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2020年12月15日に再度中断 | ボーリング調査を実施できないのは | 祝島漁民の同意を得ていないから | 中国電力の「2000年補償契約で補償済み」との主張が | 成り立つはずはない | 中国電力が2021年に三度調査を試みても、 | 山口県と共に大恥をかくだけ | 連載「権利に基づく闘い」その15 └──── (明治学院大学名誉教授)
◎ 中国電力は、昨年12月15日に上関原発予定海域でのボーリング調査 を中断する旨発表した。 同年11月4日から調査を試みたものの、実際に調査海域に来る日は 週に一度程度のうえ、来ても祝島漁民に協力を断られて何もできずに 帰るだけであった。 2019年にも11月8日からボーリング調査を試み、祝島漁民に協力を 断られて何もできないまま12月16日に中断を発表したが、昨年には、 より密度の薄い「調査の試み」を繰り返しただけであった。
◎ 祝島漁民の同意が得られなければ調査ができないのは、調査が 祝島漁民の「漁業を営む権利」を侵害するのに、補償をせず、祝島 漁民の同意を得ていないからである。 中国電力は「2000年補償契約で祝島漁民に補償済み」と主張している が、祝島漁民は同契約に伴う補償金を受け取っていない。 さらに、2000年補償契約の際に2019年・2020年のボーリング調査の 実施が予測されていたはずはないうえ、祝島漁民も2000年当時と 今とではメンバーがかなり異なっている。 したがって「2000年補償契約で補償済み」との中国電力の主張が 成り立つはずはない。
◎ 中国電力は、2019年には、上記の点を指摘した祝島島民の会からの 「反論及び質問書」が届いた12月16日に調査中断を発表した。 2020年には、11月10日に「反論及び質問書」への回答を要求した ところ、約1カ月後の12月11日に「2000年補償契約で補償済み」との 回答を口頭で行なってきた。 「2000年補償契約で補償済み」では説明できない点を尋ねられている にもかかわらず、「2000年補償契約で補償済み」を繰り返すのでは回答 になっていないことは明らかであり、回答不能と受け取られても やむを得ない。
.. 2021年01月17日 07:41 No.2104001
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