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■--新刊パンフレット(No103)の紹介
++ 山崎久隆 (社長)…1040回          


   『放射能で汚染された水で海を汚染するな!』
   −国と東電の責任は重い−
   遠藤順子(健生病院非常勤医師)氏と
   (たんぽぽ舎共同代表)の共著
 

◎「トリチウム問題の核心」〜その人体への影響
        遠藤順子 (健生病院非常勤医師)

◎「福島第一原発 汚染水を海洋投棄しないで!」
 −核の汚染を拡大してはいけない
        山崎久隆(たんぽぽ舎共同代表)

 渡辺悦司(市民と科学者の内部被曝問題研究会)氏の紹介文を
転載致します。

… すでにご存じかもしれませんが、遠藤順子さんのトリチウムの
危険性に関するパンフレットがたんぽぽ舎から刊行されました。

 広く知られているように、現在、政府・東電は、福島の事故原発から
の大量のトリチウムを含む放射能汚染水の海洋投棄しようとし、原発
再稼働によって大量のトリチウムが気体としても液体としても放出し
続け、さらに青森県六ヶ所再処理工場の来年に予定されている本格
稼働によって桁違いに大量のトリチウムを排出しようとしています。
 これらは、すべてトリチウムは放射性物質ではあるが危険性は
「ない」という一方的な断定に基づいて強行されようとしています。

 遠藤さんのパンフレットは、この主張を科学的に検討し、それが
全くの虚偽、ウソであることを明らかにしています。
 現情勢に鑑みると、極めて時宜にかなった小冊子といえます。
 ぜひお求めいただき、トリチウムの人体影響に関する広い議論や
検討や宣伝にご活用くだされば、きっと役立つと確信します。
 さらに詳しく検討されたい方は、遠藤さんの共著『放射線被曝の
争点』緑風出版刊もぜひご参照ください。
こちら
遠藤さんのトリチウム関係資料は以下のサイトにもあります。
こちら

転載終わり
.. 2021年02月14日 07:48   No.2124001

++ ノーニュークス・アジアフォーラム (小学校低学年)…5回       
「福島原発事故10年、汚染水を海に流さないで!
 | 原発もうやめよう!」国際署名…など
 | ノーニュークス・アジアフォーラム通信168号の紹介
 

 ノーニュークス・アジアフォーラム通信168号
              (2月20日発行、B5判24頁)
 もくじの紹介

・「福島原発事故10年、汚染水を海に流さないで!
  原発もうやめよう!」国際署名
・「福島原発事故10年・韓日インターネット共同行動
—汚染水を海に流さないで! 原発もうやめよう!」
・慶州ウォルソン原発のトリチウム漏れ (イ・サンホン)
・2020年の脱核課題は 2021年に続く (韓国・脱核新聞編集委員会)
・ロシアの反核運動:諸問題、抗議活動と
 それに対する報復の数々(後編)
        (ロシア社会エコロジー連合/地球の友ロシア)
・柏崎刈羽原発 再稼動問題の要点 (佐々木寛)
・子どもたちに核のゴミのない寿都を (2) (本田英人)
・1.24 関電本店前大集会 (松原康彦)
・宗教者が核燃料サイクル事業廃止を求める裁判
            (宗教者核燃裁判) (内藤新吾)
 ノーニュークス・アジアフォーラム通信は、年6回発行。
 購読料:年2000円。見本誌を無料で送ります。
 連絡ください → sdaisuke@rice.ocn.ne.jp

.. 2021年02月27日 07:47   No.2124002
++ つなごう命の会 (幼稚園生)…1回       
コロナ禍で疲弊する医療現場を支援
 | 矢ヶ崎論文や避難者の声を集めた支援セットの
 | 普及にご協力を!
 └──── 〜命どぅ宝〜
       放射能公害被災者に人権の光を!矢ヶ崎克馬

 私たち「つなごう命の会」は、原発事故から沖縄に避難した方の
生活・医療等の支援を行ったり、また内部被曝に詳しい矢ヶ崎克馬氏の
学習会を毎月行っています(現在はzoom開催)。
 今までに、沖縄県や医療生協グループさんに支援を働きかけたり、
保養・在宅保養・避難者検診など、サポートを続けて、今年度まで
沖縄県独自の支援などを実現してきました。

 今年は東日本大震災・福島原発事故から10年の節目ですが、「原発
事故は終わった」というキャンペーンが強まっています。
 しかし、健康被害が長期化あるいは深刻化している方々が多数
おられ、今なおひどくなる放射能被害の表面化もあり、それに対応
して、支援を継続するのは重要だと思っています。

 沖縄の避難者からも、支援が今年で終わり、あるいは支援の全く無い
自主避難の方も、苦しい生活ではあっても子どもの命を守るため、
甲状腺、他の検診を継続して受信したいという声が多くあります。
 この声に応えコロナ禍で疲弊する医療現場を支援し、「原発事故
終焉」のキャンペーンが強化される中で、矢ヶ崎論文や避難者の声を
集めた支援セットを皆様にお届けする中で、出来る限りの支援を行って
いきたいと思います。どうぞよろしくお願いします。

詳細は会のホームページからご覧ください。
https://okinawahinansha.wixsite.com/houshanou-kougai/blog
フェイスブックページ
https://www.facebook.com/groups/1579228969060351

.. 2021年03月04日 05:39   No.2124003
++ 片岡輝美 (幼稚園生)…1回       
不当判決・子どもの未来を閉ざす
 | 3/1(月)子ども脱被ばく裁判判決の報告
 └──── (子ども脱被ばく裁判の会共同代表)

 みなさま 片岡輝美です。多くのみなさまからもご支援いただいた
子ども脱被ばく裁判に、3月1日不当な判決が言い渡されました。
 全ての訴えを却下、棄却するものです。
 判決要旨(下記URL)もご覧ください。

 遠藤東路裁判長は早口で主文を読み上げ、判決理由も述べないままに
閉廷としました。わずか数分の出来事だったようです。
 敗訴するにしても、なぜその判決に至ったのか、裁判長にはその責任
があるわけで、その責任を放り出した態度に、弁護団からも「これほど
最悪になるとは思わなかった」との声が出ました。
 原告として入廷した方は「あんな言い方があるのか」とその衝撃を
伝えています。

 今、弁護団は主文を読み込んでいますので、弁護団見解の発表には、
あと2,3日かかるとのことです。
 法廷には入らず外で待っていた私の印象を申し上げます。
 不当判決・子どもの未来を閉ざすの旗を見た瞬間、私は裁判長は
逃げたと思いました。
 またある支援者は「この裁判の目指していることの大きさを、裁判官
は受け止めつつも判断しきれなかったように思う」と感想を述べて
おられます。

 つまり、子ども脱被ばく裁判の訴えを認めた場合、国策の過ち、
事故後の国や県の不作為を認め、内部被ばくの危険性に近づくことと
なり、今後の原子力行政や原発訴訟に大きな影響を与えることに
なりかねない…。
 遠藤裁判長はそこから逃げた、それを避けたのでは…と想像します。
 翻って、子ども脱被ばく裁判の訴えは、それほどこの国の本質的な
ところに食い込んでいくものだったと感じています。

 今後、仙台高裁への控訴については協議を重ねているところですが、
この裁判で弁護団が弁論、立証した内部被ばくやセシウム含有不溶性
放射性微粒子の危険性を伝えること、子どもが安全に生活・学習する
権利、健康を守る権利の確立を目指すことを、どのように広めていく
かが、今後の課題になっていきます。
 本当に残念な報告となってしまいました。弁護団の見解が公表され
ましたら、お知らせします。

☆2021/03/02 脱被ばく実現ネットブログ
https://fukusima-sokai.blogspot

.. 2021年03月06日 06:18   No.2124004
++ 冨塚元夫 (社長)…309回       
国・行政の政策の誤りを無理やりに認めるような
 | 屁理屈・忖度判決をやめろ!
 | 3/1子ども脱被ばく裁判不当判決に思う
 └──── (たんぽぽ舎ボランティア)

1.公判が始まってから数分で出てきた原告二人が「不当判決」
「子どもの未来を閉ざす」という旗を掲げました。
 「福島の裁判所が福島の子どもの命を守らなくてどうするんの!」
という叫びがすぐ上がりました。
 原告(福島県内の子どもと保護者)が、事故後に適切な情報の提供が
おこなわれず、無用の被曝を受けたなどとして、国と福島県を訴えて
いた裁判は、6年半の内容豊かな審議のあとに内容のない判決で幕を
閉じました。

2.民間人の被ばく限度年1ミリシーベルト以下の教育環境で子供を
教育してほしいという原告の要求は、2011年4月に文科省を訪れて
抗議した多くの福島県の父兄の要求と同じものです。

 当時毎時10-20マイクロシーベルトもあるような、郡山市、福島市等
で、授業再開のため国は基準をいきなり20倍の年20ミリシーベルトに
引き上げました。
 それに対し、当時内閣官房参与であった小佐古敏荘さんは「年20ミリ
シーベルトは放射能業務従事者でも極めてまれにしか浴びないレベル
で、子どもに浴びさせるのは親としての良心が許さない」という発言
とともに内閣官房参与を辞任しました。

3.国・行政が事故前に決めていた法律と法律に基づく政策を、事故後
には反故にして住民に無用な被ばくを強要したという主張は、元双葉町
町長井戸川克隆さんが起こした井戸川裁判(福島被ばく訴訟)とも
共通しています。

 井戸川さんが指摘していますが、国は原子力緊急事態宣言を行った
後、速やかに政府原子力災害対策本部を設置するとともに、現地原子力
災害合同対策協議会を設置しなければならなかったのですが、設置され
ませんでした。
 来るはずの原子力防災専門官は来ませんでした。これは原子力災害
対策特別措置法に定められています。
 JCO事故を教訓としてできた制度です。

.. 2021年03月09日 05:32   No.2124005
++ 冨塚元夫 (社長)…310回       
 平成20年(2008年)10月に行われた原子力総合防災訓練の時には、福島
第一原発3号機に放射性物質放出事故発生という想定の元、原子力緊急
事態宣言、政府原子力災害対策本部、政府原子力災害現地対策本部が
設置されました。
 現地対策本部では、国、県、現地自治体(双葉町、大熊町他)が参加
して、防災訓練を行いました。
 訓練には、東京、県庁、現地を結ぶTV会議、緊急時環境放射モニタ
リング訓練、緊急時放射線環境影響予測システム(SPEEDI)に
よる訓練、住民避難誘導訓練、緊急被ばく医療活動訓練などを
行いました。
 しかし、実際に事故が起こったとき現地対策本部は設置されず、
国は現地自治体をないがしろにして、密室で自分たちに都合のいい
ように勝手に決めたのです。

4.高裁では国の責任をみとめた千葉県原発訴訟ですが、一審の地裁は
国の責任を認めませんでした。刑事裁判では元東電幹部3人の責任を
認めず、無罪判決が言い渡されました。

 国や東電幹部に過失はなかった理由として挙げられたのは「メルト
ダウンを引き起こすような津波が来るとは想定できなかった。
国(文科省)の地震調査研究推進本部が発表した「長期評価」(東北
地方太平洋側でどこでも大津波の起こる可能性がある)は学会・専門家
に異論が多く信頼性が疑われていた。」というものです。

 公判でも多くの学者がそのように証言しました。恥知らずのニセ学者
といか言いようがない!
 当時推進本部の主要な学者のまとめた見解に反対だった自分の論理は
事実によって否定されたわけだから、なぜ間違ったのか再検討・反省
するのが真の学者でしょう!
 間違っていた御用学者の間違いを信じた国や経営者に責任がないなど
というのは、全く通用しません。

 そもそもいかなる工場も事故を起こさないように運営すべきで、事故
が起これば取り返しがつかないような原子力発電所は、事故が起こる
可能性のあるすべての原因を取り除くべく日々追及・検討すべき
ものです。
 これが、製造物責任法です。井戸川裁判では、古川元晴弁護士が
合理的危機説を主張されています。

.. 2021年03月09日 05:40   No.2124006
++ 冨塚元夫 (社長)…311回       
5.この間こうした裁判において、裁判官はニセ学者の証言を根拠に
して国や元東電幹部の責任を免罪してきました。

 子ども脱被ばく裁判では、山下俊一氏が事故直後福島県各地で講演
した「被曝量1年間で100ミリシーベルト以下ならば、がんのリスクは
無い。(福島市、郡山市などで、空間線量が毎時10-20マイクロ
シーベルトだった時に)毎時100マイクロシーベルト以下は心配あり
ません、マスクはいりません、子どもを外で遊ばせて問題ありません。
洗濯物も外に干して問題ありません。」などの発言を追及しました。

 安心したいと藁にもすがりたい気持ちの県民を説得するのに十分
でした。うそで安心させて、福島から避難する人を減らした功績が
あるのでしょう。
 こうした責任者(罪人)を「積極的に誤解を与えようとする意図まで
はうかがわれない。多くの住民が福島県外に避難することを回避する
意図があったと認めるに足る証拠はない」などと屁理屈で
免罪しています。

 「鼻血を出し、体調を崩した子供を避難させたかったが家族の理解が
得られず避難できなかった。」「避難したが、子どもはいじめにあい、
住宅支援を打ち切られて、帰還せざるを得なかった」という原告の訴え
は一切無視されました。
 セシウム含有不溶性放射性微粒子による内部被ばくの危険性など、
新たな研究による証言は、ICRPの古い理論を持ち出して否定され
ました。
 国民を守るための法律を守らず、国・行政の違法行為を屁理屈で
弁護する判事は法律家・学者とは呼べません。アイヒマンのように
ナチ政権に盲目的に従った官僚と同じです。

6.山下俊一氏は、重松逸造氏、長瀧重信氏と続く国際原子力村(
アメリカ軍産複合体、ICRP、UNSCEAR、IAEA)の日本
出先機関の指導者です。
 長瀧重信氏は福島原発事故直後、首相官邸の要請を受けて「原子力
災害専門家グループ」(8人)に入り、ここで「座長のような役割」
(福山哲郎官房副長官=当時)を果たして、民主党政府に20ミリ
シーベルト基準を認めさせた。
 また厚生労働省・環境省とともに子ども被災者支援法の骨抜きに
貢献した人物です。この裁判は実は国際原子力マフィアとの闘い
だったのです。

.. 2021年03月09日 05:47   No.2124007
++ 山崎久隆 (社長)…1063回       
汚染水を海に流すな! 菅首相の「処分方法決定」方針は誤り
 | 汚染水は長期保管で放射能濃度の減衰を待つべき
 | それが福島、日本全国、世界中の人々の健康と環境の権利を
 | 守る唯一の方法
 └──── (たんぽぽ舎共同代表)

◎ 断片的で「間欠泉」のような菅首相の発言。新型コロナ問題でも
東電福島第一原発事故でも変わらない「不鮮明」ぶりです。
 3月6日土曜日、福島第一原発事故から10年を前に、原発に
出向き、またしても「間欠泉」のごとき不鮮明な断片発言を繰り返し
ました。
 「適切な時期に政府が責任を持って処分方針を決定していきたい」
「タンクが増加し、敷地が逼迫(ひっぱく)してきている。いつまでも
決定せずに、先送りするべきではない」(福島民友3月7日)
 しかし、決定するのは東電であって政府ではありません。そのことは
経産省の官僚との間で何度も繰り返し確認してきたことです。規制委も
その立場です。国はあくまでも処分方法を提案するだけです。

◎ 海洋投棄反対の声は日本中、世界中で

 これまで福島県や東京で行われた意見聴取のための公聴会において、
ほとんどの参加者は海洋投棄に反対の声を上げました。
 賛成論を展開しているのは原子力産業に関わる人や団体に限られると
言っても過言ではありません。
 また、国際的にもIAEAや原子力を推進する国などでは肯定的
反応ですが、多くの市民団体が反対の声明を発し、レポートを出して
います。
 その中で、昨年10月にグリーンピース・ドイツ、ショーン・バーニー
氏の名で公表された「Stemming the tide 2020 The reality of the
Fukushima radioactive water crisis」日本語題名「東電福島第一原発
汚染水の危機2020」の翻訳板から、「はじめに」を紹介します。
 どうぞ、原文は以下のサイトにありますので、入手し広めてください。

.. 2021年03月10日 05:19   No.2124008
++ 山崎久隆 (社長)…1064回       
 2019年1月、グリーンピースは東京電力福島第一原発の放射能汚染水
に関する報告書を発表した。それから2年近く経過したが、原発敷地内
の汚染水問題は解決を見ていない。本報告書はそれに続くものである。
汚染水にはトリチウム以外にも、ストロンチウム90、炭素14などの
放射性物質が含まれる。
 海洋放出は地域の住民はもとより、広範囲にわたって長期的に大きな
影響を及ぼす。海洋放出は2022年末から2023年にかけて始まり、2050年
中頃まで続くと予想される。

 日本政府と東電はこれまで自らに都合のよい複数の「神話」を作り
上げてきた。
 2022年までに汚染水を保管する場所がなくなる、汚染水に含まれて
いるのは無害なトリチウムである、そして海洋放出以外の選択肢がない
というものである。

 本報告書では、これらが事実ではないことを示す。これらの「神話」
は経済および政治的理由から作られたものである。海洋放出は最も
「安い」選択肢であるだけでなく、廃炉が順調に進んでいるという印象
づくりにも役立つ。
 しかし、東電福島第一原発事故の影響は、福島県の住民はもとより、
国境を超えて人々にとっての脅威であり続けている。

 東電と日本政府はこの危機をさらに深刻にしている。高濃度の
炭素14が汚染水に含まれていることを明らかにしたのはつい最近の
ことだ。この10年間、この種の隠蔽が繰り返されてきた。

 海洋放出に対する反対は、福島の住民、福島県の市町村議会の
過半数、全国漁業協同組合連合会(全漁連)、そして全国に広がって
いる。隣国である韓国も反対を表明している。
 しかし、日本政府はこれらの海を守ろうとする人々の声を無視し
続けている。

 詳細な検討の結果、グリーンピースは、汚染水について、容認できる
選択肢は長期保管と放射性物質除去技術の適用しかないと結論づけた。
 これらの選択肢は実現可能である。効果的な放射性物質除去技術を
検討する間、保管を続けることは半減期が12.3年のトリチウムの量を
減らすことにもなる。
 それが福島の、全国の、そして世界中の人々の健康と環境についての
権利を守る唯一の方法だ。

.. 2021年03月10日 05:26   No.2124009
++ 蓮池 透 (小学校高学年)…25回       
3・11東電福島第一原発事故から10年 (上)(2回の連載)
 | 事故原因について…「重要機器の地震による損傷」は
 | 「可能性」のままで確定されていない
 └──── (新潟県在住)

項目紹介

1.事故原因の究明・対応の検証
2.損害賠償
3.廃炉作業
4.汚染水    (上)に掲載

 以下は(下)に掲載
5.再稼働ありきの新規制基準
6.原発再稼働とエネルギー政策

1.事故原因の究明・対応の検証

・4つの事故調査委員会:国会、政府両事故調では、継続調査の
 必要性を提言。
・国や東京電力などの関係機関が、真剣にフォローアップせず。
・国会事故調:「安全上重要な機器の地震による損傷の可能性も
 否定できない」
 新潟県検証委員会:「重要機器が津波だけでなく、地震の揺れで
 損傷した可能性がある」
・申し訳程度の原子力規制委員会の「東京電力福島第一原子力発電所に
 おける事故分析に係る検討会」は道半ば。
・未だに「重要機器の地震による損傷」は「可能性」のままで確定されて
 いない。

2.損害賠償

・東京電力:「最後の一人まで賠償貫徹」(「3つの誓い」の1番目)
・被害者の方々の間には不公平感が生じ、対立や分断が起きている。
・政府は避難指示を次々と拙速に解除。
・「復興」のイメージ付けと補償負担の削減を睨んだ施策。
・その仕上げが「復興五輪」:どこが復興なのか、復旧さえほど遠い!
・帰還した住民は10%台にも満たない。
 「安全神話」が崩壊して「復興神話」が跋扈(ばっこ)。
・切り捨てられた自主避難者:現在の正確な避難者数は国も地方自治体
 も把握していない。
・全国で約30件ある集団訴訟:3件は高裁判決;国と東京電力の責任を
 認めたのは2件。
・東京電力の賠償支払額の累計(除染費用を含む)は、2021年2月
 現在で9兆7338億円に上り、来年度には10兆円を超える見通し。
・東京電力及び新電力を含む電力会社が払う負担金で返済され、多くは
 電気料金に転嫁。
・福島第一原発事故に係る「消滅時効」は10年であり、3月11日で
 ちょうど10年。
・東京電力は、「消滅時効に関して柔軟な対応をする」としているが、
 果たしてその決意は実行されるか?


.. 2021年03月13日 08:10   No.2124010
++ 蓮池 透 (小学校高学年)…26回       
3.廃炉作業

・燃料取り出し2021年内開始:30年〜40年で廃炉を完了。
・超超楽観的な計画:廃炉は今世紀中には完了しない。
・燃料デブリの取り出しは、ロボットなどを使った遠隔操作。
・ロボットによるトライアル:約880トンの燃料デブリをいわば耳かき
 で収集。
・取り出し技術はいつ実現:初号機の技術が他号機に適用できる
 保証はない。
・廃炉作業は遅々として進まず、自ずとスケジュールは延び延びになる
 のは自明。
・先日ようやく3号機の使用済燃料の取り出しが終了したばかり。
・更田委員長も、「最終完了の時期をうんぬんするのはまだまだ先だ」
 と認めた。

4.汚染水

・汚染水の貯蔵量は2月18日現在で約124万7千トン:一般のドラム缶に
 換算すれば約620万本、皇居のお堀の水の約2.6倍。
・国や東京電力は、海へ希釈・放出したいのが本音。
 汚染水を「処理水」と言い換えるのは、「風評被害」対策検討と同義。
・地元の漁協組合等の了解を得れば良いという国内に限った問題では
 ない。国際問題だ。
・なぜ海洋放出か大気放出かの二者択一なのか?
・石油コンビナート級の大型タンクでの長期保管という選択肢もあり。
・希釈して30年をかけて海洋放出するのであれば、大型タンク貯蔵で
 トリチウムの減衰を待てばいい。
・事故後10年が経過しても、漁獲されたクロソイから、500ベクレル/
 kgの放射性セシウムが検出されたばかり。
・貯蔵タンク設置に限界?
 敷地北側には7、8号機建設予定地や、敷地外にも広大な土地あり。
・再稼働のための安全対策工事に要する何兆円ものお金を、汚染水の
 「無毒化(トリチウム除去)」研究開発に充当するべきではないか!

.. 2021年03月13日 08:21   No.2124011


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