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北方領土問題は、英米ソの約束としては、ヤルタ秘密協定に端を発する。ドイツ日本を無条件降伏に導くことに決した英米は、日本の頑強な抵抗にあって、ソ連に参戦をすすめた。ソ連は参戦する条件として、樺太、千島列島が自分の領土になるという条件で、ドイツ降伏から三ヶ月で参戦すると約束した。ポツダム宣言では、カイロ宣言の条件は実行され、日本の主権は本州、北海道、四国、九州、それから我々が決定するマイナーな島々に局限せられる。とあった。さて、英米の理解合意?によれば、無条件降伏した場合は、領土について大西洋憲章は適用されないとしていた。(チャーチルの談話による)したがって、何等条件を示さずに降伏させるのが本来の無条件降伏である。ポツダム会談の前に、日本はソ連に和平の仲介を依頼した。そこでスターリンはポツダムでチャーチルに、日本の天皇からメッセージがとどいた、それによると、日本は無条件降伏に応ずることはできないが、その他の条件は妥協するとあったと伝えた。そういう経緯があってのポツダム宣言の受諾である。そこで日本国軍隊の無条件降伏はうたったが、降伏の条件は一応示したのである。条件を示した以上守るというのが人間世界の論理である。同時に守られないことがしばしばであるのも人間世界の現実であるが、信義を重んずるならば、そういう現実はあらためねばならぬものである。現実はどうなったかを少しみてみよう。
.. 2010年11月01日 20:25 No.227001
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