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双葉町で原子力の広報看板『原子力明るい未来のエネルギー』 | この標語の考案者が語る「恥ずかしい記憶」の意味 └──── (たんぽぽ舎共同代表)
東電福島第一原発の立地町双葉町には、「原子力明るい未来のエネ ルギー」という横16mの看板が掲げられていた。現在は、元の場所から 撤去され、伝承館に展示されている。この看板は失われようとしていた。 看板の文を考案した大沼勇治さん。少年時代に原子力標語の募集が あり、これを考案した。 東電福島第一原発事故の後の2015年、撤去の話が出てから、現場での 保存を求めて町に要望した。さらに未来への証言として残そうとの運動 を立ち上げた。 看板撤去から伝承館での展示に至るいきさつと、その時々の思いが 語られているインタビュー記事である。 一部を紹介します。
〈原子力明るい未来のエネルギー〉標語の考案者が語る 「恥ずかしい記憶」の意味
〈原子力明るい未来のエネルギー〉。この標語が書かれた巨大な 原子力広報看板は、事故前から双葉町の象徴的存在です。 しかし、オープン当初の伝承館には、看板の写真の展示しか ありませんでした。批判が集まり、今年3月に実物展示になりました。
先頭に立って実物展示を呼びかけたのは、少年時代に標語を考案した 大沼勇治さん(45)。事故で故郷を追われ、今は茨城県内で暮らして います。 「標語を考えたことは、今となっては『恥ずかしい記憶』です。 でも、あの標語を信じていた時代のことを伝えなければ、事故は 『なかったこと』にされてしまう」。大沼さんに「伝承」への思いを 聞きました。【中略】
まず伝えるべきは、原発を過信してしまった歴史です。 原発がある限り、いつまた私たちと同じような避難者が出てしまう かわかりません。 事故を防ぐには、原発をつくらない、運転しないのがいちばん ですよね。 では、原発がいらない世の中にするにはどうすればいいのか。 そういうことを具体的に考える場所が必要です。 伝承館はそういう展示を目指すべきだと思います。 (【週刊女性PRIME】より抜粋)
.. 2021年09月22日 07:15 No.2293001
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