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我々の体内には、活性酸素の攻撃から身を守るための「抗酸化力」が備わっています。ところが、その中心となる「抗酸化酵素」は、年齢とともに減少しています。そのため、食事で体の外から抗酸化成分を補い、抗酸化力を高めておく必要があるのです。
酸化を食い止めてくれる力が強い栄養素の代表として、ビタミンA、C、Eがあります。これらをまとめて「ビタミンACE」と呼ばれています。ビタミンACE、それぞれの目に対する効果を上げてみましょう。
ビタミンAは、角膜や綱膜の細胞、粘膜を正常に保つ。涙の量を一定にキープする。物を見るときの明るさを維持する。ビタミンCは、水晶体の透明感を保つ。自内障を予防する。ビタミンEは、血行を促し、疲れを解消する。ドライアイを予防する。
次に、ビタミンACEは、どんな食品に多く含まれるかを紹介します。ビタミンAは、モロヘイヤ、人参、ほうれん草などの野菜や、鶏レバー、卵黄など。ビタミンCは、パセリ、ピーマン、芽キャベツ、柑橘系フルーツ、イチゴなど。ビタミンEは、アーモンドなどのナッツ類、アボカド、たらこ、イワシなどです。
いくら抗酸化作用が高いからといっても、取りすぎには注意しましょう。特に、ビタミンAとEは「脂溶性ビタミン」のため、過剰に摂取すると、肝臓や脂肪組織に蓄積されやすくなります。ビタミンCは「水溶性ビタミン」で、尿などと一緒に体外には排出されやすいので、日常的にしっかり摂取しましょう。
赤ワインは目の酸化を抑えます。ビタミンACE以外にも、食事からとることができる、目と体の酸化を防ぐ成分があります。それは「ポリフェノール」です。ポリフェノールとは、植物が自ら活性酸素から守るために作り出す物質で、抗酸化作用がとても高いことで知られています。
ポリフェノールは4000種類とも5000種類以上あるともいわれていますが、そのうちの一つが、赤ワインに含まれる「レスベラトロール」です。ぶどうの果皮や赤ワインに含まれるレスベラトールは、がん細胞の増殖を抑え、動脈硬化や高血圧の改善にも効果があるという研究結果があります。
.. 2020年08月21日 08:26 No.2006001
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