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−福島第一原発を視察 └──── 〔茨城県、元瓜連(うりづら)町長、 瓜連町は合併により今は那珂市です〕
◎ 去る7月10日、私は村上達也前東海村長、海野徹前那珂市長ら「脱原 発をめざす首長会議」のメンバー13人と東京電力福島第一原発の構内に入 り、事故を起こした1号機から4号機を、100mの近距離からわが目で見た。 水素爆発やメルトダウンを起こした原発が目の前にある。1号機は特に ひどい。建屋の屋根は吹き飛び、上半分の鉄骨がむき出しになり、天井ク レーン、燃料クレーンが落下し、折り重なっている。 使用済み核燃料は手つかずで、その真下にある。海は建屋のすぐ向こう に見える。カモメがのんびり飛んでいる。土曜日だったので、4000人近く 働いているという作業員の姿は少なかった。 この光景を見て私は「百聞は一見に如かず」という言葉を思い浮かべた。 世の中にはじかに見ないと分からないということがあるものだ。
◎ 視察見学は約3時間。東電社員が最初に事故概要や汚染水処理状況な どを説明し、質疑のあと専用のバスで構内を回る。二重のチェックがあり、 携帯やカメラは持ち込めない。 事故を起こさなかった5、6号機や、汚染水を多核種除去設備(ALPS) で処理した水を貯めておくタンク群、浄化設備、廃棄物焼却設備などを、 1時間以上かけて案内してくれる。 バスの中で、原発の事故がなければ、いや原発そのものがなければ、 このような無駄なことをしなくて済むのに、と考えた。
膨大な量の汚染水
◎ 最初の質疑では、核燃料デブリ(燃料と構造物等が溶けて固まったも の)の現状、廃炉作業の今後などの質問が次々に出されたが、最も多かっ たのは汚染水の処理問題。 現在までに125万立法mあり、現在でも1日に100〜150立法m発生して おり、来年秋ごろには貯蔵用タンクが満水になるという。
.. 2021年08月08日 07:05 No.2259001
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