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米バイデン政権による豪への米国製原潜導入計画は危険 | ASEAN諸国内にも衝撃 | | 被爆国日本が「AUKUS」に賛意を示すことは極めて危険 └──── (たんぽぽ舎共同代表)
1.オーストラリア潜水艦導入計画の変節
「AUKUS」(オーカス)条約により、オーストラリアが原子力 潜水艦を保有するために、米・英が協力をすることが決まった。 オーストラリアにとっては、原潜を配備して中国と事を構える必然性 はどこにもないはずだ。つい数ヶ月前までフランス製のアタック型 ディーゼル潜水艦を12隻程度導入する計画だった。 これに横やりを入れ、米国製原潜を8隻導入させることにしたのが バイデン政権。何のためか、それは中国の原潜などの艦船を追尾、 監視するためだ。
9月19日の日経新聞に『マレーシア、米英豪の核軍拡に「懸念」』と の記事が載った。 記事では、マレーシアの他にもインドネシア、シンガポールも懸念を 表明、ASEAN諸国内にも衝撃を与えたことが分かる。 マレーシアのイスマイルサブリ首相はオーストラリアのモリソン首相 との電話協議で、米・英・豪の新たな安全保障協力の枠組み 「AUKUS」がインド太平洋地域で核兵器の軍拡競争を引き起こすと して「懸念」を表明し、インドネシア政府も原子力潜水艦の保有を めざす豪州の方針を「注意深く見守る」とし「AUKUSは他の大国が 特に南シナ海で攻撃的に振る舞うことを誘発する」と懸念を 伝えているという。
東南アジアは、域内の非核化を定めた「東南アジア非核兵器地帯 条約」を順守する重要性も強調し、米英両国の支援を受けて原子力 潜水艦の配備をめざす豪州に自制を促した。 東南アジア諸国は、総じてオーストラリアの計画に批判的だ。 それも当然で、南シナ海を中心に軍事緊張型が高まることは、この 地域の経済にとって大変なマイナスになるし、もし武力衝突に 発展すれば大変な被害を被ることになる。
.. 2021年10月13日 05:17 No.2310001
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