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細胞の表面にウイルスがついた状態、これをウイルスの「付着」といいます。そして、このついたウイルスが細胞の中に入って増え始め、増殖する、これを「感染」といいます。いったん細胞の中に入って増殖を始めたウイルスですが、人間の自然治癒力により、外に排出されることもあります。つまり、自然に治るわけです。
いっぽうで、中に入ったウイルスがどんどん増えて、増殖します。症状のない場合、これを「不顕性感染」といいます。こうしていったん殖えたウイルスも自然治癒力が働いてウイルスが体の外に出てしまう。これも十分起こり得ます。
ところが不幸なことに、このウイルスがどんどんふて細胞が炎症を起こす。すなわち、何らかの症状が出る。咳が出る。くしゃみがでる。熱が出る。こういった事態になって初めて、感染患者となります。症状のある感染を「顕性感染」といいます。
そして、症状の無い「不顕性感染」から症状が現れるまでが「潜伏期」です。コロナではだいたい、1週間から2週間。ところで、こういったウイルスが暴露しただけの人。あるいは感染していても症状の無い人。あるいは、感染したけれど知らないうちに治ってしまった人。こういう人たちは2年前までは病院に行きませんでした。
本人は、自覚がないのですから、病院に行く必要がない。医療の対象外です。2年前までのインフルエンザの臨床現場は、次のようなものでした。
@s暴露者 ウイルスが体内に侵入しただけで感染症に至ってない人。または、体内に侵入したウイルスが、自然免疫によって駆除された状態の人。 As不顕性感染者 ウイルスが細胞内に侵入し、増殖を始めた人。感染者の中には症状を発せず、感染を自覚しない無自覚の人が多数みられる。 Bs顕性感染者 感染したもののうち、各種の症状を発症した人。
ここで、初めてインフルエンザの患者となります。そして暴露者、あるいは、不顕性感染者は、病院をもちろん受診しません。彼らは全く病院に来ることなく健康に過ごしていました。それで、何の問題もなかったのです。
.. 2021年09月19日 08:03 No.2292001
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