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上岡直見〔環境経済研究所(技術士事務所)代表〕著 └──── (たんぽぽ舎ボランティア)
運転者のミスを防止し、交通事故や渋滞をなくすことができる。 障害者や過疎地の移動手段として役立つ。タクシー・バス・トラック のドライバー不足を解消できる−自動運転は自動車や交通に関わる 諸問題を解決できると期待が高まっている。自動車メーカーの開発も 急ピッチだ。 しかし本当にそうなのか? 交通事故をなくせるのか? どこまでが可能なのか?限界はどこなのか? 本書は自動運転の技術問題と交通問題を多角的な視点から分析、 自動運転の限界と幻想を指摘する。(「帯」より転載)
☆目次
第1章:自動運転の基本事項 第2章:自動運転の障壁 第3章:自動運転車と交通事故 第4章:人と物の動きから考える 第5章:経済とエネルギー ☆「おわりに」より抜粋
〇自動運転はまだ技術的に未熟であるとともに、本質的に 解消しえない矛盾を抱えている。 〇道路上のすべての自動車を強制的に自動運転に置き換えることが 不可能である以上は、自動運転車の混在に起因する事故や渋滞等の トラブルはいつまでも解消できない。 〇AIの判断は事後の解明が困難で自動運転車の事故は誰も責任を とらない。 〇自動運転を適用しうる領域は車の走行全体のごく一部にとどまる。 〇歩行者・自転車と混在する一般道や生活道路において「レベル5( どのような状況下でも完全な自動走行)」が実現する可能性は乏しい。 〇物流の末端配送など部分的には適用の利点があるが、低速度の 用途に限られる。 〇自動運転が未成熟なままビジネスとして導入が試みられれば、 歩行者・自転車の通行を規制するなど本末転倒の条件が必要となる。 〇自動運転車の購入者は高収入層が中心であり、自動運転のメリット は(あるとしても)国民全体に及ばない。 〇地球レベルでみれば多くの人々はモータリゼーションの恩恵と 無縁、すなわち自動運転とも無縁である。 〇自動運転車と並行して進展するEV(電気自動車)の大量普及は 原発推進の圧力となる。
☆定価:2500円+税 A5判、219頁(緑風出版)
たんぽぽ舎でも扱っています。1冊の送料:370円 電話:03-3238-9035
.. 2020年10月15日 05:38 No.2050001
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