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福島第一原発事故で | 失われた山の恵みと文化 └──── 〔環境経済研究所(技術士事務所)代表〕
福島第一原発事故は山の恵みと文化を破壊した。 NHKの特集で、福島県棚倉町のマツタケが取り上げられた。(※) 棚倉町は原発から80kmほど離れているが、マツタケの放射性 セシウムが現在も300Bq/kgから下がらず、出荷基準の100Bq/ kgを大きく超えるので採取しても廃棄するしかない。 現在ではコメや野菜ではセシウムはほぼ不検出だが、キノコでは 落葉などのセシウムを吸着して循環してしまうためになかなか 下がらないという。
キノコの研究者は基準が厳しすぎると指摘している。 そう言うと「実態に合わせて基準を緩和しろ」という意見に聞こえる が、マツタケなどは限られた季節に少量食べるだけなので摂取量は わずかであり、現実的に判断して伝統の文化を尊重してもいいのでは ないかという提案である。 しかし厚労省に取材すると「見直しは考えていない」と門前払いの 回答であった。 福島第一原発事故はまだ終わらない。 (※)https://www3.nhk.or.jp/news/html/20201117/k10012714981000.html
.. 2020年11月18日 05:33 No.2077001
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