体製造までの
工程は、現状では一炉心分ができるかどうかである。
 現状では多くの燃料が燃料集合体の形で輸入されており、結局これが
止まれば原発は止まる。
 電力会社の方針でも、高額な国産燃料体よりも遥かに廉価な輸入
核燃料を選択しているのが実態だ。

◎ 「運転コストが低廉で変動も少なく、運転時には温室効果ガスの
排出もないことから、安全性の確保を大前提に、長期的なエネルギー
需給構造の安定性に寄与する重要なベースロード電源である。」
 これでは福島第一原発事故後の原発評価として、何も変わっていない
との印象を強く持つ理由である。

 「一方で、依然として、原子力発電に対する不安感などにより社会的
な信頼は十分に獲得されておらず、また東京電力柏崎刈羽原子力発電所
における核物質防護に関する一連の事案など、国民の信頼を損なう
ような事案も発生するとともに、使用済燃料対策、核燃料サイクル、
最終処分、廃炉など様々な課題が存在しており、こうした課題への
対応が必要である。」

.. 2021年10月26日 05:41   No.2320005
++ 山崎久隆 (社長)…1217回       
◎ 「不安感」を拡大再生産しているのは、東電を始めとした電力会社
や規制委員会の姿勢に負うところが大きい。
 これは「不安感」どころか、心底不安になる行為である。
 繰り返される不正行為や不祥事は、一発で設置許可取り消しに相当
するようなものもある。
 特に悪質なのは、記載のある東電の違反と、日本原電による敦賀原発
2号機のデータ偽造がある。
 これらは、直ちに設置許可を取り消すべきレベルの不祥事である。
 さらにこれらが電力会社が組織として実行していたこともまた、信頼
を失った大きな理由である。

6.核燃料サイクル政策を進める根拠はさらに薄弱に

◎ 68頁「対策を将来へ先送りせず、着実に進める取組」では、使用済
燃料について記載があるが、「将来へ先送り」しないとはどういう
意味か。
 使用済燃料は再処理しようとしまいと、10万年以上の隔離が必要な
放射性廃棄物だ。
 将来の世代に負担を掛けることは明白である。いまさら将来の世代を
引き合いに出すくらいならば、最初から原発を導入すべきではない。

◎ いま、再処理を選択すれば、将来の世代には拡散し汚染した海と
大地を引き渡すことになる。
 再処理は大量の放射性物質を環境に放出する装置だ。そのくらいは
認識していなければならない。

 将来の世代に可能な限り「選択可能な」状況を引き渡すことしか、
私たちに出来ることはない。
 選択可能とは、使用済燃料に封じ込められた放射性物質を環境中に
拡散させる再処理をしないこと、使用済燃料をできる限り安全に保管
するため、乾式貯蔵方式で原発の敷地に貯蔵施設を作ること、それに
ついて原発立地自治体の住民と真摯に対話し、納得をしてもらうこと、
さらには再処理事業を中止するため、六ヶ所再処理工場に貯蔵されて
いる使用済燃料を乾式貯蔵容器に格納し、原発敷地に戻すことを各電力
会社と自治体の住民との間で話し合うことを開始することが必要だ。
 東京など消費地に保管することも考慮すべきであろう。その際は当然
ながら東京などの住民との対話が必要である。

.. 2021年10月26日 05:46   No.2320006
++ 山崎久隆 (社長)…1218回       
◎ 高レベル放射性廃棄物だけでなく福島第一原発事故により生じた
汚染物についても、その処理方法を議論すべきである。
 先送りしてはならないのは、これまで原発を運転し、又は、廃炉に
した際に生じた放射性廃棄物について、何処に、誰の責任で、どのよう
にして保管するのかの対話を開始することだ。

◎ この国は、とにかく何についても説明責任を果たそうとしない。
 そのような姿勢でどうして理解を求めることが出来るのだろうか。
 真剣に考えなければならないのは、決定に至るまでの適正手続き
である。
 これが常に欠如している。しらないままに実態を進め、後戻り
できないようにしてしまう姿勢こそが、信頼を失う理由だ。
 再処理を含む核燃料サイクル政策を撤回すべきである。


.. 2021年10月26日 06:02   No.2320007
++ 山崎久隆 (社長)…1219回       
速報です。東電柏崎刈羽原発でまたしても
 | ケーブル火災のニュース
 | 柏崎刈羽原発は再稼働などしてはならない、
 | 出来ない原発であることを日々証明し続けている原発
 | 即時廃炉とすべき
 └──── (たんぽぽ舎共同代表)

 ロイター、信濃毎日、佐賀新聞、琉球新報など多数が一斉に速報
 2021年10月25日20:58「共同通信」の記事を抜粋

 25日午後5時半ごろ、柏崎刈羽原発1号機周辺のケーブルが焦げて
いるのを同社社員が発見し、119番した。柏崎市消防本部は火災と判断。
 東電によると、外部への放射性物質漏れはなく、けが人もいない
という。
 東電によると、焦げたのは1号機タービン建屋南側にある排水ポンプ
のケーブル。
 雨水を排水するポンプを動かすための電源につながっており、24日に
起きた電源設備故障に伴う点検作業の途中で社員が発見した。(後略)

.. 2021年10月27日 05:01   No.2320008
++ 東京新聞 (社長)…2567回       
ご冥福をお祈り致します
 | 福島県飯舘村の酪農家、長谷川健一さんが
 | 10月22日亡くなられました
 └──── たんぽぽ舎

 福島県飯舘村の酪農家、長谷川健一さんが10月22日
亡くなられました。
 原発被害糾弾 飯舘村民救済申立団 団長、原発事故被害者団体連絡会
(ひだんれん)の共同代表を務めておりました。
 慎んでご冥福をお祈り致します。

 ※東京新聞の記事を抜粋して紹介致します。

 訴えた怒り 遺志は残る
 自身は酪農廃業 「見捨てられる危機感、声に」
 原発被災者団体代表 長谷川健一さん死去

 東京電力福島第一原発事故で避難を強いられた福島県飯舘村の
長谷川健一さんが22日、がんの闘病生活の末、68歳で亡くなった。
 故郷を追われ、酪農仲間を自死で失うなど喪失感を抱きながらも、
被災者団体の代表を務め、怒りの声を上げ続けた。
 ゆかりの人からは故人を惜しむ声が上がった。(後略)
    (10月27日朝刊20面「ニュースの追跡」より抜粋)

.. 2021年10月28日 04:40   No.2320009
++ 小山芳樹 (中学生)…31回       
≪原発いらない金曜行動≫首相官邸前に集まろう!
 | 11月は第6回=26日(金)、12月は第7回=17日(金)
 | 放射能汚染水を海に流すな! 全ての原発を廃炉に!
 | 東海第二原発いらない!老朽原発うごかすな!
 └──── (たんぽぽ舎)

    11月の第6回「原発いらない金曜行動」

 日 時:11月26日(金)18:30より19:45 (鎌田慧さんの発言予定)
 場 所:首相官邸前
 主 催:「原発いらない金曜行動」実行委員会

 反原発の声を上げることの重要性がますます強まっています。
 そこで私たちは毎月第3金曜日、首相官邸前をその「場」に設定。
 6月18日をスタートの日として、7月16日、8月20日、9月17日、
10月15日と5回の『三金デモ』を成功させました。
 今後もさらに多くの皆さんの参加で、反原発の声を広げ、全国の仲間
たちと連帯して「原発いらない」を訴え続けましょう。
 ご参加をお待ちしております。
 ◎手作りプラカード、スピーチ大歓迎
 ◎新型コロナ対策、よろしくお願いいたします。
 (「原発いらない金曜行動」実行委員会作成の3ヶ月案内ビラより抜粋)

 ※(11月の第6回は「第3金」が19日で「総がかり行動」と重なる
  ので翌週の26日(金)になっています)

 ※「原発いらない金曜行動」実行委員会作成の3ヶ月案内ビラ(
  11/26、12/17、2022年1/21を記載)は、たんぽぽ舎にも
  置いてあります。

.. 2021年10月28日 04:47   No.2320010


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