|
求めた朝日記者の右腕つかんで制止 | 首相官邸報道室職員の実名をなぜ報道しないのか | 広島「原爆の日」に核抑止力肯定した安倍首相 | 49日ぶり「会見」は15分、質問は幹事社4問と追加1人 | 教えた学生がジャーナリズムの現場で活躍する姿は | 教師冥利に尽きる | 「メディア改革」連載第39回 └──── (アカデミックジャーナリスト)
◎ 顔がくしゃくしゃで、目に力がなく、顔色も悪い男性が広島の 「原爆の日」式典に現れ、挨拶した。 国の行政のトップの地位にある安倍晋三首相だ。NHKのテレビと ラジオで式典の模様を視聴した。地元の小学校六年生の2人の 「平和の誓い」は、「私たちの未来に核兵器はいらない」と語るなど 心を打った。
ところが、安倍首相の演説のほとんどは去年までのコピペで、何の 感動もない。4年連続で、核兵器禁止条約への言及がなかった。 プロンプターがないので、秘書官が作文したテキストを必死で読んで いる。活舌が悪く、テレビ画面に字幕がないと聞き取れない。 首相はあいさつで、コロナ禍に重ね、「75年前、1発の原爆により 廃虚と化しながらも、先人たちの努力によって見事に復興を遂げたこの 美しい街を前にした時、現在の試練を乗り越える決意を新たにして いる」と語った。
◎ 米国が広島に原爆を投下したのは、東条英機内閣が連合国の示した ポツダム宣言を受諾せず、戦争を続けた結果だ。大本営が1945年8月 6日未明までに無条件降伏を決断していれば、「1発の原爆」による 惨禍は起きなかった。大阪などへの大空襲もなかった。昭和天皇は、 連合国側が「天皇の訴追なし」「(天皇制)国体維持」を容認したこと で初めてポツダム宣言の受諾を決めた。
◎ 安倍氏の祖父、岸信介は東条内閣の商工相で、東条の参謀だった。 岸はA級戦犯被疑者として巣鴨プリズンに勾留されたが、米駐留軍の 右傾化で釈放された。米国は岸ら元戦犯を反共日本の工作員に仕立て、 朝鮮戦争を引き起こした。 岸は、米国の手先となることを誓約して生き延びた。岸を今も敬愛 する安倍氏が対米隷従で、日本会議・靖国派の中心にいるのは、岸の DNAから来ている。民主主義にとって最も危険な政治家だ。
.. 2020年08月08日 08:15 No.1999001
|