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2020年〜新型コロナとの闘いの記録 読み切り連載(17)<3> (7回の連載) (かごしま反原発連合 共同代表)
《各論2−「感染爆発」に耐えうる医療計画を策定しなければならない》 (読売オンライン3/21より−読売新聞社提言)
・「新感染症対策の前倒し」を」図れ:コロナ禍では、都道府県が策定 する「医療計画の不備」が露呈した。「感染症対策」が重点項目に位置 付けられていなかったため、パンデミックに必要な医療の想定が出来て おらず、病床確保が後手に回った。 医療計画は、地域の実情に応じて必要な医療提供体制の確保のために 作成するもので、1985年の医療法で導入された。患者が多い「がん」 「糖尿病」など5疾病と、地域住民にとって重要な「救急」「災害」 「僻地」「周産期」「小児」の5分野の医療体制の構築を柱として いる。感染症については、1950〜60年代にかけて結核などの脅威が うすれたことから対象とならなかった。
・しかし、今回の感染拡大で、政府は、2024年度から始まる次期医療 計画の重点事項に「新興感染症等の感染拡大時における医療」を加える ことを決めた。 患者の受入病床や専門人材の確保、感染防護具の備蓄などについて 計画を定め、明記する。 ただ、通常の計画みなおしに合わせた3年後の導入ではあまりにも 遅い。現行計画に前倒しで盛り込むべきだ。感染爆発はいつ起きても おかしくない。平時の医療からスイッチを素早く切り替えるには、 あらかじめ有事の姿を描いておく必要がある。
・患者受け入れを地域で分担する必要がある:東京都内では、 (1)重症患者は、高度医療に対応できる大学病院などの特定機能病院、 (2)中等症は、公立・公的病院などの地域の中核病院、 (3)回復者のリハビリは、民間の中小病院−といった役割分担を 決める。その上で、急変や軽快など病状の変化に応じて患者が転院 できるよう、病院の連携体制を構築する必要がある。
・東京都内では、感染が拡大した1月前半、特定機能病院の中で重症 患者の受入れ数に偏りがあった。 都は当時、14の特定機能病院に対し重症用に6床以上の確保を求めた が、1日平均の受入れ患者数が6人以上だったのは2病院のみで、3人 未満が半数以上を占めた。
.. 2021年04月22日 08:01 No.2178001
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