返信


■--中国電力代理人が和解条項を持ち出すも
++ 熊本一規 (中学生)…46回          


  「反論及び説明要求書」で論破される
  中国電力を威力業務妨害罪で訴える可能性も示唆
  9月13日、島民の会清水氏、橋本氏及び私でオンライン記者会見
 | 中国電力は調査中止を発表してもしなくてもみじめになるだけ
 | 連載「権利に基づく闘い」 その22
 └──── (明治学院大学名誉教授)

◎ 連載その19(7/16たんぽぽメルマガ【TMM:No4249】)で、7月16日に
反論書を受け取った笹木副所長が「内部で弁護士等と打ち合わせる
ので、当分調査はしない」と言って帰っていったことを記しました。
 その後、中国電力は田ノ浦海域に全く来ていませんが、中国電力代理
人末国弁護士から島民の会清水敏保代表宛に文書(8月27日付け、
以下「末国文書」)が送られてきました。
 内容は、平成26年の和解条項(注1)を根拠に、「中電が埋立工事を
再開したときは、祝島漁民は工事を妨害しない義務(不作為義務)を
負う」というものです。
 回答期限が9月10日とされていましたので、9月10日付け「反論書
及び説明要求書」を送りました。

◎ 反論は、次の二点です。
1.和解条項では、「有効な公有水面埋立法に基づく免許に基づき、
適法に埋立てに関する工事を再開したときは」不作為義務を負う、と
されているが、ボーリング調査は、埋立免許に基づく行為ではなく、
一般海域占用許可に基づく行為であるから、不作為義務はない。
2.ボーリング調査に伴う損失補償は支払われておらず、同調査は違法
行為となっているので不作為義務を負うはずがない。

 また、2019年12月16日付けで中国電力大瀬戸所長宛に提出した「反論
及び質問書」に列挙した質問1から8についていまだに説明がないので
中国電力代理人たる末国弁護士が説明するように要求しました。
 さらに,祝島漁民の「慣習上の権利(釣り漁業の権利)」を損失補償
なしに侵害している中国電力の違法行為が今後も続くならば、中国電力
を威力業務妨害罪で訴える可能性があることをも予め知らせて
おきました
.. 2021年09月15日 05:04   No.2287001

++ 熊本一規 (中学生)…47回       
◎ 9月13日、島民の会の清水敏保氏、橋本久男氏、及び私の三名で、
オンライン記者会見に臨み、以上のことを記者に説明しました。(注2)
 今回のボ―リング調査の予定期間は2021年7月7日〜10月6日です。
 調査には約50日間かかるため、昨年も一昨年も予定期間は三ヶ月で、
調査初日から何もできないまま約一カ月半経った頃「中止」を発表して
いました。ところが、今回は、調査初日から約70日が経ったにもかかわ
らず、いまだに「中止」を発表していません。

 「中止」発表を遅らせているのは、おそらく、末国弁護士を信頼して
9月10日までに成果ある回答が得られるだろうと期待していたため、と
思われます。
 ところが、末国文書は9月10日付け「反論書及び説明要求書」で完全
に論破されたばかりか、新たに重い宿題を課せられることとなり
ました。お釣りのほうが百倍大きかったのです。
 中国電力は、近日中に「中止」を発表すると思われますが、「中止」
を発表しないまま調査終了予定日10月6日に至る可能性もなきにしも
ありません。
 しかし、「中止」を発表してもしなくても、中国電力は惨めなことに
なります。

注1:平成26年和解条項は、次のとおりです。
2.申立人らと被申立人は、被申立人が、本件公有水面につき、有効な
公有水面埋立法による免許に基づき、適法に埋立てに関する工事を再開
したときは、申立人らが被申立人に対し、本件仮処分決定主文第1項の
不作為義務を負うことを確認する。
注2:末国文書、反論書及び説明要求書、及びオンライン記者会見の
録画は、私のホームページ(こちらに掲載しています。

.. 2021年09月15日 05:09   No.2287002
++ 山崎久隆 (社長)…1161回       
福島第一原発のALPS空調系フィルターが全損
 | 原因不明のまま、ALPS再稼働
 | 東京電力の安全姿勢欠如が再び
 └──── (たんぽぽ舎共同代表)

 福島第一原発で汚染水を処理する「多核種処理設備」通称ALPS
の、排気フィルター「HIC排気ラインの排気フィルター」が損傷して
いることが明らかになった。
 8月24日、増設ALPSを設置している建屋内で、ALPS処理水の
工程で発生するスラリーを詰めた容器の移替作業を実施中、移替先の
HICに接続したスラリー移替え装置(SEDS)の排気ライン出口
で、作業用に仮設置した「連続ダストモニター」のダスト濃度高警報が
発生したことから、作業を一時中断し点検を実施した。

 高警報発生原因の調査として8月30日に排気ライン出口の高性能
フィルターを点検したところ損傷があることを確認した。
 最終的には全部で25基のフィルターのうち、24基が損傷していた。

 高警報発生の原因は排気フィルターの損傷によるものと推定された
が、増設ALPS建屋周辺の連続ダストモニター指示値に有意な変動が
ないことや、当該作業においては作業員は適切な装備を着用しており、
身体汚染がなかったことを確認していることから、環境への影響はない
としていますが、そもそもフィルターの破損原因は分かっておらず、
排気中の何かが原因であるとした場合、通常運転のALPSにおいても
そうした破損を引き起こす原因があるのではないかと疑われる。
 しかしながら、8月末のフィルター損傷について明らかにされたのが
9月2日、この5日の7日にはもうALPSは再稼働している。
 2年前にも同様の破損があり25カ所で交換していたが、破損原因を
調べないまま運転を続け、公表もしていなかった。
                   (毎日新聞9月11日)

.. 2021年09月15日 05:19   No.2287003
++ 山崎久隆 (社長)…1163回       
「核燃料サイクル」中止は核武装疑惑を招く?
 | 真逆の論を展開する産経新聞…甚だしく、的外れ
 | 核燃料サイクル政策を止めると
 | プルトニウムは「資源」から「核のゴミ」になる
 └──── (たんぽぽ舎共同代表)

 産経新聞が9月14日に配信した記事「核燃料サイクル維持を 電事連
が声明」に妙な指摘があったので紹介します。

◎ 記事の主要な点は、電気事業連合会(電事連)が14日に、河野
太郎氏がかねてから述べている「核燃料サイクル政策を見直すべき」と
の主張について、今回の総裁選挙においても、高速増殖炉「もんじゅ」
が廃炉になり巨額の費用がかかる核燃料サイクル政策について「きちん
と止めるべきだ」と発言していること、「そろそろ核のごみをどうする
か、テーブルに載せて議論しなければいけない」とも指摘していること
について、「使用済み核燃料を再処理して繰り返し使う「核燃料サイク
ル」を維持すべきだとする声明」を発表したことにあるのだが、この
核燃料サイクル政策を推進する理由について次のように書いている。

引用開始
 『資源小国の日本は原発で発生する使用済み燃料を再処理し、取り
出したプルトニウムやウランを燃料として再利用する核燃料サイクルを
原子力政策の基本としてきた。
 核武装への疑心暗鬼から新燃料用に回収したプルトニウムの備蓄を
批判する国もあり、核燃料サイクルをやめればこうした指摘に論拠を
与えることになりかねない。』 引用終了

◎ まず大きな間違いは、核燃料サイクルは高速増殖炉を基幹として
回るプルトニウムサイクルを前提として位置づけられた政策であり、
軽水炉でプルサーマルを細々とやっている程度の現状は、そもそも
サイクルにならず、河野氏が指摘するとおり単に巨額の費用がかかる
だけの愚策になっていることだ。

 ウランについては、使う見通しさえ立っていない割に分離精製、保管
管理だけで大変なコストと労力が掛かっている。
 また、「資源小国」の考え方も余りにも古く、現在では再生可能エネ
ルギーだけで将来は日本でのエネルギーをまかなえる見通しも
出来てきた。

.. 2021年09月17日 07:18   No.2287004
++ 山崎久隆 (社長)…1164回       
◎ さらに主要に間違っている点は、「核武装」のところだ。
 国内で核武装容認論をぶち上げていた人は、安倍晋三元首相など
数多い。
 もともと荒唐無稽な話ではない。
 「謂れのない濡れ衣」などではないのである。

 核武装への懸念は、中国・韓国だけではない。
 核不拡散上も「使うあてのないプルトニウムは保有しない」とは国際
公約であり、世界への約束(条約上は特に米国との約束)である。
 だからこそ使うあてがあるかのように核燃料サイクル政策を無理矢理
に維持してきた。
 核燃サイクルは核武装疑惑への回答の1つであったことは事実だ。

◎ この関係を正確に言うならば、「核燃料サイクル計画を止めた段階
で保有するプルトニウムの行き先について説明が求められる」という
位置づけである。
 だから、核燃料サイクル政策を止めた際に、プルトニウムは「資源」
から「核のゴミ」(処分すべき放射性物質)になるので、河野氏の
指摘する「核のゴミをどうするか」議論しなければならないという
ことだ。

◎ 核武装との関連で言えば、プルトニウムを保有しない政策を採る
ならば核兵器転用も出来ないのだから、核武装議論は終結する。
(ただし米国製核兵器の配備を容認するとか、シェアするなどの議論は
また別にあるが)
 産経新聞の記事はそういう意味でも甚だしく、的外れである。

.. 2021年09月17日 07:24   No.2287005
++ 今井孝司 (大学院生)…108回       
「審査打ち切り、敦賀原発2号機は規制基準を
 | 満たさないとの決定を下し不許可としなければならない」
 | 日本原電敦賀原発の活断層関連の記事一覧
 └──── (地震がよくわかる会)

○初めに

 敦賀原発2号機の審査が生データ書き換えの件で中断しています。
 数年前に、敦賀2号機は原子炉直下の活断層が確定し、廃炉になる
はずだったのでは、思っている方が多いのではないかと思います。
 私もその一人です。いったん決着したと思っていたことを掘り起こす
のは、面倒なのですが、敦賀原発の活断層関連の記事一覧を作成し、
当会HP( こちら )にアップしました。
 「特集コーナー」から「敦賀原発(活断層)」をクリック、もしくは、
 以下のURLからアクセスできます。
こちら
 皆さんの考えを整理するのに役立てば幸いです。

○「敦賀原発(活断層)」の一部抜粋

(12)2009/02/26 福井の5原発「活断層の評価が甘い」
  保安院の見直し指示
(17)2012/03/06 浦底断層 敦賀原発下 連動35キロ 参総研調査 従来は
  過小評価
(18)2012/04/25 敦賀原発、立地不適格か 直下の断層、動く可能性
  保安院調査
 敦賀原発の直下を通る断層の一種「破砕帯」に関して、専門家で
つくる経済産業省原子力安全・保安院の意見聴取会は24日、現地調査
し「敷地内を通る活断層の浦底断層の活動に引きずられて動く可能性
が高い」として原電に追加調査を求めた。
(21)2012/12/11 廃炉は事業者判断
  規制委に廃炉を求めるまでの法的権限はなく、判断は原電自身に
  委ねられる

.. 2021年09月18日 07:03   No.2287006
++ 今井孝司 (大学院生)…109回       
(27)2013/01/05 原発新基準づくり急ぐ規制委 再稼働に「政治圧力」も
 これまで「13万〜12万年前以降に活動した断層」としていたが「
 40万年前以降」に拡大することを決めた。原子炉建屋なと重要施設を
 活断層の真上に設置しないことも明確化。
(28)2013/01/29 「敦賀直下に活断層」明記 規制委 報告書案 大筋合意
 規制委の調査団は敦賀原発の2号機直下を走る断層「D−1破砕帯」
 は「耐震設計上考慮する活断層である可能性が高い」との報告書案を
 示した。
(29)2013/02/02 原電に原案漏らした名雪審議官を更迭
 規制委は規制庁の地震・津波担当の名雪哲夫審議官(54)を、敦賀原発
 の断層調査の報告書原案を、有識者による評価会合前に原電に渡して
 いたとして、訓告処分にしたと発表した。

(33)2013/02/28 規制委 原発断層報告精査へ 専門家で相互評価
 規制委は敷地内断層の調査結果について、現地調査に参加していない
 専門家からも意見を聞き、評価報告書案を精査することを決めた。
 座長は日本地質学会会長の石渡明東北大教授が努める。
(34)2013/03/09 敦賀2号機 原電、断層動き認める なお直下否定
 日本原電は敦賀原発2号機直下の断層に関し、過去に繰り返し動いた
 断層だと認めた。これまでは「地盤の圧縮でできた地層のずれ」と
 説明していた。ただし、「動いた時期は古く、2号機直下も通って
 いない」と。

(35)2013/03/09 「活断層」確定的に 規制委報告書案 専門家から
 異論出ず
 報告書案について、現地調査に参加していない専門家から意見を
 聞いた。大きな異論は出ず、調査団は近く開催する評価会合で報告書
 をまとめる予定となり、「活断層」の評価は確定的となった。
(38)2013/05/16 敦賀2号廃炉濃厚 「直下に活断層」断定 規制委調査
 団が報告書
(40)2013/07/12 敦賀追加調査 活断層を否定
 日本原電は活断層を否定する追加調査結果を規制委に提出した。
 規制委調査団による評価やり直しを求めている。
(42)2013/12/18 来月断層を再調査 敦賀2号機 規制委決定

.. 2021年09月18日 07:15   No.2287007
++ 今井孝司 (幼稚園生)…3回       
(44)2014/09/27 規制委発足2年 安全性最優先か、
 旧来組織逆戻りか 問われる真価
 規制委は敦賀原発で浦底断層とは別に、原子炉直下の断層の活動性を
 認定した。運転継続は極めて困難で、事実上廃炉を迫るものだった。
 だが、電力業界や電力と近い政治家や官庁の反発は強く、原電は徹底
 抗戦の構えを崩さない。
(45)2015/03/25 敦賀2号機で規制委 「直下に活断層」了承
(46)2015/11/06 敦賀2号機 審査申請 「活断層」指摘の原発で初
 日本原電は敦賀原発2号機の再稼働を目指して規制委に審査を
 申請した。
(51)2019/08/23 敦賀原発の審査資料に不備 断層調査など計250頁分
 2017年12月と昨年11月に提出した、六つの資料計約2770頁のうち
 約250頁に誤りがあった。

(52)2019/10/11 敦賀原発2号機 再稼働審査の資料に1000余りのミス
(54)2020/02/07 敦賀原発2号機 資料不備で審議見送り 規制委
(55)2020/02/12 原電 「活断層」データを削除 20年審査会資料、規制委
 に無断で地中の軟らかい層に関するデータを否定する資料の書き換え
 は少なくとも十数カ所に及んだ。例えば、地層が固まっていない状態
 を指す「未固結(みこけつ)」という表現を、硬い状態を表す「固結」
 としていた。原電は「削除や書き換えに悪意はなかった」と説明
 している。
(56)2020/02/14 規制委、原電に元データ要求 「信用できない」

(57)2020/02/20 室井佑月「組織は頭から腐る」
 なぜそんなことをしたのか?「敦賀2号機は原子炉建屋直下の断層が
 活断層である可能性が指摘されており、審査で活断層と判断されれば
 運転できなくなる。ボーリング調査の結果はこの判断を左右する」
 から。
(59)2020/05/23 原電の安全審査資料、調査データを250カ所超「変更」
(60)2020/06/06 規制委「一番重要な部分を隠しているようにしか
 見えない」
 敦賀2号機敷地直下の活断層の可能性という専門家チームの報告書と
 規制委判断をめぐっては、「規制委を訴える」と公然と脅し、「公開
 質問状」を発し、規制庁職員に対しても個別に工作を仕掛けた。
 もう「ヤクザ」同然である。


.. 2021年09月18日 07:24   No.2287008
++ 今井孝司 (大学院生)…110回       
(61)2020/08/18 敦賀原発2号機の断層偽装  山崎久隆
 これまでも、データ改ざん事件はいくつもあった。しかし、この事件
 は審査を通すために活断層を「消す」といった動機で実行された
 偽装工作だ。それを見つけたのは規制委なのだから毅然として「審査
 打ち切り、敦賀原発2号機は規制基準を満たさない」との決定を下し
 不許可としなければならない。
 (2020/08/18発信たんぽぽ舎メールマガジン【TMM:No4005】)
(62)2020/10/28 規制委、原電の社内体制を異例の検査へ
(63)2020/10/30 日本原電「ない」資料を提出 説明翻し存在認める
 原電は6月の審査会合で、断層部分の掘削調査に関するデータ58点を
 提出。規制委から他にもデータがあるのではと指摘されたが「今は
 残っていない状態」と説明していた。その後、調査を委託した会社に
 問い合わせたところ、データが見つかった。

(64)2020/11/30 規制委、日本原電立ち入り調査へ
 担当社員から聞き取り
 書き換えの原因については「エビデンス(証拠)としての重要性に
 関する理解が不十分だった」と話し、審査資料の重要性の認識が欠け
 ていた点を挙げた。これに対して、規制委側は「これでは問題がなぜ
 発生したかの分析になっていない」と指摘。
(65)2020/12/14 日本原電に原子力規制委が異例の立ち入り調査
(67)2021/07/19 敦賀原発2号機 データ削除上書き 日本原電“5年
 前から”
 日本原電は、資料作成を始めた5年前から上書きを繰り返していた
 ことを明らかにしました。「当時は文書と考え、修正して提示しても
 よいと認識していた」などと説明し、調査結果が新たに得られれば
 過去に示したデータを削除しても問題ないと判断。
(72)2021/08/18 敦賀原発2号機の審査中断、規制委が決定
 更田豊志委員長は検査の最終報告で原電が審査を有利にするため
 意図的に書き換えたことが認められた場合は「不許可にする」と
 述べた。

.. 2021年09月18日 07:33   No.2287009
++ 上岡直見 (部長)…202回       
【資料】再生可能エネルギーの安定性−大島賢一氏が
 | 電力系統安定性を解説
 | 高市前総務相の「小型核融合炉開発」は実現の可能性はない
 └──── 〔環境経済研究所(技術士事務所)〕

◎ 原子力市民委員会の座長でもある大島賢一氏が取りまとめた『炭素
排出ゼロ時代の地域分散型エネルギーシステム』という本が刊行された。
https://www.nippyo.co.jp/shop/book/8437.html
 この本に注目したのは、太陽光や風力など再生可能エネルギーが
増加した場合の電力系統安定性について具体的に解説している
点である。

 原子力の推進勢力は「再エネは不安定」として導入を否定してきた。
 もちろん安定性という点でも原発のほうがはるかに脆弱であることは
周知の事実だが、再エネについて太陽光(夜間は発電できない)や
風力(風速風向に影響される)等の指摘に対して、技術的な根拠を
持って説得できるだろうか。

 CO2と気候変動の関係については脱原発運動の中でも見解の相違が
あり、再エネの大量導入は別の環境破壊をもたらす危険性がある。
 しかし、脱原発を推進するためには、あるていどの再エネの導入は
必要ではないか。単にバッテリーで溜めればいいとか水素に転換すれば
いいという話ではなく、システム的な考察が求められるが、この本には
そのヒントが提示されている。

◎ ところで自民党総裁選に立候補している高市前総務相は9月13日の
テレビ番組で、首相に就いた場合、経済産業省が公表した「エネルギー
基本計画」改定案を修正する意向を示した。
 再生可能エネルギーの比率を大幅に引き上げる現在の案では日本の
産業は成り立たないとして、小型核融合炉の開発を提唱した。

 しかしエネルギー基本計画の議論とすれば、今後10〜20年ていどの
期間で、実験ではなく商用発電として小型核融合炉が実用化されると
考えているのだろうか。
 原子力村でさえそのような短期間に小型核融合炉で商用発電が実用化
されるなどとは言っていない。
 むしろ核技術は小型にするほうが難しい。誰かにデタラメを吹き
込まれたか、あるいは新型小型炉のことを勘違いした可能性がある。
 新型小型炉に関してはたんぽぽ舎の10月14日の学習会(※)で取り
上げられるので関心のある方は参加していただきたい。

.. 2021年09月18日 07:44   No.2287010
++ 上岡直見 (部長)…203回       
 小型核融合炉はどうせ実現の可能性はないので無視すればよい。
 しかしこのような人物が首相に就いたら、無責任な応援団に「日本の
自衛隊は世界最強」などと妄想を吹き込まれ、ろくに装備も持たせず
紛争地域に自衛隊を派遣して自衛隊員を犠牲にしたり、さらには敵地
攻撃を実行して日本の破滅を招くのではないだろうか。

.. 2021年09月18日 07:52   No.2287011


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