返信


■--権利に基づく闘い
++ 熊本一規 (小学校高学年)…29回          

山口県が中国電力によるボーリング調査のための
 |  一般海域占用を許可
 |  中国電力は11月4日から1月28日にボーリング調査を予定
 |  山口県は漁業権についての水産庁見解を無視
 |  中国電力も補償に関する公開質問書に答えられないまま
 |  連載「権利に基づく闘い」その13
 └──── (明治学院大学名誉教授)

◎ 「連載その12」(10/23たんぽぽ舎メールマガジン【TMM:No4061】)
で、山口県の「漁業権は排他的権利」との見解が誤りであることに
水産庁が同意したことを記しました。
 水産庁の同意を踏まえ、10月26日に祝島島民の会から山口県に公開
質問状を提出しました。
 しかし、山口県は、公開質問状にも10月20日交渉で提出した私の質問
にも全く答えないまま、水産庁見解を無視して、10月29日に中国電力の
ボーリング調査のための一般海域占用許可を出しました。
 占用許可に基づき、中電は、2020年11月4日〜2021年1月28日に
ボーリング調査を実施するとのお知らせを漁協に送ってきました。

◎ 昨年11月〜12月に実施しようとしたボーリング調査で、中電は、
祝島漁民の漁船を回って「調査に協力してください」とお願いしたもの
の、ことごとく拒否されて何もできずに帰ることを繰り返した挙句、
12月16日に届いた祝島島民の会からの「漁業補償等に係るご回答に
ついての反論及び質問書」によって調査を断念したのでした。

◎ 中電の「今回のボーリング調査に関しても2000年補償契約で祝島
漁民に補償ずみ」との回答について、反論及び質問書に記された次の
ような趣旨の質問に答えられなかったからです(10/6たんぽぽ舎メール
マガジン【TMM:No4046】を参照)。

1.2000年時点に2019年ボーリング調査を実施することを如何にして
 予測できたのか。
2.漁業補償額は直近3〜5年の水揚げ等のデータに基づいて算定
 しなければならないが、2000年時点に2019年事業に伴う漁業補償額を
 どのように算定できたのか?
3.当該海域で漁業を営む祝島漁民は、2019年11〜12月時点と2000年
 時点とで異なっているのに、なぜ2000年補償契約で補償したと
 言えるのか?
.. 2020年11月01日 07:36   No.2065001

++ 熊本一規 (中学生)…30回       
◎ にもかかわらず、中電は、これらの質問に全く答えないまま、
新たにボーリング調査を実施しようとしています。
 しかし、昨年のボーリング調査と違って、中電も山口県も違法行為を
犯していることに気づいています。
 中電が「2000年補償契約で補償済み」との見解が誤りであることに
気づいていることは、上記質問に答えられないことから明らかです。

◎ 山口県も、「漁業権は排他的権利」との見解が誤りであるとの
水産庁見解によって、一般海域占用許可を出したことが違法である
ことに気づいています。
 そのため、中電は、祝島漁民に対して、昨年以上の低姿勢で調査への
協力依頼をすることと思われます。
 昨年同様、協力依頼は祝島漁民によってことごとく拒否され、調査を
断念せざるを得なくなるのは必至です。
 中電も山口県も大きな汚点を残すことになるでしょう。

注:10月26日付け公開質問状、「漁業補償等に係るご回答についての
 反論及び質問書」等については、
 HP( こちら )を参照。

.. 2020年11月01日 07:43   No.2065002
++ 福島原発刑事訴訟支援団 (幼稚園生)…2回       
福島原発刑事訴訟についての新刊が発売!!
   ?『東電刑事裁判 福島原発事故の責任を
   誰がとるのか』海渡雄一著
 

?(内容紹介)東電元経営陣3人の刑事責任を問う裁判の過程では、
数多くの証言により、旧経営陣が予見しながら隠ぺいしてきた不都合な
真実が明らかになり、事故は防げたことがわかった。
 今回は、被告3人の公判内容、指定弁護士の論告、判決文、避難者の
訴えなどの、新たな重要な情報を改めて検証する。
                (彩流社ホームページより)

.. 2020年11月27日 05:42   No.2065003
++ 山崎久隆 (社長)…1016回       
大阪地裁により規制委の違法行為が断罪される
 |  大飯原発は直ちに廃炉に
 |  全原発の耐震性評価は間違っている
 |  規制委員会は許可を取り消せ
 └──── (たんぽぽ舎共同代表)

◎ 2020年12月4日、大阪地裁の森健一裁判長は3.11後の行政訴訟
としては初めて原発の設置許可を取り消す判決を下しました。
 判決の意義と思いを以下に書き留めておきます。

 この裁判は、2012年に127人の市民により起こされました。
 起訴状には基準地震動以外にも許可取り消しを求める要因は、
いくつも提起していましたが、判決では「基準地震動を求める手法に
ついて瑕疵があり、その結果運転許可を取り消す」との結論になって
います。他の理由、基準津波の評価の誤りや制御棒挿入遅れなどに
ついては残念ながら却下されています。
 判決を一言で表せば「地震は過去の平均値では起こらない」。
 この当然の定理が裁判により認められました。

◎ 今まで、原子力施設の基準地震動は何処も何度も引き上げられて
きました。それだけ最初の設定が大きく間違っていたことを意味する
ものです。
 それを国(規制側)も事業者も認めざるを得なかったのが現実です。
 福島第一原発事故までに、2007年中越沖地震の柏崎刈羽原発など
3原発で3度も基準地震動を超える地震に遭遇し、ついに2011年3月
11日を迎えてしまいました。ここでも2原発で基準地震動を超える
揺れを観測しています。

◎ 東日本太平洋沖地震による福島第一原発震災は、津波で破壊された
と国や東電は言いますが、その前に地震でも破壊されています。
 電源設備の多くは地震で破損し、外部からの電力を受け取れない状態
になっていました。仮に津波が来なくても非常用ディーゼル発電機が
燃料切れを起こせば炉心冷却は不能になっていたのです。

.. 2020年12月09日 05:32   No.2065004
++ 山崎久隆 (社長)…1017回       
 同時に女川原発1号機でも地震で「高エネルギーアーク損傷火災」
(*)を起こしています。
 これは中越沖地震の柏崎刈羽原発3号機で起きた起動変圧器火災と
同種のものです。これらは基準地震動を低く設定していたために耐震
性能に重大な欠陥があり、引き起こされたことですが、現在に至るも
根本的解決はされていません。
 なぜならば、今も新規制基準適合性審査を通ったとされる柏崎刈羽
原発も、女川原発も、東海第二原発も、基準地震動が過小に評価され
ており、その影響で「次の地震」に遭遇した場合に破壊されるリスクが
大きいからです。

◎ 特に老朽原発の東海第二については、保安院時代に行われた「やっ
つけ仕事」の「耐震バックチェック」でさえ「耐震性能がギリギリ」で
あることが分かっています。
 クリフエッジと呼ばれる限界点が1038ガルに対し、基準地震動は1009
ガルと、97%を越えています。「余裕」が僅か3%です。

 「ばらつき」「不確かさ」を考慮すれば、明らかに失格であるにも
かかわらず、規制庁は「基準地震動を越える地震は想定していない、
する必要もない」「基準地震動を越えたとしても直ちに重大な損傷を
引き起こす破壊は生じない。なぜなら余裕があるから」などと市民や
議員に対して回答しています。

 規制側であるとの立場も、規制値を定めた基本的考えも、ここには
ありません。
 「越えても直ぐには壊れない」が、規制側の言うべきことではない
ことは「速度を超過しても直ちに交通事故につながるわけではない」と
警察が言うわけがないことでもわかるでしょう。
行政機関として絶対に言ってはならないことです。

◎ ここでは「規制基準適合性審査を通過させるための姿勢」だけが
露骨に現れているのです。
 今回の判決で直ちに原発は止まりません。国(規制委)は控訴する
ことを検討しています。控訴されれば「許可取り消し」の効力は
停止します。
 しかし、行政訴訟において国の審査が違法、無効とされたことは
極めて重要です。それは、規制委による調査審議の手法そのものを
違法としたからです。
 これで他の原発において行われた耐震性評価も、全部失格という
ことにもなります。
 規制委は大飯原発はもとより、総ての原発の耐震設計審査をやり直す
まで、規制基準適合性審査の審査書(設置許可)を取り消すべきです。


.. 2020年12月09日 05:38   No.2065005
++ 山崎久隆 (社長)…1018回       
(*)高エネルギーアーク損傷火災:アーク溶接は溶接端子と母材の間
に放電(アーク放電)する時に発生する5千度から2万度の高温状態を
利用して、鋼鉄などの金属を溶かして繋ぐ溶接方法ですが、設備の故障
や振動などで発生する端子やケーブルの短絡などにより発生した
「アーク放電」により、温度や圧力が急激に上昇し、ケーブルや電気
設備を破壊して火災を引き起こす事象です。

▲ 判決の要旨は以下の通りです。

 『関西電力は,大飯原発3号機及び4号機の設置変更許可申請に
おいて,各原子炉の耐震性判断に必要な地震を想定する際,地質調査
結果等に基づき設定した震源断層面積を経験式に当てはめて計算した
平均値としての地震規模をそのまま用いた。新規制基準は,経験式に
よる想定を超える規模の地震が発生し得ることを考慮しなければなら
ないとしていたから,新規制基準に基づき基準となる地震動を想定
する際には,少なくとも経験式による想定を上乗せする要否を検討する
必要があった。原子力規制委員会は,そのような要否自体を検討する
ことなく,上記申請を許可した。原子力規制委員会の調査審議及び
判断は,審査すべき点を審査していないので違法である。』

.. 2020年12月09日 05:45   No.2065006
++ 原発事故被害者団体連絡会 (幼稚園生)…1回       
「黒い雨」広島地裁判決控訴抗議声明への第二次賛同募集
 └──── (ひだんれん)

「黒い雨」広島地裁判決控訴抗議声明への第二次賛同募集(団体・個人)
のお知らせです。賛同と拡散をよろしくお願いいたします。

 第一次賛同募集では1週間という短期間で86の団体賛同をいただき
ありがとうございました。
 抗議声明は、9月29日と10月2日に、厚労省、広島県、広島市に
提出いたしました。
 11月18日には広島高裁で控訴審第1回期日が開かれ、裁判所は次回
期日2月17日をもって結審を目指すとしました。

 「黒い雨」広島地裁判決は現時点での英知の結晶であり、これを闇に
葬らせないために引き続き第二次の団体・個人の賛同を募集し、国と
広島県、広島市に提出します。ご協力をお願いいたします。

 下記呼びかけの、団体または個人の賛同フォームよりご記入ください。
 締め切りは12月31日です。

「黒い雨」広島地裁判決控抗議声明賛同第二次呼びかけ
https://drive.google.com/file/d/16P1SakVRFLYhTWLpcXqITJ6gN6HCaRDZ/view?usp=sharing

連絡先:原発事故被害者団体連絡会(ひだんれん)大河原さき
メール:hidanren@gmail.com

.. 2020年12月11日 05:29   No.2065007
++ 山崎久隆 (社長)…1026回       
国の責任問う原発訴訟、「本丸」高裁判決の行方
 |  判決次第では、国の原発政策は行き詰まりも
 |  岡田広行さん(東洋経済解説部コラムニスト)の
 |  最新記事を紹介します
 └──── (たんぽぽ舎共同代表)

  岡田広行「東洋経済オンライン」
https://toyokeizai.net/articles/-/405459

以下、「東洋経済オンライン」より一部抜粋

 東京高等裁判所で予定されている2つの民事訴訟の判決が、日本の
原子力行政に根本的な見直しを迫ることになるかもしれない。
 2つの訴訟とは、事故を起こした東京電力・福島第一原子力発電所の
事故で群馬県および千葉県に避難を余儀なくされた住民によるものだ。
 2017年3月の前橋地裁および同年9月の千葉地裁での一審判決を
踏まえ、東京高裁で控訴審が争われてきた。それぞれ1月21日および
2月19日に判決が予定されている(原告の数は群馬訴訟、千葉訴訟で
それぞれ37世帯91人、17世帯43人)。

 先行した仙台高裁の訴訟では、東電のみならず安全対策に関する
規制権限の行使を怠ったとしての国の損害賠償責任を認める判決が
2020年9月30日に出されている。
 さらに今般、群馬および千葉訴訟の高裁判決で国の法的責任が
認められた場合、「国は原発の規制のあり方について根本的に見直しを
求められることになる」(仙台高裁で勝訴した「生業訴訟」原告弁護団
事務局長の馬奈木厳太郎弁護士)といわれる。

 ちなみに群馬訴訟の一審の前橋地裁判決では国の法的責任が認められ
た一方、千葉地裁判決では津波の予見可能性を認めたものの、有効な
対策を取ることは難しかったとして国に法的責任はないとされた。
 また、2020年12月には、大阪地裁で関西電力・大飯原発の原子炉設置
変更許可の取り消しを命じる判決が出されており、原子力規制委員会に
よる安全審査のあり方に裁判所がノーを突き付けた。
 大飯原発をめぐる訴訟では、耐震安全性に関する審査が新規制基準に
のっとって実施されていないと判決で指摘された。(後略)

以下、見出しのみ抜粋

・責任を認めない国の姿勢のかたくなさ
・国の準備書面に記されたものとは?
・国や東電が恐れていること

.. 2021年01月21日 05:21   No.2065008
++ 山本 (幼稚園生)…2回       
2/5(金)函館市大間原発差し止め裁判及び報告・講演会のお知らせ

日 時:2021年2月5日(金)口頭弁論:東京地裁
    15時から裁判報告と講演会
    会場:参議院会館講堂 16時から18時

 1.講演「核燃サイクルはデタラメ、危険かつ平和に反す」
      内藤新吾「宗教者核燃裁判」原告団事務局の一人
 2.弁護団報告「大間原発の敷地内にある活断層について」
      只野 靖弁護士
 主 催:大間原発反対関東の会事務局(イロハネット)
               090?6517?3341(山本)

 今回の講演の講師の内藤さんは昨年12月に宗教者が核燃サイクル
廃止を求めて始めた裁判(宗教者核燃裁判)の事務局の一人です。
 現在牧師で、原発問題に関心を持たれたきっかけは教会に来る原発
労働者との出会いだったそうです。
 多様な視点から原発問題を捉えた著書もあります。
 核燃サイクルを廃止する事は世界で初めてフルMOX燃料を燃やそう
としている大間原発の建設を止めることと繋がります。
 どうぞご参加ください。

.. 2021年01月21日 08:12   No.2065009
++ 山本 進 (幼稚園生)…4回       
避難者訴訟勝利から原発のない社会へ
 |  原発事故は最大の公害
 |  2/19福島原発千葉訴訟第一陣判決言渡日
 └──── (千葉県原発訴訟の原告と家族を支援する会)

 日 時:2月19日(金)13:40から東京高裁前で集会
     15時 東京高裁101号法廷判決
     その後、記者会見・報告集会
     会場:日比谷コンベンションホール

 福島第一原発事故は大量の放射性物質をバラマキ不特定多数の人々を
被ばくさせた。
 原発に賛成・反対を問わず。水俣病やアスベスト被害と同様に。
 原発事故は最大の公害だ。
 国が勝手に決めた線引きや福島県内外を問わず、多くの人々は多かれ
少なかれ被ばくさせられた。
 この被ばくから逃れて避難し、国と東電に謝罪と賠償を求めて提訴に
起ち上がった避難者訴訟にみんなが支援しよう。

.. 2021年02月16日 08:31   No.2065010


▼返信フォームです▼
Name
Email
ホームページ    
メッセージ
( タグの使用不可 )
Forecolor
アイコン   ICON list   Password 修正・削除に使用