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◎原発攻撃で脅し
「12日から断続的に軍事衝突が続き、両国から少なくとも16人が死亡 する事態となっている。衝突の原因は不明だが、両国とも相手側の攻撃 によって始まったと主張。非難の応酬が続く中、アゼルバイジャン側が アルメニアの原子力発電所を攻撃する可能性まで示唆しており、関係国 が自制を求めている。」(毎日新聞7月20日) 原因がはっきりしないまま続く武力衝突と、これに対して双方が 原発やダムへの攻撃(いずれも明白な国際法違反)を示唆するなど、 関係悪化は急激に進んでいる。
背景には米国とロシアの対立、さらには地域大国のトルコやイランの 介在があるのだが、核施設への武力行使は、また別の様相も呈しはじめ ている。 近年、武力やサイバーを使う核施設攻撃は、たがが外れたように多発 している。 その起点は湾岸戦争だが、タブーを破る原子力施設攻撃が、通常の 武力行使の手段と化しつつあることは極めて危険だ。 今進行中のイラン核施設の「不審火」など、武力行使を窺わせる事例 もある。 原子力施設が、各国に埋め込まれた核地雷の様相を呈しはじめている としたら、その矛先が日本にも向けられている危険性をも考えなければ ならない。
(注):《事故情報編集部》より豆知識
・アゼルバイジャン(カスピ海の西側) コーカサス山脈の南に位置するコーカサス3か国の1つ コーカサス3か国:ジョージア(旧グルジア)・アルメニア・ アゼルバイジャン。 アゼルバイジャンの人口:1,000万人(2019年:国連人口基金)
・アルメニア(アゼルバイジャンの西側、トルコの東側) アルメニアの人口:290万人(2019年:国連人口基金)
.. 2020年07月21日 05:55 No.1986007
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