|
人生で大きな買い物といえば住宅でしょう。購入すると永住することを意味しますので、住宅取得は慎重に考えなくてはなりません。物件は生涯住み続けることができるものか、確りと吟味することです。
バブル崩壊以前なら、土地・住宅自体が価値を持ち、買い替えをすれば得をする大きな財産でしたが、今では売却しても住宅ローンが残ってしまうのが現状で、購入すると永住することを意味しています。最近は自然災害も多い。東日本大震災では、自宅が崩壊し道路は寸断され放射能汚染で孤立している村もあり、いまだに住めない状態です。
それにしても、日本の住宅は高いし狭い。世界の住宅と比べても、日本国の住宅事情は悪すぎます。ちなみに、一人当たりの広さを平米で表すと、アメリカ64平米,イギリス40平米、ドイツ35平米、フランス34平米で日本は先進国最低の30平米です。
この日本の30平米は全国の平均なので、首都圏だけを見るとウサギ小屋状態で賃貸住宅となると更に酷い結果が出ています。アメリカの住宅の平均価格と比較すると、日本で考えられない広さ200平米で、日本円で1950万円です。
日本は世界第3位の経済大国といいますが、コロナ禍の中、これだけ住宅ローンに苦しみ自殺者が最高になっている我が国で経済大国の実感がないのです。なんか政府に騙されているような気がしています。外国人が日本の住宅をご覧になり、裕福なはずの日本人が狭くて気の毒だと言うような目で見ていることでしょう。
さらに、住宅ローンで苦しんでいる国民に厚生労働大臣は追い討ちをかけています。社会保険関係個人負担分を2025年時点で、年収の32%にすることが決定しています。この32%には、もちろん、消費税の増税は盛り込まれていません。
年収の32%を社会保険料で取られて、それ以外に所得税、住民税、消費税でそれぞれ10%、5%、10%となると、手取りというか購買力に相当するものは年収の50%以下となるでしょう。月額40万円の給与で、使えるお金は実質18万円ぐらいなのです。
住宅ローンの2段階金利なら10年ほどで返済額が増えます。その頃には、教育費がピークに達する世帯も多いでしょうし、親の介護ということも考えられます。このままでは、日本国民は一生働き続けて老後はゆとりのある生活をしようというのは夢の又夢でしょう。
.. 2021年06月06日 07:08 No.2210001
|