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日本原子力機構の所有する「ニセもんじゅ」(文殊菩薩を詐称する原子炉)で、8月26日、炉内部の器具の交換に使う「炉内中継装置」(3.3トン)を原子炉の中で2メートルも落としてしまった。これはかなりの衝撃で、原子炉内部構造を破損したのではないか、と心配されている。 落とした原因は、ステンレス製のネジのゆるみで、これにより2本のつめが固定され、この装置を吊るす構造になっていたという。このネジの長さはわずか1センチという小さなもので、しかも落下を防ぐ手段がこれ以外になかったというのは、とても信じられないお粗末さである。 ところで、このニセもんじゅの原子炉は、加熱して熔かした液体ナトリウムで満たされている。この液体ナトリウムは光を通さないので、カメラで見ることができないから、原子炉の中がどのように壊れたかを知る方法がない。破損状況が分からなければ、もんじゅは使用でき ないことになる 液体ナトリウムを抜き取れば見えるのだが、その作業の結果、不純物が炉内に多量発生するなどして、やはりもんじゅは使用できないことになる。もんじゅは15年前のナトリウム火災事故の後も、この炉心のナトリウムを抜き取らず、これが固まらないように加熱し続けてい た。支払った電力代金は年間200億円、15年間で3000億円の国費を単なる熱にして無駄遣いしていたのである。 このように、ナトリウムを抜き取る以外にこの衝撃による破損状態を知る方法がないので、もんじゅは「お釈迦(注)になった」と見られる。
(注) 「お釈迦」とは、阿弥陀の像を鋳るのに誤って釈迦の像を鋳たことをいう。
.. 2010年11月16日 07:28 No.231001
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